Q&A
質問は「医師にMS、NMO、MOG抗体疾患と診断されているか、疑いがあると告げられている」方についてに限ります。
質問のテーマは一つにしぼり、タイトルをつけてください。
質問者名は本名ではなくイニシャル又はニックネームにしてください。
メールアドレス(こちらから返信可能な)は必ず入力してください。

質問には、必ず以下の項目をお書きください。
下記項目が不足していると確かな回答ができないことがあります。その場合、質問を削除させていただくこともあります。E〜Gにつては不明の場合はその旨お書きくださればかまいません。
2回目以降の質問の際も初回から間隔が空いている場合は@〜Hは毎回書いてください。前回のQ&Aの番号も書いてください。

@年齢、性別 A居住都道府県
BMSかNMOかMOG抗体陽性か C発病年(最初に症状が出た年)D現在の症状、歩行障害、杖、車椅子の使用
Eテクフィデラ、ジレニア、イムセラ、タイサブリ、アボネックス、ベタフェロン、コパキソン、
プレドニン、プログラフ、ブレディニン、イムラン、未承認の治験薬等をいつから使用しているか。
そうした薬は使っていないか。
F抗アクアポリン4抗体は陽性か陰性か。聞いていないか。 
GMRIで脊髄に3椎体以上の長さの病巣が出現したことがあるか無いか、聞いていないか。 
H脳MRIでの病巣は何個ぐらいあるか。MS的、NMO的どちらといわれているか。聞いていないか。

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題名

質問
有難うございます。kaopon   2019.9.18-13:47
MS/NMOsd-31サウナ利用についての質問をさせてもらった者です。
今回も、丁寧なお返事ありがとうございます。
一週間に一度4時間ほどの利用で、時々は、ウートフ現象が現れることがありますが、すぐに足を冷やすようにして極力予防しています。サウナの利用によって、再発、病気の悪化がないとのこと安心しました。運動もした方がいいかと、ジムのランニングマシンで、歩行程度の速度で運動もしています。やはり、ある程度の運動もリハビリ感覚で必要ですよね?

今後の治療、将来的な服薬についてまろちゃるる   2019.9.17-11:49
@36歳 女 
A北海道
BNMO
C2017年に痺れ、ごく軽度の歩行障害(年に1.2回)
 2018年に痺れ、ごく軽度の歩行障害(年に1.2回)
 2019年4月に痺れ、右足が上がらないのなどの症状が出たため受診し病名が確定
Dだるさ、疲れやすさなどはあるが、日常生活に問題はない
Eプレドニンは4月から開始。15mgから1oずつ減らし現在12mg/1日
 タクロリムスは今月から開始。現在2mg/1日
F抗アクアポリン4抗体は陽性
G脊髄の病巣は一つだけであったが、先月のMRI検査でほぼわからないほどになっていた
H脳MRIでの病巣は無し


質問内容

今後、どのような治療をし、将来的にどのような服薬をしていけば良いのでしょうか?また免疫抑制剤は何ミリを継続していけばいいのでしょうか?

主治医はプレドニンを減らす事には賛成ですが、最終的にどこまで減らすかはにごされます。
NMO診断時から免疫抑制剤の服用も考えてくれていましたが、服用すると決めてはくれず、私のほうから今月から服用したいと申し出ました。

主治医からは個人差がある病気なのでと、今後の治療などをどうするかはっきりとした返答がもらえなく不安になります。
再発した時の事を慎重に考えてくれているのはとても感じます。

よろしくお願いします。

Q(MS/NMOsd-31) 暑いところは避けた方がいいのでしょうか?kaopon   2019.9.9-19:50
いつも、丁寧な回答ありがとうございます。Q(NMOSD-56) 、Q(NMOsd-57)

くだらない質問で申し訳ないのですが、MSとNMOは、温めると痺れ等の症状があらわれやすいとなっていたと思います。
私は、発病前、サウナを利用することが好きでしたので、主治医に相談したところ、サウナ等の利用によって、病気が悪化するとか再発するということはないので、自分がつらくないのであれば、利用はかまわないとのことでした。
先生のお考えは、どうでしょうか?
やはり、避けるのが賢明でしょうか?
発病後も、前向きに過ごしていきたく、以前と変わらない生活がしたいと考えており、趣味にかかわる、つまらない質問で申し訳ありませんが、お時間のある時にお返事いただければ嬉しいです。宜しくお願いします。

担当医の先生の説明が正しいです。
 熱がある時(36.5度程度以上でもあり得ます)にだけ、古い症状が再出現したり、強くなるが、平熱で元に戻る現象をウートフ現象と呼びます。真の悪化なら、熱が下がっても改善しません。
 個人差が大きく、無い方が心配する必要はありません。MSの方の方が強い傾向があります。疑いのある症状があれば、様々な方法で体温を下げれば、判定可能です。知識があれば、恐れる必要はありません。


Q(MS-303) フィンゴリモド(ジレニア)での再発。ジメチルフマル酸(テクフィデラ)への変更は? 不明の発疹(パルスの副作用?)に帯状疱疹薬は安全?K   2019.9.8-21:53
19歳、女子学生、東京在住。 過去MS-289他(あり。

ジレニアを3年半服用中。何度もリンパ球の数が大幅に減少しながらも継続。数値100弱から300程度。JC3.45と高い状態。
何度も質問させていただいています。ありがとうございます。

(1)脳MRIで活動病巣2個(1個は中型、2cm以上)出現。
8月MRIで脳に二ヶ所病変が見つかりました。1つは今までで一番大きく楕円の長い部分で2センチ以上になるのではないかと思われます。今回も本人自覚症状なし。今の病変はつい最近のものとのこと。高温の室内スポーツで5日程度過ごした事が引き金になったのかもしれません。
通院でパルス3日行いました。
リンパ球数値が低いため主治医の指示の下週1減薬していたのを一旦中止。ただ、数値は直近200弱。減薬中の6月も400程度でした。
質問:
ジレニア服用していても数年に一度の再発はありえて、MRIで定期的に確認しパルスで対応、と考えるべきでしょうか。
テクフィデラへの変更を検討していましたが、ジレニアで再発があったため、効果のやや劣る薬へは変更を考え直すか時期をずらすのがいいのか、分からずにいます。

(2)不明の発疹に帯状疱疹薬を服用は大丈夫か?
もう一点、パルス後数日後から目に近い鼻上部に赤く膨らんで目立つ吹出物が広範囲で出ています。痛み、痒みはないようなのです。帯状疱疹に似ているけど原因不明、と診てもらったクリニックで言われました。
ニキビかと思い主治医に相談なく受診したのですが帯状疱疹の薬を処方されました。MSであることは伝えた上での受診です。
違かったとしても服用は体に支障ないと言われたのですが、ジレニア服用中、パルス後でも大丈夫でしょうか。パルスの副作用なのでしょうか?通院でのパルスが無理あったのでしょうか。片道2時間弱かかり、安静にしていたとは言えない3日間でした。
ジレニア服用しているのに3年半で再発があったこと、副作用かもしれない症状が不安でたまりません。受診で主治医に確認できるのが少し先のため、ご教示願えませんか。よろしくお願いします。

病歴:
2015年15歳、右半身の感覚異常でMS発覚。パルス1クールで軽快。
3ヶ月後無症候の脳病変1つ出現。再度パルス1クール。
現在、自覚ある後遺症なし。
MRIで大脳に5個程度と脊髄、胸髄に1つずつ病巣あり。

(1)脳MRIで中型病巣が出現。ジメチルフマル酸(テクフィデラ)へ変更するか? 
ストックホルムの欧州MS学会へ出張中で遅くなりすみません。お嬢様の今後のことがご心配だろうと推察します。MSは発症年齢が低いほど、障害進行や死亡リスクが高いと言われています。これまでの経過がかなり良いことは、非常に勇気づけるものですが、それでも、あまり楽観するべきではない、しっかりした治療を続け、将来の優れた治療の導入に期待するべきだと思います。今回の学会でも、世界での進歩は早く、現状を維持できれば、大いに希望を持てると思います。

テクフィデラへの変更は、かなり先の将来を含めて止めておくべきだと考えます。
 私の約400人のテクフィデラを開始した患者さんの半数以上は、フィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)で過去1年以上安定していたが抗JCV抗体インデックスが高く、PMLリスクを恐れて、テクフィデラへ変更しましたが、1年以内に20%で再発かMRIに新病巣が出現しました。過去のフィンゴリモド治療中に再発があった方では非常に激しい再発があり、障害が一定程度進行してしまった人も有りました。このため、フィンゴリモド中にMS活動性(再発かMRI新病巣出現)があった方では、テクフィデラへの変更は避けることをお勧めしています。効果がフィンゴリモドより低いためです。
 問題は、では次の治療をどうするべきかです。日本では選択肢が未だ少ないのですが、2つ有ります。

 1つは、タイサブリの投与間隔を延長する方法です。体重が60kg以下であれば、7週以上の間隔とします。この方法でPMLは発生せず、効果は通常の4週毎点滴にほぼ同等です。我々は250人で実施しています。細かな実施法については、一度受診していただければ、指導し、担当医へのお手紙、資料を渡します。

2つ目は、フィンゴリモドを継続する方法です。来年中に新しい治療薬が利用可能となるはずですから、その時点で、変更を検討します。
フィンゴリモドでは世界で28人のPMLが現時点で発生しています。30万人近い人が利用した中でです。PMLは抗JCV抗体陽性で、2年以上利用した方に発生しています。これまでの発生は34歳が1人、あとは40歳以上、ほんどは50歳以上で有り、30歳以下では発生しておらず、リスクは極端に低く、MS悪化のリスクの方がはるかに高いと理解するべきです。

(2)不明の発疹に帯状疱疹薬を服用は大丈夫か?
診断が確定していなくても、帯状疱疹薬を利用することは有ります。副作用の頻度は非常に低く、心配はいらないでしょう。
診断を確定する方法はありますが、結果は少し遅れるので、検査はしなかったのかもしれません。


Q(MS-302) 持続する眼の痛み。痛み止めの分類。 Q294に追加J   2019.8.28-6:44
42歳、青森県、男性。 前回、目の痛みにて質問させて頂いた者です。

目の痛みは、両目くぼみ辺りと奥の方の痛み。日中は眩しさで痛み発症する。日が暮れ始めると痛みは多少改善する。痛み発症時は、効果はないですが1時間に1回程度サンティアを点眼。睡眠時痛みで覚醒する事あり。
目の痛みだけは、本当に何とかしたく悩んでおります。市販のロキソニンを内服してみたのですが、効果はありませんでした。
前回ご回答いただいた鎮痛剤について脳神経内科・眼科の医師へ話をさせて頂きました。結論は、原因不明とのことで経過観察し、現在に至ります。目の痛みも受容するしかないのでしょうか?
アドバイス等あれば、何卒宜しくお願いいたします。

MSと診断されて1年が経過し、入院時から目の痛みを訴えていたのですが、経過観察状態が続いております。
両腕から末梢にかけての痺れ感(力が弱くなる・ジンジンする感覚)、歩行時のふらつきはうまく付き合っていこうと思っておりますが。

痛みの原因が不明のことはよくありますが、治療は可能ですし、するべきです。
医師が心の病であるので、どうしょうもないと考えているかもしれません。しかし、治療はするべきです。
種々の鎮痛薬があり、「慢性(難治性)疼痛症候群」(このQAで解説済み)にならないように、早期に一つ一つ試みるべきです。心理的治療も必要です。

鎮痛剤の全てをここに記載することは無理ですが、脳神経内科医師は痛みの専門家ですので、ご存知のはずです。新しい情報もネットで検索可能です。
大まかな分類は以下のようになります。複数鎮痛剤配合剤もあります。


鎮痛薬分類:

(1)アセトアミノフェンとNSAIDs系薬剤COX-2抑制剤。
アセトアミノフェン、アセチルサリチル酸などの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は痛み炎症を抑える。多数あり、ロキソニンも含まれます。

(2)オピオイド
モルヒネ、類似の様々な薬物(コデイン・オキシコドン・ヒドロコドン・ペチジン)。脳のオピオイド受容体に同じように影響を及ぼす。ブプレノルフィンは、オピオイド受容体の部分的作動薬。トラマドールはセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害作用を持つ。
効果的な鎮痛効果をもたらすが、一方で不快な副作用(錯乱、呼吸抑制、・ミオクローヌス・縮瞳など)を引き起こす事があるため、その服用量は制限される。

(3)神経因性疼痛薬
三環系抗うつ剤(アミトリプチンなど)は中枢神経に起因する痛みを改善。
カルバマゼピン(テグレトール)やガバペンチン、またプレガバリン(リリカ)と類似薬。


Q(MS-301) 16年間軽症なら今後も同じか? イムセラ、テクフィデラを減量服用。Q(MS-299)に追加HK   2019.8.27-23:44
ご回答、ありがとうございます。下記に病歴と追加情報を記載します。
将来も変わらず過ごせますでしょうか?

MRI検査と結果:
13年間はMRI撮影無し、その後は半年に1度程度。その間の変化は無し。
2回目の症状の時は、発症から検査まで1ヶ月以上空いてしまったため、造影病巣は確認できず。T1-black holeは無し、脳萎縮も無し。

オリゴクローナルバンドは陽性。検査時期のためか、バンドは非常に薄い。
喫煙歴は無し、肥満は軽度。

治療:イムセラ、テクフィデラとも減量して服用。血中リンパ球が添付文書規定より下回ることが多いため。(服用前から白血球が元々少なく、副作用の感受性も高い)
イムセラを止めた理由は、疾患活動性が低く、テクフィデラが長期処方が可能となり、イムセラによるリンパ球減少が顕著なため。ちなみにイムセラ→テクフィデラの時に休薬期間を1ヶ月設けたがリバウンド等は無し。

経過:
2003年 下腹部から両足にかけての皮膚感覚異常
神経内科を受診し、アトピー性脊髄炎と診断された。
IgEが高く、発熱やウィルス感染等が無かったため。
MRIは胸部脊髄のみで頭部は撮影せず。
ステロイドパルスで症状回復。以降、2016年まで無治療。
2016年 左腕の痺れ。整形外科を受診するが原因不明。
経過観察となるが、1ヶ月経って、左腕から左手に痺れが移行
し、感覚異常が継続してるため、神経内科を受診。
頭部MRIで細かい病巣が見つかり、多発性硬化症と診断

以上、よろしくお願いいたします。
追加情報を加え、今後の見込みを考察してみます。
発症から16年経過し、臨床再発は1度だけで、現在の障害は軽度であることは、非常に良いことです。
しかし、Q(MS-299)で答えましたように、必ずしも楽観はできません。

最も重要なのは、適切で安全な治療を継続することですが、これまでの治療に問題があります。
治療薬減量服用について:
減量の程度が不明ですが、フィンゴリモド(イムセラ、ジレニア)では半量服用(隔日服用)では効果がほとんど失われていたという多数例での報告があります。テクフィデラでも一定期間内に規定量(240mg, 1日2回)の服用が困難であれば、治療の変更が勧められています。体重が非常に軽い時は、多少の減量はありますが。リンパ球数が低いとのことですが、低ければ効果があるというわけではなく、リンパ球数が低いからと一定以上服用を減らすと効果が失われと考えるべきです。
リンパ球数につき、不要に過敏となっていることを多々認めます。減量ではなく、他の治療へ変更することも考えるべきです。一度、私の外来へ来られてはいかがでしょう。リンパ球数の経過がわかるなら持参ください。
進行性多巣性白質脳症(PML)リスク評価にはJCV抗体インデックス値が決定的に重要であり、測定します。

貴方の情報を今後の見通にとり良い情報、悪い情報にまとめてみました。
【悪い情報】
●治療:イムセラ、テクフィデラとも減量して服用している。
(血中リンパ球が添付文書規定より下回ることが多いため。服用前から白血球が元々少なく、副作用の感受性も高い(?)。イムセラを止めた理由は、疾患活動性が低く、テクフィデラが長期処方が可能となり、イムセラによるリンパ球減少が顕著なため。ちなみにイムセラ→テクフィデラの時に休薬期間を1ヶ月設けたがリバウンド等は無し)
●オリゴクローナルバンド陽性
●男性
●肥満(軽度)

【良い情報】
●臨床再発頻度が低い
●障害の後遺症が軽度
●MRI情報:T1-black holeは無し、脳萎縮も無し。
(13年間はMRI撮影無し、その後は半年に1度程度。その間の変化は無
し。造影病巣は不明で、情報が不足)
●喫煙歴無し


Q(MS-300) タイサブリ点滴後の倦怠感、嘔気についてエマ   2019.8.24-20:53
29歳、女性、神奈川県在住。

タイサブリを始めて1年たつのですが、3ヶ月前からタイサブリ後に倦怠感、吐き気、嘔吐があります。
主治医に相談した方が良いのでしょうか?

病歴:
2009年発症。現在は症状がありません。
MRI脳病巣は10個以上ある。

点滴後に始まるとのことですが、直後なのか何日も経って始まるのかで、大きく異なります。
3月前からということは、最近の3回、毎回同じ現象があったと理解されます。

@点滴終了直後や点滴中に始まるなら、抗ナタリズマブ抗体が出現しているかどうか、調べてもらうべきです。結果判明に数週間かかりますが、陽性なら治療を変更すべきです。
抗ナタリズマブ(タイサブリ)抗体が陽性化した時(ほとんどは点滴開始から6月以内)、点滴中に悪寒、吐き気、ショック症状がでる。再発抑制効果が失われ、無治療と同様となり、再発が多くなります。将来陰性化することもありますが、タイサブリを再開すると再び出現することもよく経験します。
治療開始時から数ヶ月間ステロイドを同時に点滴することで、抗体陽性化を減らせる可能性はあります。

A点滴液中のその他の成分に対する反応は、点滴反応(infusion reaction)と言われており、悪寒、吐気などで、通常は点滴中や直後に始まりますが、やや遅れることもあり得ます。
次回から、しばらくの間、ステロイド(ソルメドロールなど)数百mgの点滴を先に実施し、毎回、量を漸減します。これで症状が出なくなった方を300人に3人程度経験しています。

貴女の場合、タイミングからはAの可能性の方が高いように思われます。
当然、次回点滴の前に医師に相談をするべきです。


Q(MS-299) これまで活動性が低い場合、将来の障害進行の可能性は?HK   2019.8.22-22:14
36歳、男性、大阪府在住。

初回から2回目の増悪(初回再発)まで、無治療で13年間エピソードが無かった。
現在は、初回の再発から3年で、新たな病巣が出ていないことから、活動性が低いMSと認識しております。
今後も疾患修飾薬を服用し続ければ進行せず、変わらず日常を過ごせると思っておりますが、先生の今までのご経験からのご意見をお聞かせ願えないでしょうか。
先生の患者ではなく、MR画像も無いため、一般論としてご意見をお聞かせください。

病歴:
2003年発病、セカンドエピソード 2016年。
現在の症状: 左手の皮膚感覚異常、歩行障害なし。
治療: 2016年、 3年前から1年間イムセラ、
2018年、 2年前から現在までテクフィデラを服用。
抗アクアポリン4抗体:陰性。脊髄に3椎体以上の長さの病巣:無し。 
脳MRIでの病巣:8個程度、それぞれが非常に小さい。Dawson's finger 様であり、MS的。

初発から16年経過し、臨床再発は3年前に1度のみで、現在、軽度の感覚異常が残っているのみ。
脳MRI病巣は8個、典型的だが、小型のみ。
今後の再発や障害進行の見込みはどうか、とのご質問です。

平均的MSの方に比べて、再発の回数が少なく、現在の障害度も低く、これまでは軽症のMSであることは間違いありません。一般論として、そうした方は今後も再発や障害進行のリスクが低いと予測可能です。しかし、その確実性はそれほど高くありません。

経過16年で再発は1回のみ、現在の障害は軽度の感覚異常のみであれば、あまり利用されない名称ですが「良性MS」と分類することもあります。そうした方の、その後の障害進行について調べた北アイルランドでの「良性MS(benign multiple sclerosis)」の長期予後の研究が参考になります。20世紀末までで、ほとんどの期間は無治療であった時代の研究です。初発から15年後の障害度が低かった多数のMS患者を「良性MS」と定義し追跡をしました。そうした方々が、その後の15年間も軽症であったのは約40%で、60%の方は中等以上の障害への進行があったとの結果でした。15年間経過が良かったから必ず次の15年も良いとは言えないとの結論です。
カナダでの多数MSの調査で、25年経過すれば50%の方が車椅子生活となっていた、との結果に比べれば、平均はましであるとは言えます。

男性であることは、進行型へ移行しやすい因子です。
最も重要なのは、有効性の高い治療をしっかりと継続することです。
有効性の序列はタイサブリ、フィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)、テクフィデラの順です。自己注射薬は効果が低いです。医師が一定の注意を払えば、安全性の担保は十分に可能です。

予測するために追加で欲しい情報:
16年間のMRI撮影の頻度、その間の変化、造影病巣の有無。T1-black holeと脳萎縮の程度。
髄液オリゴクローナルバンドが陽性か陰性か。
喫煙歴、肥満の有無。
イムセラ、テクフィデラは規定量を服用したかどうか。イムセラを止めた理由は何か。


Q(MS-298) アボネックス投与中に再発で病巣が9個も発見されテクフィデラへ変更した。倦怠感あり体調悪化時の診察の目安とセカンドオピニオンについてご教示ください。マル   2019.8.19-15:03
40歳、白人男性MS患者の妻。東京在住。はじめまして。

2006年発症。2014年8月〜アボネックス使用
2019年8月初めから再発、脳に9個の新病巣出現。
現在の症状:右脚ふくらはぎの温度感覚麻痺、左頬ほうれい線のしびれ、全身の倦怠感
2019年8月17日〜:デクフィデラ服用
質問:
@ 最初の1週間は夕食後のみ服用と言われているので、今日現在、2日程服用
したのですが、本日ひどい倦怠感があるとのことです。テクフィデラの副作用かと思いますが、PML等のことも気になるため、心配で質問させていただきました。
今後の服用にあたって、救急で受診する際の目安等ご教示いただけますと幸いです。
A また、主治医にも今回の9個の再発は異常と言われてしまったため、すごく心
配です。セカンドオピニオン等、受診したほうがよろしいでしょうか。

病歴:
(1)最初の発症は、13年程前(2006年?)だったと聞いております。
手足の痺れが一ヶ月程消えず、しばらく色々な病院(クリニック)を転々とした後に都立病院での精密検査後、MSと診断されたようです。
ステロイドパルス点滴治療を行い、1週間以内に痺れも改善されたため、その後は普通の生活を送っておりました。
(2)その2年後(2008年?)、突然視力が強度の近視の方のようにぼやけて見えなくなり(通常は両眼1.5)、この時は2週間入院したようです(入院中は発症時同様、ステロイドパルス点滴治療を行う)。退院後1週間は自宅静養をし、次第に視力も元に戻ったようで、その後も特に治療はせず、通常の生活を送っておりました。
(3)そして、2014年4月に再び視力障害が起きました。
曇りの日でもサングラスをかけないと眩しくて外を歩きづらい、PCの画面が眩しすぎて全く見ることができない(=仕事が出来ない)、複視、などの症状が現れ、すぐに以前診察を受けた都立病院に行きました。
そこで紹介状を渡され、現在の主治医がいる大学病院にてMRI・血液検査を行い、MSの再発との診断を受けたため、
2014年8月からアボネックス投与の治療を進めてまいりました。

(4)2015年6月に撮ったMRIで脳に再発が見られたものの、1個程度だったのでアボネックス継続で経過観察をし、3ヶ月後のMRIでは再発が見られなかったため、そのままアボネックスを続けてまいりました。
2016年4月には再発ではないのですが、血液検査でCK値が1万を超える状態が続いたため1週間入院し、24時間通常の点滴を投与して利尿を進めCKを体外へ出す治療を行いました。1週間後には標準値に戻ったため、無事退院いたしました。

その後もアボネックス治療を継続し、定期的にMRI(年2回)・血液検査(年4回)を行い経過をみてまいりましたが、再発はなく順調に経過しておりました。しかしながら、

(5)今月(2019年8月)上旬から下記症状が出始めました。
・左目の眼球上のくぼみに痛みを感じる→2〜3日で自然に治りました
・左耳に水かつまった感じ→3日程で自然に治りました
・右脚全体(太腿〜足先まで)に温度の感覚麻痺(冷たいシャワーをかけても温かく感じる)※8/6〜
・左頬のほうれい線部分に歯医者で麻酔をされたようなしびれ ※8/11〜

8/8に急遽主治医に診てもらい、脊髄のMRIのみ撮ってもらったのですが、特に何もなく、ただ念のためにステロイドパルス点滴を8/8-8/10の3日間行いました。その後、右脚の温度感覚麻痺はふくらはぎ部分のみまで改善されたようですが、左頬に痺れが現れたため、再び8/15に主治医に診ていただき、
脳のMRIを撮ったところ、病巣が9個もの再発が確認されました。
そのため、8/15-8/17の3日間、再びステロイドパルス点滴を行いました。

現在、主人は右脚の温度感覚麻痺と左頬の痺れのみで、左頬の痺れも少しは良くなっているようです。また、主治医の勧めから、アボネックスは中止し、
8/17からデクフィデラの服用を開始しております。

ご質問が長くなってしまい申し訳ありません。
どうぞよろしくお願いいたします。

@テクフィデラの副作用は、服用から4〜5時間目にピークがあり、長くても
数時間で消える上半身の火照り、熱感、痒みが中心です。腹部痛、嘔気、下痢を生じることもあります。
ひどい倦怠感があるとのことですが、上記症状を伴わないのであれば、他の原因を考えるべきです。感染症もありえます。多数病巣出現を伴う多発性硬化症再発時にもしばしば倦怠感を伴います。テクフィデラの効果が出るのにはかなりの日数が必要ですので、再発が続いている可能性があります。

進行性多巣性白質脳症(PML)出現は抗JCV抗体陽性者にしかありえませんが、陽性でしょうか。しかも、2年以上使用でしか発症せず、それも非常に稀です。現時点では全くあり得ません。
多発性硬化症では救急での診察が必要となることは有りません。

再発の判定法はこのHPのcontentsの「症状と再発の自己判定法」の記載を参考にしてください。副作用は治療毎に異なります。


A脳に9個の病巣が出ている再発があれば、私はテクフィデラ使用はお勧めし
ません。アボネックスよりは有効性が高いのですが、現状から脱するのには効果が不十分ですし、効果発現が遅い欠点があります。タイサブリをお勧めします。現在のような状況を脱するのに最も頼りになります。
フィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)も有効性が高いのですが、効果が出るのに時間がかかるので、第二選択です。

タイサブリ使用に慣れておられない医師が多く、担当医は躊躇するかもしれません。副作用PMLが起きない利用法につき、必要なら相談に乗りますので、お電話をください。090-2287-1021斎田です。


5年間アボネックス投与での治療を行ってまいりましたが、4年ぶりのMS再発で病巣が9個も発見されてしまいました。マル   2019.8.19-14:43
はじめまして。
東京在住、40歳白人男性でMS患者の妻です。

最初の発症は、13年程前(2006年?)だったと聞いております。
手足の痺れが一ヶ月程消えず、しばらく色々な病院(クリニック)を転々とした後に都立病院での精密検査後、MSと診断されたようです。
ステロイドパルス点滴治療を行い、1週間以内に痺れも改善されたため、その後は普通の生活を送っておりました。
その2年後(2008年?)、突然視力が強度の近視の方のようにぼやけて見えなくなり(通常は両眼1.5)、この時は2週間入院したようです(入院中は発症時同様、ステロイドパルス点滴治療を行う)。
退院後1週間は自宅静養をし、次第に視力も元に戻ったようで、その後も特に治療はせず、通常の生活を送っておりました。

そして、2014年4月に再び視力障害が起きました。
曇りの日でもサングラスをかけないと眩しくて外を歩きづらい、PCの画面が眩しすぎて全く見ることができない(=仕事が出来ない)、複視、などの症状が現れ、すぐに以前診察を受けた都立病院に行きました。
そこで紹介状を渡され、現在の主治医がいる大学病院にてMRI・血液検査を行い、MSの再発との診断を受けたため、2014年8月からアボネックス投与の治療を進めてまいりました。

2015年6月に撮ったMRIで脳に再発が見られたものの、1個程度だったのでアボネックス継続で経過観察をし、3ヶ月後のMRIでは再発が見られなかったため、そのままアボネックスを続けてまいりました。
2016年4月には再発ではないのですが、血液検査でCK値が1万を超える状態が続いたため1週間入院し、24時間通常の点滴を投与して利尿を進めCKを体外へ出す治療を行いました。1週間後には標準値に戻ったため、無事退院いたしました。

その後もアボネックス治療を継続し、定期的にMRI(年2回)・血液検査(年4回)を行い経過をみてまいりましたが、再発はなく順調に経過しておりました。

しかしながら、今月(2019年8月)上旬から下記症状が出始めました。
・左目の眼球上のくぼみに痛みを感じる→2〜3日で自然に治りました
・左耳に水かつまった感じ→3日程で自然に治りました
・右脚全体(太腿〜足先まで)に温度の感覚麻痺(冷たいシャワーをかけても温かく感じる)※8/6〜
・左頬のほうれい線部分に歯医者で麻酔をされたようなしびれ ※8/11〜

8/8に急遽主治医に診てもらい、脊髄のMRIのみ撮ってもらったのですが、特に何もなく、ただ念のためにステロイドパルス点滴を8/8-8/10の3日間行いました。その後、右脚の温度感覚麻痺はふくらはぎ部分のみまで改善されたようですが、左頬に痺れが現れたため、再び8/15に主治医に診ていただき、脳のMRIを撮ったところ、病巣が9個もの再発が確認されました。
そのため、8/15-8/17の3日間、再びステロイドパルス点滴を行いました。

現在、主人は右脚の温度感覚麻痺と左頬の痺れのみで、左頬の痺れも少しは良くなっているようです。また、主治医の勧めから、アボネックスは中止し、8/17からデクフィデラの服用を開始しております。

最初の1週間は夕食後のみ服用と言われているので、今日現在、2日程服用したのですが、本日ひどい倦怠感があるとのことです。
デクフィデラの副作用かと思いますが、PML等のことも気になるため、心配で質問させていただきました。
今後の服用にあたって、救急で受診する際の目安等ご教示いただけますと幸いです。
また、主治医にも今回の9個の再発は異常と言われてしまったため、すごく心配です。セカンドオピニオン等、受診したほうがよろしいでしょうか。
ご質問が長くなってしまい申し訳ありません。
どうぞよろしくお願いいたします。

Q(MS-297) 若年発症で認知症リスクは高くなるのか? (MS-296)質問に追加ドレミン   2019.8.16-17:09
先日(MS-296)にて質問をした者です。ご回答ありがとうございます。
息子は2歳で発症し、今は11歳です。

最近の体調ですが、感染症に罹ってから睡眠量が増えました。また、これまで経験のなかった、しゃっくりを伴う嘔吐や吐気(1日〜2日)が2回ほど有りました。感染症を発症した辺りと、約3週間後です。
精神的にも、抑制力と記憶力が落ちたように思います。

彼が発症したとき、かかりつけ病院にMS通院患者がおらず、診断確定は別の病院を紹介されました。診断確定後は再び発症時の病院に通っています。
アボネックス開始も彼が初めてだったようで、やはり初回は前述の別病院に1泊入院し行いました。
他の薬に関しても、子供への投薬事例が少ない事や内臓系への副作用がある事などの他、余り情報がありません。

彼のように若年で発症した場合、高次脳機能障害や認知症のリスクも高くなるのでしょうか?
発症時はかなり症状が重く、右半身が麻痺しました。
大半のMS患者は、もし無治療であれば、発症後の時間経過が長くなるに従い重症化します。小児発症MSでは成人発症MSに比べて脳病巣の出現率が高いため、運動障害より認知障害がでる率が高いことが知られており、私の経験でもそうです。
脳の高次機能は予備的機能(brain reserve)が大きく、長期に障害蓄積を隠すことが可能であり、一定レベルを超え始めて自覚、他覚症状として現れてきます。予備能力は長い人生で何時かは、特に高齢化すれば必要なものです。

貴方の記載内容の症状、問題がMSによるものかどうか、診察無しでの判断は困難です。

現在世界では16種類、日本では6種類の薬が利用可能です。これらを上手に利用し、副作用を回避しつつ、病巣の蓄積をくい止めることが大切ですし、多くの方で可能です。長い人生を普通に生きられることを目指すべきです。早期の治療が大切です。私の約1000人のMS患者さんの中には小児発生の方もたくさんおられます。最初の受診時に無症状か軽症であった場合には、その後の長い間に進行した方はほとんどおられません。

関西在住とのことですので、現在の担当医にお願いして資料(出来るだけ多くの過去のMRIを含む)を用意して頂き、一度、京都か大阪の私(斎田)の外来を受診されては如何でしょうか。
このHPにも載っていますが、090-2287-1021斎田に、先にお電話をください。

Q(MOG-29) MOG脳脊髄炎 11歳娘。プレドニン15rとイムランで治療。緑内障副作用などあり、この治療で良いのか?S.A   2019.8.15-7:29
11歳(小学5年)の娘、新潟県在住。MOG抗体陽性疾患です

@初発:昨年8月下旬に背中や目、頭の痛み、発熱、一週間で左目がほとんど見えなくなる。
9月上旬に今の主治医に巡り会い、MRIにて視神経の炎症見つかる。そのまま入院となり、様々な検査の末、MOG抗体陽性疾患と診断されました。アクアポリン4は陰性でした。MRI脊髄病巣に関しては分かりません。

A再発:プレドニン30rから服用し、5rまで減量した1月下旬に再発。プレドニンを急いで減らしたことが原因だったようです。血漿交換を勧められ大学病院に転院となったが、パルスで十分効果が見られ、実施せず。
プレドニン40rとイムランを併用することとなる。

【現在の処方】は、プレドニン15r、イムラン、ファモチジン、ミヤBM、アスパラカリウム、新たにアレンドロンの追加。頓服でカロナール。
ヒルドイドを皮膚割れに塗布、リンデロンを足の巻き爪による化膿部分に塗布、ステロイド緑内障によりチモロール点眼しています。

今月13日の診察時、MOG抗体数は《MーH》で以前の結果と変わりなしとのこと。骨密度の低下によりアレンドロンが追加となりました。
副作用や、尿もれや身体の痛みにも悩まされています。

幸い、素晴らしい主治医に出逢え、初めて診る症例と言いつつ他の医師と連携をとり懸命に向き合って頂いています。まだまだ手探りのMOG。
主治医に不満はありませんが、また違った目線からの意見を求めたく、ここにたどりつき投稿させていただきます。
@11才のお嬢様の聞いたことの無いご病気、ご心配のことと推察します。これまでの治療はほぼ適正と考えます。ただ少しだけ気になる点もあります。

A「尿もれや体の痛み」があるとのことですので、脊髄下部(胸髄から腰髄にかけ)などにも病巣が出たと思われます。1月下旬の再発の時の病巣でしょう。すでに半年以上の時間が経過していますので、後遺症として残る可能性が高そうです。パルス点滴開始のタイミングが少し遅れたか、間隔を空け過ぎたために不十分だったのでしょうか? 今後1年ほど、ゆっくりと改善し、症状が消える可能性はありますが、自然回復力を待つしか無いと思います。必要なら症状を軽減する薬物治療は有ります。

BほとんどのMOG脳脊髄炎は治療に良く反応する良性の疾患であり、知識のある医師が対応すれば、恐れる必要は無い疾患です。私が診察した約40人のMOG脳脊髄炎のうち、約30名が再発性で長期の再発防止治療の対象です。その治療経験では、再発があっても、迅速かつ十分なパルス点滴を実施し、稀に一時的な失明状態などでは血漿交換を併用する治療で、全員回復しており、後遺症が残る事は経験していません。
この疾患がまだ分かっていなかった時期に、他の病院で治療が遅れたために生じた排尿障害の後遺症がある方、歩行の軽度ふらつきが残っている方が各1名おられるのみで、現在の私の治療で後遺症が残った方はおられません。

C長期の再発防止治療には私はプログラフなどの安全な「免疫抑制剤」を利用します。プレドニンなどのステロイドは約半年で中止しますので、副作用はほとんど経験しません。血中濃度測定で適正量を調整できるのも利点です。
イムランの場合、効果発現が遅いのですが、半年後からは15mg以下として、1年後には2~3mgとすることが可能です。11歳としてはやや量が多いようですが、体重が多いのでしょうか。プレドニンの身長抑制などの副作用も心配です。将来の妊娠、出産も考えた長期の安全策が必要です。


Q(MS-296) 2歳発症MS。体調が優れませんがMRIで活動病変がない再発でしょうか?ドレミン   2019.8.11-23:55
10代、男児、関西在住。はじめまして。親です
子供が2歳でMSと診断された者です。身体的な後遺症はなく過ごしてます。

発症後、約1年で2度の臨床再発後、アボネックスを投与しています。
その後、軽度の活動性/再発と見られるイベントは2度です。
1度目は、アボネックス開始から数ヶ月後、MRIで大脳に小さめの新規活動病変があるも身体的症状は出ず。アボネックス投与量を増やすことで落ち着く。
2度目は、9歳頃に視神経に軽度の炎症。これも投与量を増やし落ち着く。
大脳に数個の病巣が残っています。

この夏、初めて罹った感染症以来、体調が優れません。体の成長も相まってホルモンバランスも崩れているように感じます。
しかし、MRI、脳波、血液検査(甲状腺機能確認)、いずれも異常なし。
約10年彼を一番近くで見てきた者として、何か引っ掛かります。
他に何か調べる手段はありますでしょうか?

彼の年齢で診断を受けた方が、周りにはもちろん、ネット等で検索しても見当たりません。
主治医への相談の他、大人の方や10代前後で発症された方の例などを参考にしながら手探りで過ごしてきました。

2才発症で、9才まで再発やMRIでの新病巣出現などがあったが後遺症は無かった。しかし、最近、感染の後、体調が優れないが、MRI、その他の検査では異常が無かった。それでも、再発やMSの活動の結果である可能性はあるだろうか?とのご質問だと思います。

ただ、最近体調が優れないとのことですが、その内容が分かりません。一般論としてMRIでは病巣の見えない軽度の新病巣出現に基づく症状の出現(再発)はあり得ます。その判定はかなり難しく、熟練を要することもあり、ここに文章化することは非常に難しいです。

私のMS患者さんの発症年齢は2才から76才までの広がりがあります。15才以下での発症が全体の10%程度であることは、白人も日本人も同様ですが、10才以下の発症は確かにかなり稀です。一般論として発症が早いほど将来のMS罹病期間が長くなり、重症化し易いと言えます。長い先を見据えた、進行のリスクを未然に防ぐ治療を選ぶことが大切だと思います。

MS治療はこの20年で大きく進歩しました。ご子息の治療薬であるアボネックスは最も効果の低い治療であり、安全でより効果のある治療が利用可能となっておりますので、変更を検討されてはどうかと思います。明確な再発を待つ必要はないと考えます。

現在10才代とのことですが、11才から19才までの可能性があり、大きく異なります。9才での再発から何年間、再発やMRI上の新病巣が無かったのか、重大な情報です。


Q(NMOsd-58) 血漿交換三回終わりましたが、なかなか手足のしびれが良くなりません。今後の再発防止の治療は?ちゅんみ   2019.8.9-6:46
28歳、女性、大阪在住。

今入院中で血漿交換三回終わりましたが、なかなか手足のしびれが良くなりません。助けてほしいです。
今後の再発防止の為の薬の事もありますし、この病気の専門的なところに一度見てほしいという思いがあります。大阪は通院だけなのでしょうか?この病気と判断されて不安しかないです。

2017年発症のNMO。現在の症状は手足のしびれ特に右半身。抗アクアポリン4抗体、陽性。

質問の内容がはっきりしませんが、不安であることは良く分かります。現在なすべき治療、今後の長期的治療、副作用を回避できるか、今後の再発、障害の見通しは、仕事、家庭、出産は?などにつき、明確に説明することが必要でしょう。
貴女の病歴、データの詳細を知りませんので、ここで十分に説明することは不可能です。

ただ、現在の血漿交換療法は、NMOの再発の早期(再発の始まりから2週間以内で、早いほど有効)に開始し、正しく実施されたなら有効性の高い治療です。重い再発ならステロイドパルス点滴と並行して、迅速に十分に実施する必要があります。
血漿交換、パルス点滴は共に、ごく最近に悪化した症状を軽減するための治療で、一定時間を越すと効果は期待できません。

私は約350人の視神経脊髄炎の方を治療していますが、長期治療が正しければ、血漿交換が必要となるような重い再発が起きることは10〜15人に1人が、5〜10年に1回経験する程度だと思います。
さらに、最近は新しい治療薬の選択が増え、来年にはさらに、非常に効果の高い治療薬の利用が可能になる予定です。ほとんどの方は普通の生活が送れ、入院が必要になることは稀であると言えます。

現在の治療をしっかり受け、退院されたら、一度電話をください。長期治療などを含めて、説明します。090ー2287ー1021 斎田です。


Q(MOG-28) MOG脳脊髄炎  眼痛、頭痛は再発?大脳病変は無関係?アシモ   2019.8.2-10:22
中年、東日本在住。

@ 突然に両側性特発性球後視神経炎発症。1週間程で両眼ほぼ失明。光覚あり。
ステロイドパルス1クール後、プレドニゾロン30ミリから服薬治療開始。経過良好で1週間で5ミリずつ減量。5ミリより左眼痛が現れ、
A 2月後、左眼光覚が無くなる 
ステロイドパルス1クール後、30ミリ投薬。
抗MOG抗体高値判明。MBPも高値。抗アクアポリン4抗体陰性。医師からは視神経脊髄炎と言われている。

その後、退院したが、回復が前回よりも実感できないことと、入院中から左右眼痛と頭痛が頻回あり、訴えるも、関係ないと言われる。MOG抗体陽性患者はよく頭痛を訴えると仰せ。頭痛が再発の兆候になる可能性ありと言われた。

7月中旬脳の造影MRI実施。小さい脳梗塞がある、それ以外も含め今回の病気によるものではなく、たまたま今回見つかっただけ。放っておいても良いものばかりだが、念のため来月脳神経外科予約。この疾患は脳は大丈夫と仰せ。
MRI結果のコピーを得る。4月の脳造影MRI結果は異常無し。今回両側大脳白質にT2延長域あり、分布非特異的。両側小脳に陳旧性ラクナ梗塞あり。右後頭葉に小さな静脈奇形あり。

本当に今回の病気によるものではないのか?急を要する所見ではないのか?
毎日、複数箇所の頭痛があり、視界も暗く、眼痛もあり、左眼の奥の違和感は入院中から消えない。
このまま来月の受診を待っていれば良いのか?
プレドニゾロンは現在22.5ミリ。今回は2.5ミリずつ15ミリまで減量と仰せ。
MOG抗体陽性の数値が高値なのは再発し易いのではないか?の問いに関係ないと仰せ。
治療法の確立してない疾患でステロイド長期服薬が避けられないのであれば、漢方治療を検討していると主治医に相談。肯定も否定もなし。
漢方治療併用は有効か?   以上宜しくお願いします。

MOG脳脊髄炎は視神経脊髄炎、多発性硬化症のいずれとも異なる独立した疾患で、再発性急性散在性脳脊髄炎に近い病態です。古い記載、間違った記載が出回っていますので、誤解されている先生が多いです。

視神経炎に痛みを伴うことが多く、眼痛が出てきたら造影視神経MRI撮影が必要です。脳MRIでは判定できません。
これまで頭痛が無かった人に頭痛がでてきた場合には、脳MRIを撮影するべきです。本疾患の脳病巣出現に伴い髄膜の炎症が出ると頭痛が出現します。以前からの緊張性頭痛持ちの方では、区別が難しいことはあります。脳病巣が出現しても、自覚、他覚症状は伴わないことはよくあることです。
頭痛が再発の前兆となるのではなく、初期症状であることがあるということです。

前回の脳MRI撮影で見えなかった病巣が認められたとのことですが、本疾患による病巣である可能性が非常に高いと思われます。画像を見なければ確定はできませんが。

無治療ですと再発が多いのが特徴であり、治療にはステロイドが非常に有効です。しかし一定以上の量が長くなると種々の副作用が避けられません。
私は「安全な免疫抑制剤」を利用し、ステロイドは中止します。30名程度の本疾患患者さんや300名程度の視神経脊髄炎で同様の治療をしており、副作用回避のために治療を変えることは時にありますが、後遺症の残るような副作用は生じたことがありません。 

漢方薬は。しびれ感などの後遺症を減らすのに役立つことはありますが、再発防止治療には効果がありません。


Q(NMOsd-57) 有痛性強直性痙攣は一生続くか?kaopon   2019.7.21-5:14
先日、(NMOSD-56) 有痛性強直性けいれんの件で質問させていただいた者です。

再度の質問で恐縮ですが、有痛性強直性けいれんは、生涯続く症状なのでしょうか?
先生に教えていただいた薬を飲んでいる方は、薬の効果で、ほぼ、症状がなくなるようになっておりますでしょうか?
薬の効き方には個人差があって一概には言えないことは承知しておりますが、お時間があるときに、参考までに聞かせていただければ嬉しいです。

薬の件、次回の外来時に主治医に相談したいと思います。プレドニンの血中濃度もその際に調べることになっているので、数値が上がっていることを願っています。

有痛性強直性けいれんは発作的に突然出現し、一定時間で自然に消えるが反復する症状。
私が挙げた薬は、適正に使えば非常に有効性が高く、70%程度の方では全く無くなります。
残りの方では、時に軽度の発作が起きるが我慢できる程度なので薬の増量は不要と本人が言われる方々です。これまで治療した約350人程度のNMOsdの患者さんで、我慢できない状態が続いた人は有りません。
めまいやアレルギー、肝障害などの副作用で一部の薬が飲めないか、増量できない人は有りますが、それでも他の薬を利用するなどで、何とかなっています。
多くの人では数年後〜10年後頃までに薬が不要になりますが、何時までも必要な方もあります。

血中濃度を測定するのは 商品名プログラフ(化学名タクロリムス)であり、プレドニンではありません。服用から採血までの時間により変動します。


Q(MS-295) 私に合った薬や治療法は?サイクロン   2019.7.16-20:23
42歳、男性、大阪府在住。 突然のメールで申し訳ございません。

2019年1月、脳神経外科病院の脊椎脊髄センターの先生が、私の歩行姿を見て「多発性硬化症が悪さしていますね」 と言われました。
 2019年4月15日から27日まで大学病院にて検査入院するも、原因不明でした。現在、歩行困難ということで脳神経外科病院にてリハビリを受けていますが、歩行姿や動作はあまり変わっていません。
 そちらの病院では、多発性硬化症の特殊な治療方法を行っているということを最近知りました。私にあった何か良い薬や治療方法はありますでしょうか?
よろしくお願いします。

病歴:
小学校6年の12月ごろ発症(松下記念病院に入院)
現在の多発性硬化症によると思われる症状:
  運動や歩行の障害:
・両膝の過度の曲がり
           ・歩行が苦痛(二足歩行)
           ・以前より、歩く速さが遅くなった
           ・両足の緊張と両肩こり
           ・膝を伸ばして直立していても、足に力が入らず、
             無意識に膝が曲がってしまう
           ・しばらくしゃがんだ状態から立ち上がる時に、
             どこかにつかまらないと起き上がれない
           ・左足でケンケンができない
  排尿・排便の障害:・毎晩夜間の失禁(夜間1度はパット内に排尿あり)
           ・尿の回数が頻回になったり、間に合わない
           ・残尿感がある
           ・便秘(1〜2回程度/週)
  精神的な症状:  
           ・相手から話しかけられて、頭の中では発言すること            は浮かんでいるが、実際に発言することが出来ない
           ・人との会話がかみ合わない
           ・不明なことがあっても確認が出来ない
           ・周囲の状況判断ができない
           ・一度注意されメモを取っても、すぐに忘れる。
            上司から記憶障害があるのではないかと言われる
  その他:・疲れやすい
治療:小学校のころは、プレドニン大量服用+リハビリ で治りました。
脊髄MRI:脊髄の裏全体が白くなっています
脳MRI:10個以上の病巣があります。
記憶障害があるとのことですが、よく記載されています。しかし、御記載の内容だけでは、正確な返答は不可能です。現在の症状が何時出て、どんな経過か、最近変化が起きているのか、過去・現在の治療は、やMRI画像も直接見る必要があります。

大阪の方ですので、一度難波か京都の外来へ来られては如何でしょうか。曜日が異なります。
事前に 090-2287-1021 へ電話相談をしてください。斎田。


Q(NMOSD-56) 有痛性強直性けいれんの治療にリオレサール、芍薬甘草湯は有効か?kaopon   2019.7.11-23:36
48才、女性、静岡県。

質問は有痛性強直性けいれんの痛みについてです。皆さんそうかと思いますが、この有痛性強直性けいれんの痛みが激痛で、私の場合、まず左足が硬直したのち、次は右足に痛みだけが移動して激痛を伴い終わるという感じ。この間時間にしたら、1分は要していないと思います。
心臓にも悪い影響がないか心配になるくらいで、先生に確認したら、心臓には特別影響はないので安心してくださいとの回答ではありましたが、とにかく痛みがひどいです。
現在は、この痛みの軽減にリオレサール錠5mgを6錠飲んでいます。あと追加的に、芍薬甘草湯を飲んでいます。薬の効果か以前よりなる回数は減ってはいますが、できればゼロに近づきたいです。てんかん薬はいくつかあるようですが、この薬以外で、効果が期待できるものはありますでしょうか?
現在飲んでいるお薬は、以下のものになります。先生の貴重なお時間をいただくことになるため、申し訳ないと思いつつ、先生からのアドバイスが頂ければとメールさせてもらいました。御手数をおかけして申し訳ありませんが、お返事いただければ嬉しいです。宜しくお願いします。

現在の処方:
芍薬甘草湯 適宜
リオレサール錠5mg 6錠
タクロリムス1mg 4錠
プレドニン5mg2.5錠
ダイフェン配合錠 1錠
ランソプラゾールNa錠 10mg 1錠
フルバスタチン錠 17.5mg 週に一回

病歴:
 視神経脊髄炎 発病年は明確にわからず、数年前から温度の感覚が鈍くなることがあったがすぐに治っていた。
昨年末から継続的な症状が現れた。足に痺れが感じられ、左足がつるようになり整形外科に通うも原因がわからず、次回は神経内科で見てもらった方がいいかもしれないとアドバイスを受けた。
今年のGW5月5日に左足の動きが悪くなり5月6日に完全動かなくなり、神経内科を受診。脊髄炎の可能性があるので即入院して治療を始めたいとのことで、そ日より、ステロイドパルスの点滴治療を開始、3日間連続して点滴をする治療を、3回行ってかなり改善しました。
その間に検査の結果が出て抗アクアポリン4抗体が40とのことで視神経脊髄炎と判明。血漿交換はリスクもあるので行わないとの説明を受けました。
当初は尿の出にくさがあり、左足も全く動きませんでした。
現在は、排尿も問題なく、左足も病気前の状態には届かないものの、階段も登れるほどに改善しました。
今ある症状は、両脚の平(?)の痺れ、左胸・肋骨辺りの圧迫感、そして今回質問したい、有痛性強直性けいれんです。

プレドニンは入院してすぐに飲み始め、確か5mg4錠(20mg)だったと思います。ただ私は、もともと骨密度が低く、できるだけプレドニンを減らしたいとのことで、途中より、プレドニン3錠とプログラフ(退院後はジェネリックのタクロリムス、ジェネリックでも問題ないですよね?)を1mg4錠に変更し、プログラフの効きを確認しながら血中濃度が本来4ほしいが3.7まで確かめられたので、現在はプレドニン5mgを2.5錠(12.5mg)とプログラフ4錠を飲んでいます。

「有痛性強直性痙攣(painful tonic seizure)」あるいは「tonics seizure(強直性痙攣)」は脊髄後策の上行性感覚神経策に病巣があり、神経軸索の異常興奮が起きる、てんかんに類似した現象であると考えられています。意識消失を伴わず数秒から数十分続く主に四肢筋の強いジストニー様の強張りで動かせなく成る発作であり、しばしば強い筋の痛みを伴います。視神経脊髄炎には特に多い症状ですが、多発性硬化症でも経験します。
治療にはカルバマゼピン(テグレトール)、クロナゼパム(ランドセン、リボトリール)、クロバザム(マイスタン)等が使用

貴女の現在の処方にはそうした薬剤は含まれていません。「リオレサール錠5mg 6錠、芍薬甘草湯 適宜」 はいずれも「痙性亢進」、即ち筋のツッパリや、強い時には姿勢によりガクガクする痙攣様のリズミカルな運動を呈する状態を緩和する薬です。有痛性強直性痙攣にはほとんど効果は期待できません。その他の薬は関係ありません。
何故貴女の医師がこうした処方を出しているか、文面だけでは不明です。

プログラフを使用しておられ血中濃度を記載しておられます。やや低い様に思われますが、服薬からの時間により、数値は異なりますので、適正で効果を期待できるかどうか、判定できません。
再発から2月余りでかなり改善している様ですので、しっかりとリハビリを続ければ、完全回復も望める可能性があります。


脳脊髄液検査で異常のないMS富永美代子   2019.7.8-15:19
36歳女性
MS発症後5年
テクフィデラ 使用
抗アクアポリン4抗体陰性
人工関節留置につきMRIは撮っていません。
この度、病院を転院し再度脳脊髄液検査を行ったのですが、全く異常がありませんでした。
5年前の検査結果では異常が見られたのかは不明です。
数回、再発がありますがステロイドパルスで改善しています。
脳脊髄液検査で全く異常がないMSはあり得るのでしょうか??
医師が確かな回答をするためには情報が不足しています。
ページ冒頭の注意書きにあります@〜Hの項目を書いて再投稿をお願いします。

医師はしばらく海外主張中でしたのでこの連絡が遅れましたことをご了承ください。

MSネットジャパン事務局

ご回答ありがとうございます。J   2019.6.14-17:58
 目の痛みは、ここ10年程度前からあり、当時から眩しさが強く苦手でした。偏向レンズで光を少しでも減らし生活しております。今までは覚醒時に痛みが出ていたのですが、最近、就寝時でも痛みが出てきたので、不安になっておりました。
 先日、眼科にてあまりにも右目が痛い旨を伝えると、そんなに痛いなら…ということで点眼して頂いたのですが、特に改善なく眼科医より、「今回点眼したものは常時使用するものではない。これを薄めたものを処方しましょう。」ということで、ラクミリンを処方して頂きました。使用してみるものの特に改善無く悩んでおりました。
 次回受診時、神経内科主治医へ、再度目痛についてお話しし、鎮痛剤等を聞いてみたいと思います。貴重なお時間を割いて頂きありがとうございます。

Q(MS-294) 慢性的な眼の奥の痛みJ   2019.6.12-12:18
青森県、男性、42歳。
前回退院(昨年9月)し、質問(MS-282)させて頂いたものです。

現在悩んでいるのが、目の奥の痛みです(両目の痛みあるが、最近は右目の痛みがやや強い)。
離床していても臥床していても目の痛みがあり、どうしたらよいものかと悩んでおります。
主治医からは、多分若い頃に視神経に障害があり、残ってしまった部分がくすぶっているのが原因かなぁ?とりあえず眼科で…と言われ、眼科では特に所見はありませんと言われ、困惑しております。
この目の痛みを治療することはできるのでしょうか。それともジレニア内服中に、視神経が自己修復し治るものなのでしょうか。ご教授いただければ幸いです。何卒、宜しくお願いいたします。

近日まで治療して貰えず、やきもきしていた所、主治医変更に伴い5月より治療して頂ける事になり、現在ジレニアを内服しております。
自覚症状は、両下肢のふらつき・両手(特に利き手の右手末梢に痛みあり)の痺れ感・目の奥の痛みがあります。
アクアポリン陰性、JCV陽性、脳MRIはMS的。
現在、神経内科と眼科を受診しております。

MS/NMOsdの方では視神経炎の炎症が視神経を取り巻く髄膜に及ぶことが多く、髄膜の中の痛みの神経が刺激されて、眼痛を伴うことが多いです。初期やピーク時には眼球運動で痛みが増強することが多いです。炎症が停止すれば、痛みは消失することが多いですが、痛みが残ることもあります。非常に長期に継続して痛むことは普通はありません。

経過が充分には分かりませんが、MSの視神経炎が長期にクスブルということは、経験しません。神経痛が慢性化することはあります。
痛みの治療には各種鎮痛剤を利用しますが、担当医がお分かりのはずです。


Q(MS-293) MSと「めまい」の関係は?のじみ   2019.6.10-14:05
38才、女性、愛知県在住、

MS、2005年頃発症し、現在後遺症なく無治療です。何度かお世話になっています。
最近地面が揺れるような「めまい」を感じることが多いです。MSとの関係はありますか?MRIでは脳幹にも病変があります。
よろしくお願いします。

MSで脳幹に病巣があるのであれば、めまいはそれに基づく可能性があります。しかし、診察をし、MRIを見ている医師でないと確定は難しいでしょう。
MSの無い人にもめまいは多く、目眩の原因は頸部、内耳、脳幹、大脳などが絡み複雑で、特徴的でないと明確な部位診断ができないことが多いです。


Q(MS-292) 体温上昇MSの進行を早めるか?マス   2019.6.6-19:38
40歳、女性、熊本在住です。

MSを発症して10年。フィンゴリモド(ジレニア)6年内服中です。
現在の症状、は視野の中心以外の殆どがボヤけていることと、右半身の軽度麻痺です。
最近、汗をかくほど気温が高く、喉ボトケ辺りの皮膚がピリピリチクチクしますが、
これは症状悪化なのでしょうか?
もしもこれが体温上昇による一時的な症状悪化でしたら、体温上昇を繰り返す事はMSの進行を早めることに繋がるのでしょうか?

体温が上がることがMSの進行を早めることはありません。

MS患者さんはウートフ現象をしばしば経験します。これは体温上昇時に、前から存在している症状が増強したり、以前あったが消えていた症状が同等か軽くなって再び出現する、あるいは、無かった症状が出現したりする現象です。一時的な症状であり、体温が低下すると消える現象で、真の悪化ではありません。すでに有る病巣、症状は出さなかったが残っている病巣に基づく症状の再出現です。

貴女の場合、喉のあたりの皮膚の感覚鈍麻あるいは異常感覚が以前に一度も出たことが無いのであれば、今回の現象が始まった時かそれ以前に経度の再発があったことが疑われます。


Q(MS-291) Iga血管炎を合併したが関連は?Y. Y    2019.6.5-9:07
41歳、女性、大阪府在住。

2009年に発症、MSと診断されました。
現在は、テクフィデラ服用。
抗アクアポリン4抗体、脊髄3椎体は、聞いてません。
現在、MRIで病巣なし。

5月14日に、IgA血管炎と診断されました。何か因果関係は、ありますか?
治療に関して、報告したほうが宜しいでしょうか?

MSにIgA血管炎を合併することは非常に稀で、私のこれまでの1000人以上のMS患者さんの中ではありませんでした。海外での文献を検索してみましたが、そうした報告を見つけられませんでした。
またジメチルフマル酸(テクフィデラ)治療でIgA血管炎が発生した例があるかどうかですが、私の400名の経験ではありませんし、海外文献の検索でも見つけることはできませんでした。
従って、貴方の場合は偶然の合併ではないかと考えられます。

ただ、貴女の場合、10年のMSの経過があるが、MRIの病巣が現在は無いと記載しておられます。
かなり強力な治療がなされたなら、あり得ますが、自己注射薬やテクフィデラ治療では比較的稀な事です。
一方、MSに類似した視神経脊髄炎(NMO)では50%程度の方が、他の自己免疫疾患を合併します。
IgA血管炎も自己免疫疾患ですし、MRIに病巣が無いということもNMOではよくあることですので、貴女の病気が本当にMSか?、NMOでは無いことをもう一度確認した方が良いと感じます。

IgA血管炎は通常は一過性の病気であり、腎炎が出ない限り、治療なしで経過を見ることが多いようです。治療が必要なら一時的にステロイドを使いますが、MS治療に害になるということは有りません。

脳神経内科と内科の両方の先生がとうぜん知っている必要がありますが、特に急ぐ必要はありません。 


Q(MOG-27) 免疫抑制剤の開始時期についてtamaya2   2019.5.23-7:34
35歳、女性、沖縄県在住です。
MOG脳脊髄炎で、以前ご相談させていただきました(MOG-26)。度々すいません。

現在、血漿交換やステロイドパルス点滴などの治療は終わったようで、飲み薬(プレドニン30mg)のみを服用していますが、免役抑制剤は、すぐに開始するものでしょうか? プレドニンを減らしてから始めるのでしょうか? 
プレドニンを飲み続けているので、副作用が心配になりご相談させていただきました。

安全で効果発現の速い免疫抑制剤を早期に開始した方が良いと考えます。
脳神経内科の先生はあまり免疫抑制剤使用の経験が無い方が多いので副作用を懸念し躊躇する方が多いのですが、正しく選択し、必要最小の適正な量を維持すれば副作用を経験することはほとんどありません。

プレドニン30mgから15mgぐらいまでは効果が高く、再発を経験することはほとんど有りませんので、かなり急速に減量が可能です。その間に免疫抑制剤の使用量を調整し、有効性を確保しておいてから、15mg以下へ安心して減量を開始し、半年から1年で0とします。その後は少量の免疫抑制剤単独で副作用なく治療が可能です。


早速のご返答、ありがとうございました tamaya2   2019.5.8-22:59
現在プレドニン30ml(その他、胃薬、リリカや骨粗鬆症防止薬)服用中ですが、主治医の先生とのお話では免疫抑制剤との併用になりそうです。ステロイドの副作用が心配なので、治療方針が決まり、そちらでセカンドオピニオンで受診出来そうな事が決まりましたらまたご連絡させていただきます。誠にありがとうございました!

Q(MOG-26) MOG抗体陽性だがMSか、予防治療は? セカンドオピニオン受診は可能か?tamaya2   2019.5.7-14:41
35歳、女性、沖縄県在住です。 初めまして。

2018年10月に、痙攣を起こし搬送され、無菌性髄膜炎と言われました。
入院中に、目が霞んできて、両側球後視神経炎といわれました。
ステロイドパルスを2回行い、ほぼ真っ暗だった視力は回復してきたのですが、現在色覚に異常が残っています(青白く見えます)。
2019年1月に退院して、プレドニン3錠(15mg)まで減薬しました。

3月頃から足の痺れ、浮遊感があり受診して、多発性硬化症といわれました。 その時に、検査に出していたアクアポリン陰性、抗MOG抗体陽性と言われました。現在、入院中で血漿交換5回、ステロイドパルス1回行い、浮遊感は少し改善されましたが、色覚異常は変わらずです。普通歩行可能ですが、痺れ感あり。

沖縄で遠いので通院は難しそうですが、セカンドオピニオン等で今後の 予防法等ご相談できますでしょうか? 自分のデータ等を用意出来れば家族が代わりに行く事も可能でしょうか?

これまでの臨床経過、検査結果はほぼ典型的な再発型MOG脳脊髄炎(抗MOG抗体疾患)と思われます。両側視神経炎も典型的で、多発性硬化症ではない症状です。
医学的には多発性硬化症ではなく、独立した疾患ですが、現在の日本の保険制度や行政では独立した病名とし認められていませんので、行政的には「多発性硬化症」として扱われます。

問題は長期的な治療方針です。
担当の先生から情報提供を頂き受診していただくのが通常ですが、ご自分でデータを用意して来ていただいても相談は可能です。こちらでも採血やMRI検査をしますので、本人が来てくださる方がいいですが、担当医が詳しい情報を提供してくださる場合は、家族でも相談に乗ります。
必要なら、お電話をください.(090-2287-1021)


Q(MS-290) MS疑い 半年後に再MRI、様子見で良いのかT   2019.4.18-18:49
35歳、女性、神奈川県在住。

MS疑いで様子見中
3月下旬に半身の倦怠感、動かしづらさ、ろれつが回らなくなり、意識が朦朧とし、一時間弱で収まりましたが虚血性発作かと思い大学病院受診。
頭痛が数年前からあり、足の裏のしびれが最近出たり治ったりです

脳に5個から7個程の若年性白質病変
脊椎MRIは異常なし
抗アクアポリン4抗体の結果は問題なしですといわれ、様子見になりました。
半年後、一年後とMRI を撮って、病変に変化があれば、そこからの検査にしましょうと言われています。
髄液検査はしていません。
こちらのHPで、もしMSであれば早めの投薬が有効と知り、様子見で良いのか不安です。
MS疑いで脳MRIに病巣がある場合、画像所見の特徴でMSらしさを評価します。
その程度により、次のMRI検査や種々の他の検査をどの程度急ぐかを評価できます。
ただ、脳神経内科医師でもMSの経験に大きな差があり、しっかりと評価できる医師はあまり多くありません。髄液など、他の検査データがあれば、総合して評価します。
貴方の場合、記載内容だけでは判定できません。

Q(MS-289) フィンゴリモドの感染、PMLリスクは? 減薬、テクフィデラへの変更は?K   2019.4.2-19:51
東京在住19歳女子学生の母。MS-268他。何度も質問させていただいています。ありがとうございます。

フィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)を3年服用中。何度もリンパ球の数が大幅に減少しながらも継続しています。数値100弱から300程度。直近150以下。
JCV抗体インデックス3.45と高い状態です。
半年毎の経過観察M R I問題なし。

リンパ球が継続して低値である事を問題視され、JCV抗体値が高いこと、HTLV-抗体陽性であることから、週1日ジレニアを減薬して数値の変化を見る事になりました。
また再発がなく後遺症らしき症状がないこと、将来の妊娠を見据えた上で、テクフィデラへの移行を検討してもいいのではと話がありました。減薬しつつ導入し移行させる方法のようです。
本人が所属する大学の学科の都合上、3年以内に生ワクチンの接種が必要なため、どこかのタイミングで薬の変更なり中断を予定しています。以前、一時的にタイサブリを使用する方法を教えていただきましたが、生ワクチン接種が可能で薬を中断せず出来るようなら、これを機にテクフィデラへの変更でいいのではと感じました。
ただ、本人が戸惑っています。リンパ球数値が低くても体調崩す事がなかったため、現在の薬が合っていて感染症リスクの影響は受けてない、と本人の感触としてはあるようです。可能な限り効果の高い薬を使い、さらに効果の高い薬が出るのを待ちたいようなのです。
主治医を変更したばかりでもあり急いではいないためゆっくり考えた上で本人の納得のいく予防策を講じたいと思っています。
減薬、薬の変更についてどう考えたら良いでしょうか。

2015年秋15歳、右半身の感覚異常でMS発覚。パルス1クールで軽快。3ヶ月後無症候性の脳病変1つ出現。再度パルス1クール。自覚ある後遺症なし。大脳に5個程度と脊髄、胸髄にひとつずつ病巣あり。
主治医を以前ご紹介いただいた先生に変更しました。
私のパソコンにウイルスが感染し、返事が大変遅れ申し訳ありません。非常に多くの情報が記載されており、全てに丁寧に返答するのは膨大で論文のようになりますので、私の結論を簡単に記載します。

ジメチルフマル酸(テクフィデラ)に変更し、様子を見るので良いと思います。
変更にあたり、事前にフィンゴリモドを減量すると、再発が生じ易くなります。テクフィデラの方が効果が低く、効果が充分に発現するのにかなりの日数がかかるためです。変更して4月後までリンパ球数は増大し、再びゆっくりと減少し1年後には一定の数になりますが、フィンゴリモド服用中に低かった方は回復が悪いことがあります。ゆっくり減量したり、空白期間を作っても長期的な回復の程度は同じことですし、再発を誘発する危険の方が危惧されます。

フィンゴリモドで長年安定していた方でも、テクフィデラへの変更後に再発が生じたり、脳MRIに無症候の新病巣が出る可能性がありますので、2年間程度は3月に1回のMRIが、再発が無くても必要です。


Q(診断未定-6) MSなのでしょうかこたっちゃん   2019.3.28-0:01
24歳 女、愛媛県在住。MS疑いと言われた。

2019年3月20日。
夜、買い物中突然足が上がらなくなり歩けなくなりました。立位保持も不可能でバランスがとれず転倒するような状態でした。痛みやしびれといった感覚もいまいちわからず、ただ足が重たいといった感覚でした。

翌日、21日。
祝日であったため 救急に受診。歩行不可能であったため車椅子使用。腰椎のMRI撮影するが異常なし。診て頂いた先生が明日から転勤であったため近所の整形外科(クリニック)に紹介状を書いて頂くことになりました。両手足しびれのような感覚で物をしっかり掴めなくなっていました。

紹介して頂いた整形外科クリニックに受診。膝蓋腱反射が亢進している、他にも反応が普通見られないところにも反射反応がみられるということで、多発性硬化症を疑われ総合病院に紹介状を書いて頂き受診しました。
しかし神経内科の先生がおられず、内科の先生に診て頂くことになりました。専門外ということで、多発性硬化症を否定する形で全身の検査を行うと言われ、一般採血、脳のMRI撮影。どちらも異常はありませんでした。
21日から強い疲労感もあり、会話をしているだけで息切れしたりします。手足、背中の痛みがひどく眠れない日もありました。
神経内科の先生が27日におられるということでそれまで様子観察となりました。
27日までに足、手以外にも背中にも痛みが出現し、どこもしびれ、痛みとともに、時々突っ張るような引きつるような痛みがありました。自宅内でも車椅子を使用していました。

26日手のしびれはあったものの、足がいつもよりかは不自然ですが歩行が可能になり27日には何事もなかったかのように日常生活を送れています。
今日はとくに痛みといった痛みもなく日常生活に支障はありませんでしたが、腕からにかけて両手も背中に痛みが出現してきています。
それまでお箸も持てなかったがフォークでかろうじて食事をするような状態でしたが27日の夜にはお箸で食事することが可能になりました。

27日の受診時には、手に若干の脱力感があったものの1週間でよくなったなら様子を見て、なにかわからないと髄液検査等も行わず問診のみで終了し、また歩けなくなったら受診して、と言われました。
27日受診時にも膝蓋腱反射は亢進しておりました。

今日、28日はとくに痛みといった痛みもなく日常生活に支障はありませんでしたが、腕からにかけて両手も背中に痛みが出現してきています。

まず、MSだとしならこんなに早く症状が改善するものなのでしょうか。
もしMSであり寛解期になっているとしたらMRIや髄液検査をしても異常を認めないのでしょうか。
MSは寛解期にも進行する病気だと知り不安もあります。
この先、結婚、出産も考えていますので、早期発見、治療をして頂きたいと思っています。

今回の検査だけでは、病名を確定することは困難です。
今回の症状である四肢の麻痺を起こすことのできる病巣の場所としては、頸髄が最も疑わしいと思われます。脳よりも脊髄のMRI
を先ず撮影するべきでしたし、今からでも撮影する価値はあります。
髄液検査も行うべきです。
常勤の脳神経内科の先生のいる病院でないと無理でしょう。週に1日だけ来られる病院ですと、その日の内にする仕事の中で優先順位は低いと判断されたのでは、と推察します。

発症が非常に突然の様ですが、多発性硬化症では急速な場合でも数時間の間に徐々に進行することが普通で、あまりに急速な様に思います。回復もやや急速すぎるかと思います。しかし、多発性硬化症、視神経脊髄炎、MOG脳脊髄炎のいずれも可能性はあります。
脊髄の循環障害も調べる必要がある様です。いずれにしても、検査不十分です。
先生は心因性を疑っておられるのかもしれません。


Q(MOG-25) 小児抗MOG抗体視神経炎再発についてキラキラ   2019.2.20-12:58
9歳 女児 長野県 

小児抗MOG抗体陽性者での視神経再発の時は、炎症反応がなければ、再発とは言いませんか?
どのような結果、症状がでた時に、再発と言いますか?
結局、検査結果は、抗MOG抗体視神経炎ではなく、普通の(?) 視神経症と言われました。治療は、しないかもとの事。
このまま、様子を見ていていいのでしょうか?
教えてください、よろしくお願いします。
日々、気を付けて生活しているのですが、注意することはありますか ?

病歴:
2016年,突然2〜3日で、両眼全く見えなくなり、パルス3回、血液製剤で、よくなる。入院期間3ヶ月。MOG抗体4016倍。頭部MRI病巣1個。
抗MOG抗体陽性だが、多発性硬化症CISと診断された。 

2019年2月7日、真ん中が薄暗く、何本か線が見え、光が眩しく、全体的に、色が濃く見える。翌日、2月8日から入院。
両側中心視野の欠損を認めていますが、明らかな炎症反応(??)は、ありませんでした。軽度の視神経炎と診断されています。
頭部MRI, 脊髄MRI,血液検査、髄液検査、視覚誘発電位、聴性脳幹反応、体制感覚誘発電位、異常なし。
抗MOG抗体は、検査中。

担当の先生が診断名につき混乱しておられるようです。子供さんの病名は多発性硬化症ではなくMOG脳脊髄炎(あるいは抗MOG抗体疾患、抗MOG抗体関連疾患)が医学的には正しいです。
しかし、病名をどうするかは未だ学会などが統一した見解を表明しておらず、日本の行政機関では多発性硬化症か視神経脊髄炎しか無いため、行政的にはいずれかの病名に無理にしているのが実情です。

小児のMOG脳脊髄炎では再発が無い、1度だけの方が比較的多いのですが、再発を反復する方も多いです。前者では抗体が急速に陰性化しますが、後者では陽性が続くことが多いです。もし陰性となっていても、病名は変わりませんし、多発性硬化症に変化するわけではありません。

両眼の失明は特徴的症状です。再発症状があったのであれば、髄液検査が正常であっても、再発でないとは言えません。再発症状が軽ければ、MRIでも変化を確認できないこともあります。
パルス点滴などを実施すると同時に、長期的な再発防止治療の開始も必要です。

日常生活で気をつければ再発防止が可能といえるものはありません。安全な長期治療をするべきです。


Q(MS-288) MSでは進行しない者は無いのか? 最近は診察、治療を受けていませんKT   2019.2.18-17:47
52歳 女性 埼玉県在住

最近MSの資料をみて、進行しないものはないいような記載がありましたが、そうなのでしょうか?特に強い症状がなくても診察を受けた方がよいでしょうか?
よろしくお願いいたします。

2010年に発症しました。身体の半分近くの皮膚感覚がなくなり、歩くことが難しくなりました。
MRI検査で、脱髄の病巣が7箇所あり(脳内3箇所と脊髄4箇所だったと記憶しています)、多発性硬化症と診断されました。
ステロイドの静脈注射を2週間、その後ステロイドの経口薬で2週間ほど治療を行った結果、ほぼ回復しました。
そのとき、詳しい検査名は忘れてしまいましたが、髄液を取る検査を行い(東北大に資料を送って検査と言われました)、進行の早いタイプではないと言われました。
その後2年間ほどは、半年に一度MRIの検査を行いましたが、脱髄の箇所に変化はなく、時々軽いしびれや皮膚感覚が少しおかしいことがありましたが、後遺症だと思われるということで、特に治療は行いませんでした。
発病3年目以降は、受診しておりません。症状は変わらず、疲れた時に、身体の一部がしびれたり、皮膚感覚が少しおかしくなったりはしますが、発病した時のような強い症状は全くなく、特に治療もしていません。

MSでは無治療で放置すると、大半の方は10年、20年の後に、歩行障害や記憶力の低下、認知症などの障害進行が持続するように変わります。

MSの大半の患者さん(94%)は初期に臨床的に比較的急速な悪化があり初発とされ、ほとんどの方はその後再発を1度以上経験しますが、初発だけあり再発を経験しないかたもあります。

もし無治療で放置すれば、発症から10〜15年後には50%、40年も経過すれば90%の方が、二次進行型へ移行し、ゆっくりと障害の増悪、進行がつづくようになります。1990年までの無治療の時代でのデータです。
この割合は近年次第に有効性の高い治療が増えてきて、急速に低下しつつあります。発病から5年以内の初期に有効性の高いナタリズマブ(タイサブリ)やフィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)などでの治療を開始した人では非常に少なくなることが示されています。

貴方の場合、MSの診断が本当に正しのであれば、脳MRIを定期的に撮影するべきです。脳の病巣は、出ていても症状を出さないことが90%以上ですので、撮影しないとわかりません。
診断が正しいのなら、安全性が高い治療がありますので、治療を開始するべきです。


Q(MS-287) 眼科の継続的なフォローが必要か?TK   2019.2.5-18:14
35歳、男性、大阪府在住。
2004年発症のMS。
現在の症状は左親指、人差し指の感覚異常で、EDSS 2.5。
現在の治療はテクフィデラを1年前から服用。(その前はイムセラ 約1年)
脳MRI病巣は約10個ぐらいだが非常に小さい。MS的(Dawson's finger様)

現在、病状は安定しています。
目の症状は2016年の診断確定時以来、特にありません。
2016年の時も自覚症状は無く、多少の複視とフリッカー値の左右差があっただけでした。

主治医は症状が無ければ、眼科への定期的な受診は不要と言われましたが、その認識は一般的でしょうか。それとも半年なり継続して受診した方が良いでしょうか。先生のご意見をお聞かせ頂ければと思います。
よろしくお願いいたします。

貴方の場合、2016年の初発時に、視力、視野障害を自覚していないのに、フリッカー値の左右差があり、軽度の視神経障害が見つかったとのことです。こうした、軽度の障害は検査をしなければ発見できませんので、時間とお金が許すなら、時々診察、検査を受けた方が無難でしょう。恐らく年に1度程度の通院で充分でしょうが、断言はできません。どれだけのリスクがあるか、予測は難しいです。他の眼科の病気を発見することもあります。

治療がうまくいっているMS患者さん、特にタイサブリやフィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)のような効果の高い治療をしている場合は、多くの患者さんで再発は稀ですので、昔のように、眼科へ定期的に通院する必要は、あまり無いと思います。テクフィデラはそれに次ぐ効果がありますが、再発が有る方もあります。
MSの患者さんの再発時の目の症状は、視力低下、視野障害、複視(2重に見える)、眼振、斜視などです。私はこれらの自己判定法をお教えしています。週に1度以上、左右の目を別々に自己評価することが大事です。

フィンゴリモド服用の初期の6ヵ月は、副作用チェックのために定期的通院が重要です。


Q(MS-286) 帯状疱疹によるMS再発の可能性についておとと   2019.1.30-11:24
36歳、女性。神奈川県在住。
MS患者です。2年ほど前に、JCウイルス抗体陽性でのテクフィデラ導入について質問させていただいた者です。帯状疱疹とMS再発の関連性について、斎田先生のご意見をお伺いしたく、質問させていただきます。

1)帯状疱疹の発症を機にMSが再発する可能性はありますか?
2)疼痛が改善されない場合の対処法について、ご教示いただけましたら幸いです。

先日、帯状疱疹を発症しました。発症後すぐに治療を開始したためか、経過はすこぶる順調なのですが、患部から離れた箇所に疼痛がありロキソニンが手放せない状態です。
帯状疱疹の症状は右胸部〜右背部にかけてです。
疼痛箇所は右掌と右ふくらはぎから右足裏にかけての2箇所です。
当初は帯状疱疹患部と右太腿に疼痛がありましたが、太腿の痛みは消失、患部は時折軽く痛む程度に落ち着いています。
火傷のようなピリピリとした痛みと、チクチクとした痛みに加え、シビレ感も少し感じています。
日中よりも夕方〜夜間にかけて強く出ることが多く、箸を持つのも辛いことがあります。
ロキソニンで凌いでいるものの、このまま常用することに対しては少々気が引けております。
皮膚科の先生の見解では、患部から離れた箇所に痛みが出るのは珍しいとのこと。多発性硬化症の症状の可能性もあるのでは?というお話でした。

病歴:
2015年6月、左目の球後視神経炎で初発。
2015年12月と2017年1月の2回、無症候性のMRI再発あり。
大脳病変は初発時に3つあり、脊髄病変は無し。病変はいずれもMS的であると聞いています。
抗AQP4抗体、抗MOG抗体は東北大での測定で陰性でした。
2017年4月からテクフィデラを開始、以降の再発はありません。
(2019年1月初旬から、少々頻尿気味のため、近いうちに泌尿器科を受診予定です)

返答が遅れ申し訳ありませんでした。

1)帯状疱疹の発症を機にMSが再発する可能性はありますか?
A:一般論では、帯状疱疹に続きMSが発症したり、再発があったりすることは時に経験します。貴女の場合は、痛みだけが出現しているようですので、再発である可能性は低いと考えます。脊髄のMRIでかなりわかるはずです。
MS再発症状として痛みがでることは稀にありますが、ほとんどは感覚鈍麻、感覚低下、感覚麻痺が出現した後に、同じ部位で、感覚が戻る途上に痛みやジンジン感、シビレ感が出現します。痛みだけが最初から出ることは稀です。
しかし、痛みの原因を決めるには、診察や種々検査、MRI検査などをしている担当の脳神経内科医でなければ難しいと思われます。

2)疼痛が改善されない場合の対処法について、ご教示いただけましたら幸いです。
A:痛みへの対処は、原因とは関係なく可能です。
ロキソニンで効果があるとのことです。ロキソニンは、長期に常用すると副作用が懸念されます。脊髄由来の電撃痛様の神経痛であれば、ロキソニンはあまり効かず、テグレトール、リリカなどが効くことが多いです。リリカなどはどのような痛みにも有効で、眠気などを除けば安全です。いずれも帯状疱疹の末梢神経痛でも有効であり用います。他にも種々の鎮痛薬があります。脳神経内科医師であれば使い分けをご存知のはずです。
神経ブロックや外科治療、ガンマナイフ治療などもあり、疼痛発生部位を同定するのに役立ちます。
注意すべきことは、慢性的疼痛は初期に軽減する治療が大切です。長期に持続すると、原因に関係なく脳内の疼痛増幅回路が活性化され、増悪が続くようになります。運動をする、目的を達成するなどして、痛みを忘れる工夫が大切です。


Q(MS-285) 反復する脳幹症状の発作はベタフェロン治療開始後に出現。関連は?(MS-284続き)レガシィ   2019.1.30-10:03
御回答いただきまして、ありがとうございます。
発作は20秒程度でおさまりますが、繰り返し発生する状況は変わりありませんので、
症状が変わらなければ何かしらアクションを起こしたいと思います。
主観では注射開始後に症状が出たように感じていますが、それは関係ないものでしょうか?
脳の病巣は脳幹部でした。
パルス時は複視、呂律障害、右半身全体の麻痺、失調、浮遊感の症状が出ておりました。

発作は睡眠中にも起きているかは不明ですが、それで起きるということはありません。
意識障害もありませんが、例えば歩行時に起こると、失調が強く出るため歩行できなくなります。入院中はギリギリ歩行できていた状態が最悪だったので、それより悪い状態になるわけです。

12月15日から土日月と、3日間、3週に渡ってパルスを行い、1月7日あたりから回復して参りました。徐々に回復が始まった12月末から1月6日くらいまで、言語聴覚士レッスン中に声に出して読んでいる最中に発作が起こることがあったと記憶しております。
その後、12月7日から注射開始する11日までは発作も治まっていた気がします。
本当に治ったのかは定かではありませんが。
翌週の1月13日あたりからは1日1回か2回、シェーバーを吹いた時の過呼吸で発作が起こり、治ってないことに気づきました。
入院中はそのような過呼吸、体勢を変えるなどの発作のスイッチがありましたが、退院後は関係なく襲ってきます。
ただし、体勢を変える時は100%発作が起こります。車に乗ったりしている時は揺れを強く感じたりもしますが、揺れなども関係あるものでしょうか。

また、ご忠告いただきました件、導入薬としまして、テクフィデラではいかがでしょうか?再発はしたくないと考えております。

(1)
ベタフェロン自己注射を開始した時期に一致して発作が始まったとしても、それが発作の原因であるとは言えません。
MSの数%は長い経過中にてんかん発作を経験します。MSの病巣があることに基づきおきる神経細胞・繊維の異常興奮で生じるのであり、後遺症の一種です。
前回のQAにかいた発作治療薬を試してみてはいかがでしょうか。診断にも役立ちます。

(2)
初めての長期治療薬の選択としては、テクフィデラのほうが自己注射薬より優れています。
効果が高く、副作用は有っても、対策があり、中止せざるを得ないのは40人に一人程度です。


Q(MS-284) 失調症状増悪の発作がおきるが原因は?レガシィ   2019.1.27-16:42
40歳、男性。埼玉県在住、ただし青森県で初発治療。

発作は、入院時は1日に1回程度だったものが、退院直後、病院を出た車の中で発作が発生。退院してから発作は2〜5分に1回くらいと、頻発している。

こみ上げて来る感じでおおよそ、発作が起こるのがわかる。
発作が起こると、呂律が回らなくなる、右目に違和感、複視になることもある、右手、右足の失調が強くなり、まともに歩行できなくなる。
体勢に関係なく、横になっている時も座っている時も起こる。寝ていて起き上がる、座っていて立つなどの体勢を変える時も起こる。
発作が起こると、すべての症状がぶり返しますし、治療中よりその数十秒は酷い気がしております。本当にキツイです。この症状は一体なんなのでしょうか?

現在の発作の症状が退院してからのもの(?)で、かつ後遺症として症例も報告されていないことから、主治医は経過観察にしています。次回は2月4日に単純MRIを撮影する予定です。

初発は2018年11月20日
ステロイドパルスは3クール行い、右半身の麻痺は1月7日あたりから良くなってきました。右半身麻痺と失調、複視、目が動かないなど、症状出ておりましたが、だいぶ回復はいたしました。右手と右足に失調が残っているが、他に懸念項目無しとして1月19日に退院した。
慢性的には右手、右足に失調が残っておりますが、走れないが歩くのに支障はありません。

その他の病歴:
現在の治療はベタフェロン 1月11日より
抗アクアポリン4抗体 陰性
MRIで脊髄に病巣ありだが、詳細覚えておりません。
MRI 脳に病巣ありだが、詳細覚えておりません。

非常に珍しい症状であり、発作症状をみていませんので、推測でお答えします。間違っているかも知れません。
以下のようなことは、脳神経内科の医師であればご存知のことと思いますが、MSでの発作を起こす頻度は2,3%ですので、ご経験はないかもしれません。

発作が2〜5分毎におきるとのことです。1回あたりの持続時間は記載がありませんが、短時間でもどると推察します。意識障害は無いと思われます。睡眠中は起きないのでしょうか?

てんかん発作の一種かもしれず、通常の脳波検査や脳幹での発作をしらべる特殊な脳波検査も必要かもしれません。
MSの症状としててんかん発作が起きることがあります。
MSやNMOSDで有名な症状として「有痛性痙攣」という発作症状がありますが、脊髄に発生する一種のてんかん発作です。

原因となっている脳の病巣があると思われますが、入院中に始まていた症状ですので、新規の病巣によるのではなく、古い病巣が起こしていると思われます。古い病巣が時間を経て発作症状を起こすことが多いです。

治療としては、テグレトールやラミクタールなどの発作に用いる薬をためしてみてはいかがでしょうか。効果判定により診断にも役立ちます。

また、長期の再発進行防止治療としてベタフェロン治療を始めたとのですが、中年男性では進行型へ移行する率が高く、より有効性の高い治療を初期から利用することでそうしたリスクを下げた方が良いと考えます。


Q(MS-283) セカンドオピニオンのタイミングについて(再度修正して投稿)おにぎり   2019.1.25-18:45
36歳、男性、東京都在住。妻より。初めて質問させていただきます。

病歴:
@ 2015年ごろ初発。軽く呂律がまわらなくなる症状が1週間。病院行かず。
2017年夏頃に右腕、右足に有痛性けいれんがみられる。脳神経外科の町医者を受診し、漢方処方され1週間でなおる。
A 2018年12月、インフルエンザワクチン接種の約10日後に左足が痺れ、右足膝下が全く動かなくなる。ここで多発性硬化症を疑われ検査入院。
MRIで脊髄に炎症が見られるとのことで、検査入院中にステロイドの点滴を3日しました。
2019/01/22に多発性硬化症と診断されました。2018年12月が初発ではないかと言われました。
B 2019/01/24の夜から手の平の痺れ(?)を訴えたため受診。握力は左右ともに50ありました。25日午後にMRIを撮ったところ再発がみられたので、先の投稿を修正して再度投稿させていただきました。
現在、歩行障害などはありません。
脳MRIで、数えてはいないが、5個くらいはあると思う、と言われました。多発性硬化症という名前だけしか聞いていません。
抗アクアポリン抗体や脊髄の病巣について聞いていません。

担当医の治療方針の説明:
2019年2月中旬から入院して自己注射の治療を始めると言われました。

主治医からはつい先日多発性硬化症と言われただけで、夫がいまどんな状態にあるのかなどは詳しく聞いていません。今後は入院して自己注射の治療を始めていくと言われました。治療薬は医師数人で話をした結果、ガイドラインに沿って順番にやっていくとのことでした。
前回からたった1ヶ月で再発したことに驚いていて、とても不安です。
どうしても効果の高い薬から始めて、少しでも再発を防ぎたいと考えてしまいます。
セカンドオピニオンの受診は、注射の治療が始まる前に行ったほうがよいのでしょうか。

聞いたことがない病名を告げられ、大変不安であろうと推察します。
ご記載内容からは2015年に初発があったと思われます。MRIを見ると脳病巣は古い病巣や比較的新しい病巣が混在しているのではないかと推測します。そうであっても比較的早期のMSだと思われます。
このHPにも書いてありますように、中年男性は途中から進行型へ移行する方が多く、それを阻止するため早期の正しい治療選択が特に重要です。

(1)
現在、手の痺れがあり、MRIで新しい病巣が見つかったとありますが、痺れ(シビレ)とはシビレ感のみでしょうか、感覚の鈍さもあるのでしょうか?
MRIの新病巣は造影が陽性だったのでしょうか?
この症状と新病巣に対する治療はどうなっているのでしょうか? ステロイドの3日間の点滴を急ぎ開始したほうが良いのではと推測します。

(2)
(1)の急性期短期治療と並行して、長期的な治療もできるだけ早期に開始するべきです。同じ日に開始できますし、重い心臓病の合併などがなければ、入院の必要性はありません。

(3) 
長期治療には日本では6種の選択種があります。自己注射薬が3種類ありますが、いずれも効果が低く、効果発現に時間がかかりますので、私は第一選択にはしません。ご主人は現在、比較的活動性が高そうですので、おすすめできない可能性が高いと思われます。
セカンドオピニオンに関しても、一般論としては早いほうが良いといえます。
診察せず、MRIも見ていない立場ですので、一般的な推測での意見であることはご理解、ご注意をお願いします。
急ぐ相談や対応をご希望でしたら、医療相談の電話090−2287−1021にお電話をください。


セカンドオピニオンの受診のタイミングについておにぎり   2019.1.25-11:53
2019/01/22に夫が多発性硬化症と診断されました。

@36歳、男性
A東京都
B多発性硬化症とだけ伝えられました
C2015年ごろ、軽く呂律がまわらなくなる症状が1週間。病院行かず。2017年夏頃に右腕、右足に有痛性けいれんがみられる。神経外科の町医者を受診し、漢方処方され1週間でなおる。2018年12月、インフルエンザワクチン接種後約10日後に左足が痺れ、右足膝下が全く動かなくなる。ここで多発性硬化症を疑われ検査入院。MRIで脊髄に炎症が見られるとのことで、検査入院中にステロイドの点滴を3日しました。
D歩行障害などは特にありません。2019/01/25現在、半日前から右手の痺れがあり受診を考えています。
E2019年2月中旬から入院して自己注射の治療を始めると言われました。
F分かりません。血液検査と髄液検査の結果から多発性硬化症によく見られる変化があったと言われました。
G聞いていません。
H聞いていません。MRIの画像も見ていません。

初めて質問させていただきます。
主治医からはつい先日多発性硬化症と言われただけで、病気の詳しいことも今後の治療の詳しいことも全く聞いていません。ただ今後入院して自己注射の治療を始めていくとだけ言われました。
情報は自分でネットで調べるしかなく、とても不安です。初期の治療が重要と知り、今のうちに出来ることはないか手探りで探しています。
セカンドオピニオンの受診は、注射の治療が始まる前に行ったほうがよいのでしょうか。

Q(MOG-24) 免疫抑制剤による癌発生増加の危険性は?YY   2019.1.16-12:54
46才、男性、横浜市在住。2018年4月に投稿(MOG-18)させていただきました。
昨年はご相談に乗っていただきましてありがとうございます。またお電話でもありがとうございました。

その後順調に来ており、昨年夏ごろから毎月1mgずつプレドニンを減らして様子を見ております。
昨年のMOG抗体検査は2回で1回目は陰性でした。
11月下旬,5mgになったところで再度抗体検査を出しましたところ、陽性反応(数値としては低い)が出てしまいました。
私の主治医もかなりがっかりした様子で、今後プレドニンを減らさず、しばらく5mgを継続し、それと並行で免疫抑制剤も検討していこうということになっております。

そこで免疫抑制剤についてですが、一部でがんを誘発してしまうような情報もあり、不安があります。素人が入手した情報ですので全ての免疫抑制剤がそのようなことにはならないかと思いますが、その危険性はありますでしょうか?
陽性反応はでましたが、身体に不調は全く出ておらず、普通に生活、仕事を行っております。
お手隙な時で結構ですので、またご意見いただければ幸いです。

私がMOG脳脊髄炎や視神経脊髄炎の治療に用いる免疫抑制剤はタクロリムス(プログラフ)、トシリズマブ(アクテムラ)が多く、次いでシクロスポリン(ネオーラル)、ミゾリビン(ブレディニン)などです。稀にアザチオプリン(イムランなど)も利用します。いずれの場合も移植などで用いる量よりかなり少ない量で充分に効果が得られます。
長年の間に400人程度に利用し、肺がん、リンパ腫が1人ずつ発生していますが、通常の頻度であり、増加しているとは言えません。一方、他の様々な治療中にも、各種癌を経験します。

タクロリムスでは子供で特殊な他の免疫抑制剤を併用している場合や、大量に用いた時にリンパ腫が増加するかもしれないといわれています。また、長年アザチオプリンを利用した時、僅かに発がんが多いかもしれないといわれていますが、明確ではありません。

免疫抑制剤には多種あり、シクロフォスファミド(商品名エンドキサンなど)では発がんが少し増えるといわれていますが、MOG脳脊髄炎や視神経脊髄炎の治療に用いることはありません。
日本人の死亡の原因の半分は癌であり、癌は非常に頻度の高い疾患であり、様々な臓器に発生します。また、一般に大腸がん、肺がん、前立腺がん、膀胱がん、リンパ腫など、各種の癌が増加しています。
正しい利用法であれば、特別に心配は要らないと思います。


Q(NMOSD-55) アクテムラが効かない。今後の治療はパルス、血漿交換?たきやき   2018.12.31-10:35
60歳、女性、大阪在住。質問 突然の質問失礼いたします。
4年半前より、アクテムラで治療してきました。3年間はよく薬がきき再発もなく、再発の予兆が見られてもパルスでしのげていました。
しかし去年から再発をし、パルス、血漿交換をしております。
今年にいたっては3ヶ月に一度のペースで再発をし、パルス、血漿交換をして
落ち着いてます。ネットで調べてみてもエスケープ現象があるとかいておりアクテムラが効かなくなったのかと落胆しております。
アクテムラが効かなくなったら、以前のようにパルス、血漿交換で治療という形しか無いのでしょうか。
病歴:平成8年、22年前に発症。現在は車椅子。
過去の治療はネオーラル、プレドニンは10年以上前頃に開始。明確に覚えておりません。 最近はアクテムラを4年半服用
アクテムラはNMOに比較的高い治療効果がありますが、再発を経験することもあります。
こうした場合、長期治療を変更する必要があります。
また、アクテムラに非常に似た新治験薬での試験結果が最近学会で発表されました。大半のNMO患者さんで効果は証明されましたが、再発が止まらない方も少なくなく、完璧な治療効果ではありませんでした。

アクテムラに替わる新しい長期治療の選択肢は幾つかあります。複数の治療を併用することもあります。診察無しで紙面のみで具体的な提案をすることは無理があります。

ただ、血漿交換やステロイドのパルス点滴治療は悪化があった時に、悪化を押し戻す、回復を早める治療であり、長期に再発を防止する治療ではありません。長期の再発防止効果は期待できません。


Q(診断未定-5) 球後視神経炎で脳に病巣1個。MSとなる可能性は?みみ   2018.11.28-16:04
46歳、女性、青森県在住。
先月の入院中にも投稿し相談させて頂きました。(NMOSD-54) (MS-279)。
ありがとうございます。

その後 視神経炎という診断になり、視力回復はしておりませんが退院となりました。
MSに移行するかどうかは今の時点ではわからない。今の時点では特発性視神経炎ということです。
ただ脳白質病変が1個あり とても気になります。気にすることではないと言われる。
この年齢で白質病変が有るというのはどういう事でしょうか?
やはりMSに移行するのでしょうか?

病歴:
右目の視力低下9月末。パルスや免疫吸着で治療したが視力回復せず。
アクアポリン陰性。MRIでは脊髄胸椎にもなにも出なかった。 オリゴクローナルバンド陰性。 ただ白質病変1個あり。

初発時に視神経炎があり、脳MRIで白質病巣が1個みとめられたが、未だ再発は無い状況です。
この場合、脳に病巣が無い人に比べて、再発がありMSが確定する可能性はより高くなります。私の経験では7割程度の可能性だと思います。脳病巣の数が多ければ、さらに高くなります。

こうした場合は、脳MRIを3月毎に撮影し、新病巣が加わっていないことを確認する必要があります。
2年経過すれば、6月毎とし、5年経過すれば、1年に1回として、15年間は追跡します。
再発症状がでれば、直ぐに診察を受けます。
再発症状とはどうした症状かは、このHPに簡単に解説してありますので、一読してください。


Q(MS-282)ご返答ありがとうございます。J   2018.11.18-6:32
ご指導ありがとうございます。
 性別の記入不足申し訳ございません。男性です。
痺れ感は、ピリピリした感覚で、握ったペンをおとす状態ではありません。指先・肘の痛覚、温度感覚はあります。握力も入院時は2桁も出ない数値でしたが、リハビリを行い2桁まで戻すことができました。
 下肢のふらつきは、歩行しているとどちらか片側へ傾いてしまい何かに寄りかかって歩行している状態です。重症化するまで受診しないで欲しい話を聴かれ、ショックをうけておりました。その際に、当質問コーナーを見つける事ができ相談させて頂けたことが幸いと思っております。当方、雪国ですので、これからの季節、体調管理に注意して生活していきたいと思います。お忙しい中、お答えして頂きありがとうございました。

ご教示ありがとうございます。om   2018.11.17-20:49
本日、パルス一日目をすませました。
再発が多いため、妊娠した場合もタイサブリは継続すると、担当医は仰っています。
明確なお答え、
ありがとうございました。

Q(MS-282) はじめてMSの診断を受けた。現在無治療。痺れ、ふらつきの治療は?J   2018.11.16-9:46
41歳、青森県在住。 不躾な質問メール、平にご容赦ください。

質問:
痺れやふらつきを抑える治療はどのような物があるのか、ご教授頂ければ幸いです。宜しくお願いいたします。

病歴:
2018年9月発症MS.
現在、独歩であるがふらつきあり、疲労感、両手の痺れ、首・腰部の関節が傾けることで不自然に鳴る、両手を肩の高さ以上に上げると、痺れが出易い

9月上旬にめまいと両手3〜5指の痺れがあり、定期的に通っていた脳外科さんでMRIを撮り、MSの可能性があるので、分野が違うとの事で、総合病院の神経内科を紹介され、約一月入院しました。
パルス療法を3日続けて行い、3週間行い経過観察し、退院となりました。

その際、今後の治療方針の話、タイサブリ・βフェロン・テクフィデラの使用の話が出ておりましたが、退院後の治療は行っておりません。

11月に入り、両手の痺れが肘の部位まで広がってきて、今までに無い経験なので不安になり、病院受診をすると、外注で調べていた血液検査の結果がきて、タイサブリの使用はJCウイルスのリスクがある話を聴いております。

とりあえず、痺れは浮腫みからくるものなので、パルスをやると治ります。パルス療法を1クール行うとの事で3日間、外来受診で実施し、現在に至ります。

主治医には、また痺れが広がってきたら受診してもよいか確認をとると、「動けなくなったり、痛みが出た時のような重症化してからのみ受診してください。入院時の脊椎〜腰部のMRIと今回の受診時の撮影を比較すると、いくらか白っぽい部分が薄くなっている。悪化はしていないのではないでしょうか。」 と話され困惑しております。
脳MRIの画像で説明はあったが、ありすぎて判らないと濁されています。

日本語の「痺れ、シビレには大きく分けて3つの意味があり、そのうちの単独なのか、様々な組み合わせもあり、貴方の症状がそのうちのどれであるかが、分かりません。

1.最も多い使い方はシビレ感です。正座した後、ジンジンするような異常な感覚です。
2.次に多いのが、触覚、痛覚、温度感覚などのいずれか、または全てが低下している、感覚鈍麻です。1を合併することも多いです。強度の場合は感覚が完全に麻痺し、触っている、痛いなどが全く分からない状態です。
3.力が弱くなる、運動麻痺、脱力もあります。その程度は様々です。

1、2、3が様々な程度に組み合わさった状態も、「痺れ」と表現する人もあります。内容が人により異なりますので、あまり利用せず、1,2、3を別々に表現するべきです。医師がそうした指導をするべきですが、あまりされていません。

本HPの「症状と再発の自己判定法」をご一読下さい。
神経組織は運動、感覚、自立神経に大きくわかれます。本格的症状は2,3です。シビレ感は、2が有る身体の部分で、同時に出現するか、2の回復過程に次第に増強することが多いのですが、後遺症状であることが殆どです。
シビレ感はパルス点滴で1週ほど改善しても、また元に戻ることが多く、点滴は長期的には意味が無いのが普通です。
シビレ感、ジンジン感を軽減する薬としては、神経痛を抑える薬が使われます。ある程度効果があります。

「ふらつき」も様々な原因による体の不安定さ、歩行の不安定さを意味し、その原因により、対策が異なります。
下肢の「脱力」、下肢、特に遠位部も深部感覚が低下して生じる「感覚性失調」、小脳の機能低下による「小脳性失調」、さまざまな原因による「めまい」によるふらつき、大脳の特に前頭葉の障害によるふらつき、精神的な原因による「心因性のふらつき」などがあります。
2,3が組み合わさった状態も多いです。
こうした原因により対策がことなりますので、担当の先生にご質問してください。

貴方の場合、症状が9月以後に出現してから、2月程度時間が経過していますが、脊髄や脳の病巣を修復する作業が、組織の中で進行中であろうと想定されます。その過程でシビレ感が増強することがありますが、新な病巣が出現した真の再発ではありませんので、過度に心配する必要は無いと思います。
症状軽減の治療は対症療法とよばれますが、原因をとるものではありません。

最も重要なのは、早く、本格的な再発、進行防止治療を開始することです。治療によっては効果が100%に達するには6ヵ月近くの時間がかかります。その間にも、再発や水面下の組織障害の進行が起きることが、懸念されます。
性別が記載されていませんが、男性ではないかと推測します。中年男性であることが、進行型になりやすいリスク要因ですし、タバコ喫煙は特に有害です。

治療の選択についてはこのHPをご覧ください。抗JCV抗体が陽性であるのは日本人の70%が同様ですが、効果の高い治療のうちのいずれかを続けることが可能です。


Q(MS-281) 人工受精前に再発。パルスは可能?月経が止まる?om   2018.11.14-17:25
30歳、女性、兵庫県在住。お世話になります。

2004年発症のMS。現在、左足軽度麻痺残っている。
MS治療はタイサブリ。

現在、妊娠希望で、人工受精を何度かしています。今月も、月経周期に合わせて人工受精をします。が、今月頭から、左顔面に麻痺がでて、左側首が突っ張ります。
神経内科でのMRIは今月26日予定です。婦人科での受精卵移植は、今月25日辺りと聞いています。月経を待ってます。
婦人科の先生は、妊娠判定までにパルスのスケジュールが終われば大丈夫だと仰っています。
今の時点でパルスをすると、月経が止まる事もあると考え、なかなかパルスをお願いできません。月経が来てからパルスをすべきですか?今すぐパルスをすべきですか?ご教示お願いします。

(1)大量ステロイド・パルス点滴療法で生じる副作用のリストの中には、確かに生理異常が挙げられています。その頻度の記載は見つけることができませんでした。
しかし、私は多数のMSや他の疾患の患者さんに数千回パルス治療を実施してきましたが、後で月経がこなかった、遅れたと報告された記憶はほとんどありません。最大で10回でしょう。従って、かなり稀な副作用だと思います。
元々、月経不順は、一応健康な服薬の無い女性にも多い現象です。報告にある月経遅延の全てが本当にパルス点滴で起きたかどうかの判定は難しいことです。

従って、私はあまり気にせずに、必要ならパルス点滴を早く実施するべきだと考えます。早期に実施しなければ、効果を期待できなくなります。

(2)再発防止治療としてタイサブリと記載しておられますが、現在も継続中でしょうか? 妊娠を希望しているので、一時中止中でしょうか?
もし、中止しているなら、早急に再開するべきです。月経が停止したら治療を止めるので十分です。タイサブリ治療を中断し、無治療とすることはかなり危険です。
妊娠が確認できれば、停止を確定し、妊娠でなければ直ぐに再開します。妊娠はMSのホルモン治療の一種であり、妊娠中に、特に後期には再発がかなり稀となります。
再発が多い方では、妊娠、出産後を通して、タイサブリ治療を継続することもあり、大きな問題は報告されていません。


(MS-278) のお礼 どうも有難うございましたK   2018.11.2-12:39
ご多忙の中、詳細なご回答有難うございました。
年1回の診察では、造影剤を使用した脳MRIを撮影しています。
ベタフェロン中断の期間、体外受精を含む不妊治療を6年ほど行うも結果が出なかったので不妊治療は3年前に終了しました。
また私は、治験からベタフェロンを使用していましたが、使用期間中にもかなりの回数で再発していました。
そのため、自分の病状を楽観出来ないとは思っていましたが、妊娠確定で中止すればよい薬剤もあるとの齋田先生のご回答をいただけ安心できましたので、他の薬剤使用を主治医に相談して治療を再開したいと思います。
またご相談させていただく事があるかもしれませんが、この度は本当に有難うございました。

Q(MS-280) グルタチオン点滴治療はMSに有効?だい   2018.10.24-16:50
54歳、男性、愛知県在住、突然ですが、伺いたいことがあります。

多発性硬化症になって20年近くで車いすを使用しています。
ジレニアを服用しています。

うつ病を患っている友人からです。グルタチオン点滴治療というのがあり、主にパーキンソン病の震えを抑えるものですが、多発性硬化症にも効果がある。
そういう情報をもらいました。効果があるという情報だけです。もし効果があるのなら、その効果をお教えいただきたく思います。

 自分でHPで調べれば実際にその療法があり様々なクリニックで行われています。自らWEBで調べた結果の収集を列挙します。
パーキンソン病、抗がん剤による神経障害、閉そく性動脈硬化症、体内解毒、線維筋痛症、過敏性腸炎、各種神経系疾患
アンチエイジング、抗アレルギー作用、美白、肝機能改善、免疫力活性化、高血圧、糖尿病。アメリカでは保険適用ですが、日本では保険適用外らしいです。
多発性硬化症でも何らかの効果があるのでしょうか?

MSに対する効果は全く証明されていませんし、試す医師もいないと思います。
主に肝障害の解毒に昔から各国で承認され利用されることがある治療です。

その他の疾患、治療に用いられることはほとんどありません。抗酸化効果がある程度あるので、さまざまな状況で勝手に利用する医師もあるようです。当然、保険適用はありません。米国での薬務局の承認もありませんし、各種民間保険が認めることも無いと思います。

種々の疾患で効果判定がされていないが、効果の可能性があるとして、貴方の引用文にありますように、閉塞性動脈硬化症も列挙されています。多発性硬化症と誤認されたのではないでしょうか。

こうした間違った情報に惑わされず、再発進行防止薬として効果が証明された治療を長期に継続してください。
その他で私がお勧めしているのはビタミンDのみです。処方かサプルメントとして、正しい量で服用してください。Caの上昇には注意が必要です。


Q(MS-279) お礼。入院し治療中です。多発性硬化症?に免疫吸着療法は有効?みみ   2018.10.17-17:10
46歳、女性、青森県在住。 Q(NMOSD-54) お返事ありがとうございます。

あのあとアクアポリン4抗体は陰性でした。医大に紹介状が出て入院しております。多発性硬化症の疑いありだそうです。
MRIをしましたが明らかに何か出たようです。明日は胸椎などのMRIも撮るそうです。
免疫吸着を2回行いました。パルスもさらに1クール行い今の時点で右目の方は少し赤などの色が少しわかる程度にはなりました。
不安と恐怖で何も考えられない気持ちでいます。初回の病院での対応が時間が経ち過ぎだとも言われました。今はゆっくりと今後を受け入れる気持ちでおります。

病歴:
発症は2018年9月27日。急に右目が見えにくくなり、2つの眼科を受診した後、市街の総合病院に紹介されて受診。検査の結果 球後視神経炎と言われ、
ステロイドパルスを1クール実施し、その後プレドニン内服開始。
アクアポリン陰性と言われた。MRIで病巣ありと言われた。
改善みられず、現在、右目がほほ見えない。

パルス治療追加などが開始されたことは良かったと思います。
ただ、貴女のような多発性硬化症MSや診断が確定していない時の血漿交換療法は単純血漿交換療法を選ぶ必要があります。
単純血漿交換療法は細胞以外の液体成分を全て交換する最も古典的で確実な方法です。MSの42%で有効だとのデータがあります。
第二の方法は二重膜ろ過法です。免疫グロブリンなど大きな分子は全て除去します。
第三の方法である免疫吸着療法は簡便で利用しやすいのですがトリプトファンに結合する特定のIgGのみを吸着します。効果は視神経脊髄炎や重症筋無力症でのみ証明されています。MOG抗体疾患でも有効と言われています。しかし一部の免疫グロブリンしか吸着しませんので抗体依存疾患でも効果は限定的です。MSでの効果は証明されていませんので利用しません。

MSらしさがかなり有るなら長期的な再発・進行抑制の治療も平行して早期に開始するべきです。


Q(MS-278) 再発予防薬再開にあたっての選択K   2018.10.14-15:50
46歳、女性、京都府在住。診断MS。突然のメールで失礼します。

初発、1995年8月。現在は障害なし。脳MRI病巣数は9個以上。
治療は、2000年12月〜2005年7月ベタフェロン使用。
妊娠出産を望んで、以降ベタフェロン使用を中断。
中断から今日までに再発は1回でした(2008年)。
結局、現在までに出産に至る事が出来なかったので、年齢を考慮してMS再発予防薬の使用再開を考えています。

質問:
ベタフェロンは使いやすかったのですが、再発していた事を考慮すると、他の薬に変えた方がよいのでしょうか?
しかし、何だかの再発予防は必須だとわかっている一方で、体感できる再発が10年間無かったので、薬の再開をやめる事も考えてしまいます。

現在は経過観察として年1回受診しています。
直近の受診で主治医に相談した時(2017年7月)に、飲み薬もあるとの話は聞いておりますが、副作用が心配です。今年は12月頃受診予定していますので、その前に齋田先生にご教授いただければとご相談させていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。

脳病巣数がかなり有ること、ベタフェロン使用中にも1度再発があったこと、年1度しか診察を受けていない、造影脳MRI頻度は不明であることを考えますと、楽観はできないと考えます。

脳に主に病巣が蓄積している方だと考えられ、視神経や脊髄に病巣が少なかったことが、これまで障害が現れてこなかった理由です。脳は視神経、脊髄よりはるかにボリュームが大きく可塑性、予備能力が大きいため、10年、20年は症状を隠しますが、水面下ではMRIでも見えない神経線維の切断がゆっくりと進行していることが最近の研究で示されています。年1回の通常MRIでは発見できません。障害蓄積が一定レベルを超えると、認知症など様々な精神症状、歩行のふらつき、動作のおそさ、バランス障害などが現れますが、その時点では治療は難しくなります。医師はそうした説明をする義務がありますが、多くの場合そうした認識を持っていません。

私は、私は40年近く同じMS患者さんを診てきました。症状を自覚しないため治療を嫌がった結果、認知症などが出て初めて長期治療開始に同意してくださったが、現在の治療では進行を止められなかった方を、何人も経験しています。
自分は大丈夫だろうと、賭け(ギャンブル)をするべきではないでしょう。大丈夫な方も少数はおられますが、長期に観察をしている医師は日本では稀です。

私は現時点ではベタフェロンのような自己注射薬使用は、ほとんどの方でお勧めしていません。欧米のエキスパートも同様です。もっと効果があり、長期に安全な薬の使用が可能ですので、貴女の状況を改めて精査して、最適の治療を選ぶべきです。年一度の診察では不十分です。

妊娠を希望されたからと治療中断を勧めたことも、間違った指導です。妊娠確定で中止すれば良い治療が複数あります。一部は妊娠中にも、必要なら利用可能です。妊娠希望なら体外受精は実施したのでしょうか?いまでも可能かもしれません。
必要なら、電話相談 090−2287−1021 でも相談を受けます。


Q(NMOSD-54) NMO疑い 球後視神経炎で9日後、ほぼ失明。パルス1回でよいか?みみ   2018.10.6-18:05
46歳、女性、青森県在住。はじめまして。よろしくお願いいたします。
NMO疑い。

発症は2018年9月27日。急に右目が見えにくくなり、2つの眼科を受診した後、市街の総合病院に紹介されて受診。検査の結果 球後視神経炎と言われ、
4日前からステロイドパルスを1クール実施し、昨日からプレドニン内服開始。
改善みられず、現在、右目がほほ見えない。
週明けにアクアポリンの結果がでたら、それ次第では岩手の大学病院を紹介するといわれました。
CT検査のみでMRIは行っていない。

質問:
血液検査の結果がわかるまでの3日間 何もしないでこのままでいいのか、だからと言って何をどうしたらいいのかわからずとても怖いです。
結果がでるまではこのままで待つしかないのでしょうか?

ベルリンでの学会に出張中でパソコンが不調で、10月13日に初めて読みました。申しわけありません。
視神経脊髄炎の始まりの可能性が高いようですが、抗MOG抗体疾患の可能性もあり、MSでも稀に回復が悪いことがあります。一度だけの視神経炎もあり得ます。長期の治療方針には鑑別が重要です。

しかし、診断が確定しなくても、強い視力低下が回復していないなら、ステロイドパルス点滴を5日で2,3日休み、再度5日、または3日実施し、計12日までは実施するべきです。
早期に、平行して血漿交換治療も実施するべきです。青森でも大きな病院であればできます。診断確定を待つ必要はありません。こうした場合の治療は同じです。

また、診断には、先ず、造影視神経MRI撮影を早期に撮るべきです。これのみで診断がほぼ確定する可能性があります。時期が遅くなると、診断困難になります。
もし抗アクアポリン4抗体陰性であれば、東北大神経内科にお願いして抗MOG抗体を測定するべきです。それも陰性なら、抗アクアポリン4抗体の別の精密測定であるcell-based assayを依頼するべきです。SRL、LSIなどで有料で可能です。


Q(MS-277) 進行型MS治療薬について フィンゴリモドは止めるべきか?さくら   2018.10.5-9:55
33歳、男性、神奈川在住。

2015年11月発症。
現在は歩行障害あり、杖使用。最近体幹障害2級と身体障害者手帳も取得しました。
MRIで脳に10個以上の典型的なMS病巣あり。
2016年2月からフィンゴリモド(ジレニア、イムセラ使用中)

徐々に進行していているため、最近進行型MSであること医師に伝えられました。MSと診断されるまで明確な再発は特にありません。
イムセラ服用後一度だけ眼振の再発と診断されパルス治療2週間行い、症状はおさまりました。それ以降特に再発もなく徐々に歩行障害が酷くなってきている状態です。
半年に一回は脳のMRIをとっていますが、特に変化はなくむしろ少し病巣がなくなっているようにみえるとのことでしたが、症状は改善されていません。
医師より進行型に効果のある治療薬はないので、イムセラをやめてみますかと提案されています。効かない薬を飲んでいて副作用だけ気にしているのも。といわれました。イムセラを服用し続けるか迷っています。
ご教授頂けると幸いです。よろしくおねがいします。

発症初期からはっきりとした急性増悪が無く、ゆっくりとした症状の増強が継続しているようですので、一次進行型MSであろうと考えられます。3年弱でかなり強い歩行障害が生じているようですので、進行速度が比較的速いと判断されます。
また、軽度の再発もあったようです。造影MRIを頻回にとれば、造影陽性の病巣が時に見つかる可能性もあると推定します。しかし見られないかもしれません。

一次進行型MSは二次進行型MSも含めて通常の再発型MSを含めたMSの一部であり、
症状が出るまでの水面下の病巣蓄積の期間が長い場合に進行型になると考えられています。
脳の病巣の増大は一定で止まり、脳や脊髄の萎縮が進むことが多いです。
MSでは発病(発症では無い)の初期に効果が高いのですが、発症した時には発病からかなり時間が経過しているため、治療効果が出にくくなっています。

これまでの多数の治験研究のデータからは、効果の高い治療薬であればあるほど、一定の効果があることが示されています。効果は若いほど、時に再発があるほど、MRIで時に造影病巣が見つかるほど、効果が期待できることが示されています。
ただ、進行を止める期待はあまり持てません。進行速度を少し遅くすることは期待できる可能性があります。
私の経験でも、時に進行が止まる方があります。希望は持つべきだと思います。

オクレリズマブ(オクレバス)の一次進行型MSでの有効性が証明され、欧米では昨年から利用が開始されました。日本での治験の計画は未だありません。
フィンゴリモド(イムセラ、ジレニア)を改善したシポニモドは二次進行型MSでの有効性が証明され、来年秋には利用が開始されることが期待されています。

フィンゴリモドの副作用を気にしておられるようですが、10月末までに本ホームページの講演記録を更新する予定です。(今現在は2年前の講演記録のままです。)
最新の講演記録に更新しましたら、その中のMSの治療の項目の記載をお読みください。

タバコは明確に進行を速めますので、のんでいる方は一日も早く止めるべきです。


Q(MS-276) 多発性硬化症の疑いでの治療方針バン   2018.10.1-21:49
27才、女性、愛知県在住。

2014発症。手足のしびれ、視力低下、右目のモヤモヤ感、首の痛み下げた時に背中の痛み、疲労感、体温が上がると不調(体温が下がると戻る)等。
2016年に始めて多発性硬化症疑いとして検査。
MRIで頚髄に病巣ぽい影。その後は頚髄MRIを撮ってない。
パルス3日間。退院後少し改善されたが徐々に同じ症状が出てきている。
現在の症状は、右膝の痛みや膝を庇い左足に負担がかかっている為長時間の歩行が困難。このため杖歩行と車椅子を併用している。
右膝、左足首は怪我の影響で多発性硬化症と直接関係が有るかは不明。

現在、再発進行防止治療はしていない。

日を追うごとに脱力感や怠さ日常生活での疲れやすさや首を下げるとかなりの率で背中が痛くなります。
通院はしていますが疑いのままのため、何をどうすれば良いのか分かりません。再発の基準や後遺症の基準等も話が難しく分かりません。
元々怪我をしており、完治がずっと無く、右膝硬直により身体障害7級相当。
それを長年庇っている為、左足首に支障が出始めている、との事ですが、多発性硬化症疑いとの関連性は不明でした。
検査入院自体が2016年だったため、それより前に足を怪我してからの発症だった可能性もある。との事ですが現状では確定できないとの事でした。

質問:
約2年MRIや髄液検査等していないですが大丈夫でしょうか?
通院先には2016年の入院時と同じような症状や入院時と違う症状や耳鳴り等があることは伝えて有ります。
疑いの診断でなにか出来る事、症状改善に適している事は有りますでしょうか?
また再発基準や後遺症、診断確定や他病気の可能性等教えて頂ければと思います。

正確な診断がなによりも重要です。
しかし、痛みが強いなら、痛みの治療はある程度可能なはずです。
痛みにより動かさないのか、力が弱いのかの区別は可能なはずです。
MSを疑うなら、定期的な脳MRI、と時に脊髄MRIでの追跡が必要です。
脳脊髄液の検査も必要です。

診察をしている医師でないとわからないことが多く、詳しい意見は控えます。
担当医師に理解できるまで、説明を求めるべきです。

MSの再発症状については、本ホームページの 再発の自己判定法 の項目をお読みください。改訂版が10月中にでます。


Q(MS-275) 初めての再発進行防止薬の選択を迷っています。KB   2018.9.19-14:29
49歳、女性、愛知県在住。今回の再発をきっかけとして、サイトを拝見させて頂いております。MSです。

現在まで再発進行防止薬は利用していません。
8月に再発、入院し、パルス点滴治療をし、退院後約3週間経過しています。
現在はプレドニン内服もなく、次回受診日に再発・進行防止治療薬を決める予定です。

一生内服する薬であることや、途中で変更することも可能であることも説明されています。テクフィデラが2017年に承認された薬ではありますが、これしかないのかなとも思いつつ、迷っています。内服した方がよいのか、どの薬がよいのか決めかねております。
どの薬も使用してみないと副作用がどうなのか分からないと思っていますが、リンパ球減少や皮膚症状などを考えると、日常生活や仕事ができるのかなど考えています。
抗JCV抗体: 検査結果待ち。

今回、内服薬を利用した方が良いと、下記の説明をされています。
・ガイドライン上、第一選択はインターフェロンだが、効果と副作用のバランスを考え、新しい薬であるテグフィデラも考えている。
・症例数が多いフィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)も入院モニタリングで治療開始すれば使用できるが、定期的に心電図チェックが必要である。
完全右脚ブロックと上室性頻拍があるため、できれば避けたいところである。
・活動性が高くないためタイサブリは考えていない。

病歴:
2004年 初発は頚髄の脱髄(現在は消失)病巣。
    左上肢脱力感から両上肢の脱力感、しびれ感と知覚鈍麻。
    体幹の知覚鈍麻。両上肢のしびれ・知覚鈍麻は現在も残る。

最近の症状と脳MRI:
現在、移動や運動に問題なし、歩行問題なし
2018年8月8日頃 :右眉毛の触感違和感あり、神内クリニック受診。
8月23日 :17日のMRIにてMS再発と診断され入院
【症状の経過】  
・右眉毛〜右額・生え際・頭皮の触感違和感・ツッパリ感・貼りつき感
  右上口唇と舌尖のしびれ感。
  右目の見にくさと異物感(眼科的には問題なし)
・以前からの両上肢しびれなどの症状は変わらず。
8/23〜入院治療
   8/23〜  パルス1回目  症状改善わずか
   8/29〜  パルス2回目  症状改善変わらず
   退院後、プレドニン内服はない
抗アクアポリン4抗体 :陰性
脳MRI:白質変化は大脳15個あり・脳幹に1個。MS的、・活動性はないと言われている。

早期に再発・進行防止治療を開始するべきです。
脳MRIの病巣数は少なくありません。脳MRIに活動性は無いとのことですが、造影MRIでの観察頻度が不十分だったのではないでしょうか? また、通常MRIでは全ての活動性が分かるわけでもありません。比較的高齢で発症していることも障害リスクが高い要因です。

日本のガイドラインは時代遅れであり、欧米の専門家は自己注射薬を第一選択に利用することは無くなっています。
副作用の可能性が無いのであれば、より効果の高い治療薬を選ぶのが得策です。いずれの薬も一生利用する必要はありません。もっと効果があり安全でもある薬が、何れ利用可能となります。現在の薬でも、状況により変更することは珍しくありません。

ナタリズマブ(タイサブリ)は抗JCV抗体が陰性なら安全です。また陽性でも0.9以下であればほぼ安全です。6月毎の再検査は必要ですが。

2番目に効果の高いフィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)での徐脈、不整脈の可能性は最初の1,2日のみです。以後は安全です。私はこれまで670名に利用し、不整脈や心疾患の患者でも注意して開始して、問題はありませんでした。しかし、常に可能といえるわけではありませんし、経験の無い先生の場合は利用を躊躇するのは無理ありません。
リンパ球数は減少しますが、リンパ節中に残っていて免疫応答には利用されていると考えられ、絶対数の減少ではなく、感染症の増加もほぼありません。欧米人では皮膚のメラノーマと基底細胞癌の増加が認められていますが、元々、欧米人では日本人の7倍ある腫瘍ですが、切除で治癒するのがほとんどであり、日本人ではほとんど在りません。

従ってジメチルフマル酸(テクフィデラ)が一番利用し易い治療薬です。3番目に効果の高い薬ですが、前2者には及びません。
皮膚の紅潮や痒みは3,4割の人が経験しますが、1,2月で軽減し、薬は要らない方がほとんどで、中止の理由になったのは360人で5人でした。副作用を軽くする注意点があります。
この薬で早期に治療を開始するのが、貴女の場合、最も現実的ではないでしょうか。しかし、もし一度でも再発を経験したり、MRIで新病巣が出たら、治療変更を考えるべきです。



Q(MS-274) 再発かどうか:歩いているときに「ふにゃ」っと落ちる感覚   2018.9.19-8:09
37歳、女性、沖縄県在住。こんにちは。いつも参考にさせていただいており、感謝しております。

数週間前から、歩いている時に「ふしゃ」っと力が抜けて落ちる感覚があります。
ひどい時期は、この感覚で全くもって走れませんでした。(歩くことはできましたが、歩いていてもその感覚で「かく」っと落ちてしまいました。最近は、よくなってきましたが、今度は仙骨?あたりが鈍い痛みを感じます。また、帯状疱疹に似た痛みもありました。
昨日、診察があったので相談しました。
「よくなってきている」ということと、「検査の際に力もしっかりあること」、「まっすぐに歩ける」、「片足立ちが可能」ということから、「再発してたとしても終了しているだろう」と判断され、MRI検査は2か月後の次回ということになりました。

長くなりましたが、私はまだ「ふにゃ」っと落ちる感覚が若干残っているため、MRI撮影をリクエストするべきだったのかと迷っています。ご教授いただければ幸いに思います。
よろしくお願いいたします。

2014年発症のMS。現在、特に障害はありません。
脳MRIの病巣数は6個。
治療にはアボネックス使用中。 

軽度の再発があったか、極く軽い症状(障害)の進行があった可能性が高いようです。
症状が一番強かった時か、改善しかけた初期までにMRIの撮影をした方が良かったと思われます。予約が無くても、変化があった時には予定外での診察をしていただくべきです。
また、遅れて受診した時にも、出来ればMRIを撮った方がよかったと思われます。
既に病巣はMRIでは見えなくなっている可能性は確かにありますが、見えることもあります。

担当の先生がMRIを次回に伸ばした理由がよくわかりません。確かに既に炎症は下火になっている可能性は高いとは思います。しかし次回に撮れば、見える可能性はさらに低下します。最近に撮ったので保険診療であまり頻回に撮れないということはあり得ます。前回に何時、どの部位で撮ったのかにもよりますが。

アボネックスを継続しておられるようですが、現在ではもっと効果があり、安全でもある治療薬が出ていますので、早く変更することをお勧めします。
発症から比較的に早期こそ、一生これ以上の障害の無い人生を送れる治療のチャンスです。このHPを参考にしてください。


Q(MS-273) 目の痛みと左手の脱力は再発かどうかりんご   2018.9.14-21:49
20歳、女性、京都府在住。

多発性硬化症を2004年発症。
発病から2回再発しており、昨年の9月までプレドニンを服用していた。
先月頃から時々左手の脱力感と左手の奥に痛みを感じます。
定期検診でMRIをとってもらったところ、再検査に呼ばれました。再発の可能性はありますか?

再発の可能性があります。
もしMSとの診断が正しいのであれば、プレドニンだけで治療してきたこと、それを中止して現在無治療であるという治療方針に問題があります。
悪化した時だけプレドニンを利用する事では全く不十分です。
MSの再発・進行防止の長期治療は症状が無い初期、できるだけ軽い段階でこそ効果が高く、治療は安全、苦痛なく可能です。

Q(MS-272) 症状とステロイドパルス、長期治療について。M.n   2018.9.12-11:40
24歳、女性、滋賀県在住。

@今年の1月からテクフィデラ服用になりました。それまではアボネックスでした。
ステロイドパルスを約1年半で3ヶ月に一回はしているぐらいになります。
今年は3月(腰に再発)、6月(首に再発)としました。
周期的には今月にするぐらいなのですが、先週の通院時に首、頭とMRIを撮った所、再発のような病巣は増えておらず、しませんでした。

Aですが、最近、頭の締めつけ感と右手の痺れが強いのと、一昨日ぐらいから右目の視界に少し違和感が出てきました。先週のMRIは特に変化はなかったのにこの数日でこんなに症状が出てくる事ってあるのでしょうか?

Bそれとステロイドパルスはやはり三日間の2クールしなきゃいけないのでしょうか。自分は仕事や学校もあってあまり何日も休む事をしたくありません。
1日だけ。とかのステロイドパルスは無意味なのでしょうか。
(一度主治医に聞いた所、それは出来ないみたいと言われてしまいましたが…)

病歴:
2017年の3月に多発性硬化症と診断されました。
病巣などの数はわかりませんが、脳と首と腰にある事は確かだと思います。
現在の症状:左の視界が少し白くボヤける感じと、両手の痺れ(右は強め)、両足に微弱な痺れ。私生活に影響はありません。

貴女はこれまでアボネックス、テクフィデラを使用してきましたが、その間にかなりの再発やMRIでの新病巣の出現があり、ステロイドのパルス点滴の反復が必要であったようです。

@貴女のご質問には有りませんが、貴女の治療で最も重要なことはもっと有効性の高い再発・進行防止治療への変更です。ステロイドパルス点滴の反復には極く短期の新規病巣の拡大抑制効果しかありません。反復しすぎると副作用もあります。有効性の高い再発・進行防止治療には強い副作用があるというのは間違いです。医師が十分な知識を持ち、注意を払えば、安全な利用が可能です。必要なら、私が説明しますので、お電話をください。(090-2287-1021)
治療変更は急ぐ必要がある可能性が高いと思われます。

A先週のMRIで異常が無くても、その後に病巣が出現し、症状がでることはあり得ます。

Bステロイド・パルス点滴治療は通常3日から5日間継続します。1日では効果は不十分です。病巣の大きさや症状の強さにより治療日数を決めます。軽度なら、治療無くても症状は消えることがあります。しかし新しい病巣が出来れば、症状が無い場合でも、一定数の神経線維は失われ、一生回復することはありません。失われた神経細胞、繊維が一定のレベルに達すると認知症などの症状が現れますが、その時には治療は不可能となります。
正しい長期治療を行い、脳や脊髄を最大限に守ることが大切ですし、多くの場合に可能です。将来のために。


Q(MS-271) 多発性硬化症と診断された。 治療薬の選択は?TK   2018.9.10-10:04
19歳, 女性、島根県在住。
発症は本年5月頃、で現在普通に普段は動ける
脳MRIで病巣はたくさんあった、MS的かどうかはわからない。
この度、ほぼ多発性硬化症と診断されました。

3日間のステロイドの点滴を終わり、再発進行防止治療の薬を決めなければなりません! 自己注射タイプ3種、飲み薬2種、点滴1種で選択を迫られていています。副作用から逃れられないので、どれにしていいかわかりません。
せめてどれが1番成果を挙げているか、副作用の少しでも軽度なもの知りたいです。よろしくお願いします。

MS治療薬を使用すれば副作用から逃れられないので、どれにしていいか分からないと記載されていますが、逃れられないというのは誤解です。
副作用が起きないようにするため、事前の検査をし、経過中にも検査をします。
結果として一部の人に、症状を伴わない軽度の検査異常が一過性にでることが有ったり、軽度のやや不愉快な症状がでることもありますが、深刻な副作用が起きることは非常に稀です。

医師が知識、経験があれば、副作用を避けながら有効性の高い治療を続けるのが、ほとんどの方で可能であり、重要です。
MS治療薬を選択するために事前に必要な情報が色々あります。
性別、発症年齢、病勢の評価、臨床再発の頻度、重症度、MRI所見の評価、抗JCV抗体インデックス値、妊娠希望や予定があるか、などです。
私のお勧めは、自己注射でない治療法である、テクフィデラ、フィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)、タイサブリから、選ぶことです。どれが一番適切かを決めるには上記の情報、評価が必要です。


Q(MS-270) 主治医に相談するタイミングと内容が分からない   2018.9.7-11:19
多発性硬化症と診断されて4年目です。
@先日、胸上から首、背中にかけてピリピリとて痛く、帯状疱疹を疑いました。主自治に軽くチェックしていただきましたが、特に大丈夫だろうということで、皮膚科にも行きました。結局は発疹もでず、皮膚科から整形外科に行くよう言われました。その後、足の力が抜けて、走れない、歩いていてもフニャっとした感じになるという症状も多々あります。普段から軽いヘルニアの兆候もあります。気を付けているうちに、大分収まってきましたが、腰痛と再発の違いが分からず、そして、主治医に相談するタイミングもわからずで、困ってしまいました。
主治医に早急に相談しなければいけない事項や、健診の時に相談・報告する必要がある事項等をご教示いただければ幸いです。

患者さんにより状況がことなりますので、診察をした医師でないと間違うかも知れません。一般的に説明するのは膨大になります。再発症状の見分け方は CONTENTSにある「症状と再発の自己判定法」をお読みください。

Q(MS-269) 再発しているのでしょうか?sakura   2018.9.7-9:54
56歳、女性、東京都在住。

発症は36歳。現在、歩行障害があるが、介添えなく生活出来る。仕事もしている
治療は、40歳位までプレドニン、ベタフェロンは45歳位から。
4・5年前にフィンゴリモド(ジレニア)に変更。今年の6月まで服用。血液検査の結果私には、効果がないと言われ中止。

最近、体のかゆみ+お腹の張りとしびれ感、足の力が入りずらい。ふらつきが強くなってきている。尿が出づらくなって、回数が増えている。

ご記載の内容だけでは再発なのかどうかの判定はできません。
再発は比較的急速に悪化します。
従来からあった症状が、ゆっくり次第に強くなりつつあるのでしたら再発ではなく進行です。
貴方に効果が無いと言われたのは、貴方の病型が再発型ではなく進行型であるからかもしれません。担当の先生に質問し、確認してください。

Q(MS-268) リンパ数値低値の場合のジレニア継続について   2018.9.3-9:09
東京在住、18歳女子学生 前回はMS257他。

2015年秋15歳、右半身の感覚異常でMS発覚。ステロイドパルス1クールで軽快。3ヶ月後無症候性の病変1つ出現。再度パルス1クール。後遺症なし。
大脳に5個程度と脊髄、胸髄にひとつずつ病巣あり。
ジレニアを2年7ヶ月服用中。何度かリンパ球の数が減少しながらも継続しています。300弱から400程度。半年毎の経過観察M R Iも問題なし。今春JC3.52と高い状態です。
度々質問させていただいています。いつもありがとうございます。

今回、リンパの数値が今までになく大きく下がってしまいました。白血球3000、リンパ球3%?90しかないようです。主治医はこの状態でのジレニア服用をとても心配しています。
再度血液検査をする事になりました。また同様の数値が出た場合、どうしたら良いのでしょうか。現時点で主治医からは薬の変更の話はありません。以前200弱だった時はコパキソンの話が出ました。
以前、低値でも使用できると伺いましたがこの数値でも可能ですか?リンパ数値を上げるような生活方法などありますか?
本人は体調も変わらず、春から始めたスポーツも出来ています。前回相談させていただいた規定値以下のムンプス抗体は現状のままで了承得られました。
ジレニア継続2年を超え、JC数値が高いためPML発症を恐れています。その反面、薬の簡便性と強い抑制力に進行を防げるのではと期待もしています。
半年以内に以前教えていただいたDrに主治医を変更予定です。その際テクフィデラも相談、検討してみようと考えてはいますが可能であれば現状継続が希望です。
リンパ数値が極端に低い場合の対処方法をご教示願います。

フィンゴリモド長期服用中で、これまでリンパ球数が300〜400程度だったが、今回は90だったとのことです。こうしたことはフィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)の長期使用中にかなりの頻度で発生します。これまでのお嬢様の数値は極端に低いとは言えませんが、長期になり次第に低下する場合もあります。

2つの対応があります。
@服薬を中止し、当面は1月毎にリンパ球数を測定し、200を超えたのを確認して、服薬を通常に再開します。再び同じことが生じれば、治療薬の変更を考えます。本薬剤の添付文書にはリンパ球数が200を切れば一時投薬中止し200以上にもどるのを待つことが推奨されています。

A治療はそのまま継続し、1月あるいは3月後にリンパ球数を測定します。200を超えている可能性が高いと思われます。3月後に200を切っていれば、今後も200前後で推移する可能性が高いと考える必要があります。この場合、治療薬を変更するか、継続するかを考えます。私であればAを選びます。

フィンゴリモド服用中にリンパ球数が200を切れば危険が高まるとのはっきりした証拠は存在していません。他の薬剤でリンパ球数が減少したときには通常リンパ球を作る力が抑えられた結果であり、全身からリンパ球が失われた結果であり、感染症の増加が観察されています。血管中のリンパ球が減少している点では本剤でも同じ状況ですので、医師は緊張し用心します。
本剤の副作用が明確でなかった治験中はリンパ球の減少に応じて感染症が増える可能性が否定できませんので、200を切れば危険といわれているそレベルを切れば、一時中止や減薬が実施されました。それが、市販後にも踏襲されています。しかし、治験中の4年間の治療で、感染症全体の数は増加しておらず、リンパ球が最も低下していた群でも増加はありませんでした。

私はこれまでの市販後7年間で約670人のMS患者さんにフィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)を処方し治療してきました。
長年の間にリンパ球数が200を切ったことがある患者様はかなりの数になり、そうした方は特に注意して追跡しています。これまでの所、200を切っても服用はそのまま継続しています。ほとんどの方では次回の検査では200以上となります。一部の方では2、3回連続して200を切ったり、3月毎の検査で半分以上で200以下という方もあります。そうした場合でも服薬方法は変更しないで注意をしながら治療をしています。そうした方では毎回、感染症があったかをお聞きしますが、感染の増加は認めていません。


Q(MS-267) MS疑い MS診断は?再発予防薬を使用すべきか?IM   2018.8.21-11:06
36歳、男性、京都府在住です。お世話になります。

3ヶ月前に両手親指、人差し指の温度感覚の鈍さ、しびれ感感覚の鈍さを感じ、整形外科を受診しました。手首を上に上げる、肘を曲げる、腕をあげるという動作がし難く、指は普通に動くのです。
整形外科でCTを撮影した結果異常なく、2ヶ月ほど様子を見ていましたが、先日神経内科を受診し、頸部の多発性硬化症の病変が見られるとの事でした。しかし私は納得がいっていなく、指だけ動くという事にも違和感があるのですが医師に聞くと人それぞれですとのことでした。この病気は人それぞれに症状が違うのですか?
再発の予防薬のお話をして頂いたのですが、受け入れられていないので使うべきか迷っています。

神経内科では頚髄や脳のMRI撮影を実施したのでしょうか?
ご記載の内容では多発性硬化症と断定できないのではないかと思われます。状況が十分には分かりませんが以下をご参考にしてください。

多発性硬化症の診断確定には最低で以下が必要です。@ 複数の病巣があり、A1月以上の間隔で2回以上、新規の病巣の出現が反復するか、MRIで造影される病巣と造影されない病巣が混在することが必要です。B MRIでの病巣の形や分布が特徴的であることも必要です。C 他の多数の疾患をしつかりと除外、否定することも必要です。

両腕の症状があるようですが胸部以下や下肢の症状は無いようです。そうであれば頚髄の中心部に病巣がある可能性がありますが、多発性硬化症ではかなり稀であり、先ず幾つかの他の病気を疑います。多発性硬化症の症状は病巣の出現部位が多様ですので多彩ですが、多い症状と稀な症状はあり、診断に役立ちます。


Q(MS-266) MS疑い 両腕の感覚鈍麻は再発か?治療は?春日   2018.8.19-18:38
38歳 女性、広島県在住。

以下の様な症状の場合はMS再発の可能性はないのでしょうか?
1週間ほど前から両手の感覚鈍麻、温度感覚の鈍麻、しびれ感がありましたが、お盆休み中でしたので救急当番のクリニックを受診しました。MRIがないクリニックでしたので医師の診察のみで、脊髄中心部症候群に基づくということでMSの再発ではないと言われステロイド1000mgを1日のみ投与するだけで良いと言われました。
症状は少し軽減しましたが完全には治っておりません。
現在仕事で地方にきているので、主治医の診察を受けることが出来なく、こちらを利用させて頂きました。

病歴:
発病は22歳。初発の時にステロイドパルス治療を行いましたが、片麻痺が軽度に残り現在は杖歩行です。排尿障害があり自己導尿中です。
MS疑いといわれているがジレニア服用中。

少し前には無かった両腕(手)の感覚鈍麻が1週前から出現したのであれば、再発だと思います。
頚髄の造影MRI撮影とステロイドパルス点滴の追加を急ぐべきです。
頚髄の中心部から後部にかけての病巣の出現を確認できる可能性が高いはずです。
また、フィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)を服用していて今回の再発が生じたのであれば、長期的治療がフィンゴリモドで良いのかの再検討も必要です。

MS疑いとのことですが、フィンゴリモドはMS確実でなければ利用するべきではありません。今回診察された先生が脊髄中心部症候群だと言われたのは正しい可能性が高く、確かにMSの症状としては稀です。視神経脊髄炎スペクトラム疾患や抗MOG抗体疾患に特徴的な症状ですが、MSでも稀に見ることは有ります。
診断も再検討が必要だと思います。もっと詳しい病歴やMRI所見、検査データが必要で、この場での考察には限界があります。


Q(MOG-23) プレドニン15mg服用中。今のままの治療でよいのでしょうかY   2018.8.8-21:34
23歳女性、大阪府在。NMOと言われている。

月1回大学病院を受診しています。主治医よりステロイドの減量は自分で決めてくださいと言われました。長期ステロイド内服による副作用、将来妊娠できるのか、再発しないのかといった不安があります。このままの治療でよいのか、どうしたらよいのか教えていただきたいです。

治療は2018年2月にステロイドパルス療法(3クール)、その後プレドニン40r→30r→25r→20rと減量していきました。2018年3月23日よりプレドニン15rを内服中です。
MOG抗体陽性、抗アクアポリン4抗体陰性。
MRIで第4頚髄のみ病巣あり。脳MRIでは病巣なし。

病歴:
2017年10月、左上肢に痺れと動きにくさを認め、日常生活に支障をきたしたため受診するとストレスと診断され、特に治療はしなかったです。症状は4ヶ月経過して、自然と消えました。
2018年2月に視神経炎を発症し、ステロイドパルス療法(3クール)を行い、視力は0.05から0.9まで改善しました。現在は、小さい中心暗点が残っているのみで日常生活への支障など症状はないです。

貴女の病気は再発性MOG抗体疾患です。多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎スペクトラム疾患(NMOsd)のいずれとも異なる独立した疾患と考えられます。

治療はNMOsdとほぼ同じ治療が有効ですが、診断可能になって数年しか経っておらず、患者数も少ないため、複数の患者を治療した経験のある医師は稀です。神経内科の医師ですので、免疫治療の経験はあまりありません。このためプレドニンなどのステロイドのみで治療することが主流です。大量のステロイドは非常に有効ですが、長期に服用していれば副作用は避けられません。このためゆっくりと減量するのですが、ゆっくりであるほど再発は少ないとされていますが、副作用は増えます。ジレンマです。副作用は多様ですが、このホームページにも記載しています。
プレドニンの減量法を患者さんが自分で決めなさいというのは、医師が自分の経験が無く、自信をもって指導できないためだろうと思われます。

私は300人以上のNMOsd, 30人に近いMOG抗体疾患の患者さんを治療した経験で、どちらの疾患でも安全性の高い免疫調整剤での治療が一番適切だと考えています。プレドニンの使用は短期間で止めます。1名のみで再発を経験しましたが、薬を変えて安定しています。副作用は経験していません。妊娠中でも利用が可能ですし、出産後にも再発は経験しません。再発も障害も副作用も無い生活が可能です。


Q(MOG-22) 再発でしょうか?E   2018.8.2-9:25
26歳 女性 埼玉県在住

2015年夏 視神経炎初発 アクアポリン4と抗MOG抗体陰性
2016年冬 視神経炎再発 抗MOG抗体陽性
2017年春 視神経炎再発 抗MOG抗体陽性
2018年春 内服薬開始。1日1回3mgプログラフ服用中です。
2回目、3回目再発時に脳のMRIに病巣、脊髄に薄い影がありました。
髄液検査は異常なしでした。

最近、片方の目の奥が痛く腰痛や股関節に痛みを感じるときがあります。
両足にも少し怠さがあるのですが再発したと考えられるでしょうか?
何個か質問を拝見させていただいたのですが、
抗MOG抗体陽性疾患で治療をしている方でほとんど再発がないと記載されていたので不安に思いご質問いたしました。
まだ今まで手足に脱力感や痛み、痺れを感じたことはなく
視神経炎のみの再発しか経験したことがありません。
あとから他の箇所に再発したりするのでしょうか?

担当医の意見を記載してください。担当医に相談する前にこのホームページで質問することはしないでください。
今回の症状である痛みが感覚の鈍麻、低下を伴わないで出現した場合、再発ではないことが多いですが、絶対にそうとは言えません。

プログラフ開始後数か月経過のようですが、再発が起きないとまではいえません。
この治療中に再発が起きるのは、
@血中濃度が低い場合。薬量や服薬方法の変更が必要です。
A非常に早期でまだ効果が不十分な場合に、ステロイドを減量し過ぎた時。
B血中濃度が適正でも20人に一人程度は再発することが有ります。重症はまれです。

アクテムラやリツキサンなど非常に効果が高いと言われている治療の場合にも同程度の再発はあります。
完全に大丈夫と言える治療はまだ存在しません。イムランや他の治療よりは少ないです。


Q(MS-265) 左手の違和感は再発か?もえ   2018.7.25-23:03
17歳、女性、広島県在住。

2005年発症。 2007、2009年に再発しましたが、現在は薬も飲んでおらず特に気にすることもなかったのですが、最近左手に違和感を覚え再発と関係あるのではと不安です。左手を動かすことはできるのですが、力が入りにくいような気がします。障害は残っておらず、特に困ることはありません。
 
プレドニンを去年の9月まで服用していました。 
抗アクアポリン4抗体について、 長いMRI脊髄病巣については聞いていません 脳MRI病巣は、今はありません

2つの可能性があります。

@新しい再発ではなく、ウートフ現象である。体温が36.6度以上程度に上がっている場合にだけ症状が出現する場合です。

A軽度の新しい再発である。医師の診察で確認することが必要です。MRI検査も必要でしょう。しかし、軽度再発ではMRIで病巣が確認できるとは限りません。



Q(MS-264) テクフィデラで薬疹 (MSー263) 次の治療は?ぴあ   2018.7.21-18:18
早速のアドバイス ありがとうございました。
テクフィデラの投薬の流れは以下のとおりです。

病変が見つかったあと 3日間のパルス療法を行いました。
その後 テクフィデラ の投薬。120mgのテクフィデラを朝夕1個ずつ飲んだ翌日、手首足首に小さな発疹が。2日後 手のひら両方 両足に湿疹が広がり両手両足どんどん腫れてきました。(痛みも伴いました)
最終的には 全身に発疹が出てしまいました。(写メを撮っています)

湿疹がおさまって1ヶ月後 再投薬。(120mgを1日1回)
4日目に 両手と両膝に発疹らしい症状が出たので 中止になりました。(プレドニゾロン8mg 服用中)その後 前回のように酷い湿疹が出ることはありませんでした。

副作用の少ないといわれるテクフィデラが使えるなら有り難いのです。
地方に住んでいるため かかりつけ医院では、タイサブリやイムセラ は使えないようです。

ご記載の状況からはテクフィデラ内服による全身の薬疹がでた可能性が高いと思われます。
薬疹はアレルギーによるもので、まれに起きる方があります。貴方の場合、皮疹がでた時期が服用開始から、非常に短期間で、典型的ではありませんが。しかし、服用は中止し、再投与はするべきではないと思います。

これまでの私の360名のテクフィデラ使用者では、皮膚の副作用として、上半身皮膚の紅潮、かゆみなどの副作用が、1回だけ出た人も含めると40%と高頻度ですが、我慢できず服用中止となったのは5名のみでした。テクフィデラ服用の数時間後にピークがあり、服用中止で直ぐに消えるのが特徴です。この副作用は薬疹とは異なった機序によると思われます。

テクフィデラが使用できないのであれば、フィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)をお勧めします。1日1回の内服薬です。服用に伴う問題を短期で経験することは有りません。どの自己注射薬より明確に効果が高く、楽で利便性も高いです。

鹿児島県でもいくつかの病院でフィンゴリモド使用の経験のある先生がおられるはずです。3月に1回の通院で3月分の処方がもらえます。その程度の通院の時間をさく価値は十分にあります。
知識、経験の有る医師であれば、安全な利用が可能です。2年以上継続する時には抗JCV抗体が陰性であることを確かめることをお勧めします。


Q(MS-263) テクフィデラは薬疹?で中止。今後の再発進行防止薬の使用についてぴあ   2018.7.18-9:55
52歳、女性。生まれも育ちも鹿児島です。

今後の治療についての質問です:
テクフィデラでの治療を主治医が勧め試してみたが、ひどい薬疹が出たため中止。
今後の治療方針として
@ アボネックスかベタフェロン コパキソンのいずれかを使う。または、
A ステロイドで症状が抑えられているようであれば、ステロイドを継続。(理由は MRI画像以外 MSの証拠が見つからないため)
の2つの方法を提案されています。12年間治療もせず
再発がなかった上にMRI画像以外証拠が見つかっていないなら、このままステロイドでいってもいいのかな?との考えが頭をよぎってしまいます。
今後の治療方針のアドバイスをいただければありがたいです。よろしくお願いいたします。

MSと診断されています。
発症平成18年。 大脳 延髄 頸髄 胸髄に病巣があった。MRI以外での証拠が見つかっていないためMS疑い診断。
再発 平成30年 大脳 脊髄の異常反応ありMS診断。
今回も前回もパルス療法で症状軽減。(感覚障害)
脊髄の病変は認められているが、3推体以上かどうかはわかりません。
今回の脳の病変は4個と聞いています。

MSの診断は確実と思われます。10年の経過で脳や脊髄に病巣の散布が認められているが、症状は比較的軽度で回復も良いようです。

テクフィデラが利用できないのであれば、フィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)の利用をお勧めします。それが無理なら3種類の自己注射薬のいずれかとなりますが、効果が低く、長い年月の後に持続的障害の進行が止まらなくなる、二次進行型へ移行する可能性がより高いと言えます。そうしたリスクを避けるのが賢明です。

私はこれまでにテクフィデラを370名に利用しましたが、薬疹が出た方はありません。
「薬疹」と書いておられますが、実際はテクフィデラ服用から数時間後に始まる主に上半身の皮膚の発赤、熱感、発疹様のふくらみ(英語でflushing)や痒みではないでしょうか。
これは40%の方が経験します。バファリンや、抗ヒスタミン薬が一定の効果がありますが、
70名に1人は我慢が出来ず服用を止めています。深刻な副作用ではありません。1月を超えると軽減し、消えることが多いです。可能なら再度、副作用症状軽減薬を予防的に使いながら、服用開始を試みたらと思います。
食事終了時に服用する、薬量をゆっくりと増やすことも副作用の軽減策です。

抗JCV抗体陰性か、陽性でもインデックスが0.6以下ならタイサブリの長期利用が可能であり、最も優れた治療です。


Q(診断未定-4) 再発性視神経炎、排尿障害、手足のしびれの診断についてSh   2018.7.15-16:27
22歳女性、神奈川県在住。

2年前突然の視神経炎になり、2回再発しています。
抗アクアポリン4抗体は、陰性でした。
脊髄炎が確認できないためにNMOの疑いがあると聞いていますが、確定診断はまだです。

手足のしびれや排尿障害はあります。しかしMRIでは確認できずにいます。
このように、視神経炎と脊髄炎が確認できないとNMOと診断できないものなのでしょうか?

視神経炎が初発の他に2回再発があったのであれば、3度反復していることになります。
他に排尿障害があり、手足のシビレがあるとのことで、MRIで確認できていませんが脊髄に一定の障害がある可能性が高いようです。

排尿障害とシビレ感についての詳しい調査と生理検査が必要です。
視神経炎の特徴を調べることが必要です。
視神経炎のピーク時の造影MRI検査もされていて、3度とも所見が全く無かったのであれば、視神経炎とよぶことに躊躇します。
また、急性期のせき髄液検査も必要です。

可能性のある疾患として、再発性視神経炎、視神経脊髄炎スペクトラム疾患、多発性硬化症、血管炎などがあげられます。

視神経脊髄炎であれば、75%は抗アクアポリン4抗体陽性です。しかし、抗体の測定をELISA法でしか測定していないのであれば、より感度の高いCell based assay(CBA)で測定してみることが必要です。また、視神経脊髄炎でありステロイド治療が継続されていなければ、90%の患者さんでは脊髄炎が発症し、MRIで長い特徴的な病巣が確認できます。
これらが否定されるのであれば、多発性硬化症の可能性が高いと思われます。脳病巣がなかなか出ない方もあります。

再発性視神経炎はかなり稀ですし、脊髄症状らしい症状がありますので、可能性は低そうです。
血管炎の否定は検査で可能なはずです。


御返事ありがとうございました−し   2018.7.4-14:55
夏にだけおこる症状なので耳鼻科で相談してみます。ありがとうございました。

Q(MS-262) 夏に悪化する難聴はMSの症状でしょうか?−し   2018.6.29-14:25
43歳、女性、埼玉県在住。

毎年夏になると耳が聞こえづらくなります。検査を受けたことはありませんが、MSの症状ですか?ウートフでしょうか?

病歴:
平成15年4月発症。現在は寛解しています。
アボネックスを承認されてすぐ使い始めました。

耳が聞こえにくくなるということですので難聴だろうと推定されます。夏に症状がでるのはMSのウートフ現象である可能性がありますが、断定できません。

ウートフ現象であるなら、夏にだけ症状がでるのではなく、体温が上昇すれば同じように症状がでるはずです。風邪などの感染症で37度8分程度以上に発熱した時や入浴でも、同じ症状がでるはずです。そうした事が無いのであれば、別の理由を考えるべきで、耳鼻科の先生に相談してください。


講習会についてちー   2018.6.28-22:34
徳島での講習会に申し込みしていたのですが子供が体調崩し参加することができなくなりました。この前病院の診察で脳には病巣3ヶ所くらいで脊椎6ヶ所くらいで活動性もなさそうでとりあえずアボネックスを続けましょうとのことでした。また8月にMRIをとります。ふとももの脱力のあるとき、手がダルくて動きにのかなと不安になることがあります。先生とお話したかっです

Q(MOG-21) MSの診断だがテクフィデラからステロイドへ変更 特定疾患外れるか心配R I   2018.6.14-6:48
6歳 女、大阪府在住、の親です。

10歳の時初めは急性散在性脳脊髄炎と診断されました。
最初は片目の中心が見えにくくなりMRIで、視神経に白い影が出ていました。本人は気付かなかったのですがその時の先生は反対の目にも炎症反応あるよとおっしゃっていました。パルス後に退院。
4ヶ月後に、MRIで新たな箇所の影が見つかり、パルスをし、多発性硬化症と診断されました。
その後も片側顔面麻痺、視神経炎、太ももの感覚異常など、今までに9回入退院を繰り返してきました。視神経の再発の時、アクアポリン4の結果は陰性でした。
9回目の入院の時抗MOG抗体の結果が陽性でした。
パルスをした後は回復。現在、歩行障害などは有りません。
今までアボネックス→ベタフェロン→今年5月までテクフィデラと投薬してきましたが、今度からステロイドにかわることになりました。

今現在、抗MOG抗体陽性という事は多発性硬化症ではなのでしょうか?それとも視神経脊髄炎なのでしょうか?
そして抗MOG抗体陽性疾患と診断された場合、多発性硬化症でも視神経脊髄炎でもなくなり特定疾患から外れるのではと心配しています。

抗MOG抗体陽性疾患は多発性硬化症、視神経脊髄炎とは異なる独立した疾患であることを示す証拠が蓄積されつつありますが、未だ関連学会で独立疾患であると宣言するには至っていません。視神経脊髄炎の場合でも誰もが認めるまでにはかなりの年月がかかりました。
現時点では行政的には多発性硬化症と視神経脊髄炎しかありません。以前は多発性硬化症のみでした。将来、行政的に3つの疾患が独立していると認められたとしても、3つともに特定疾患(難病)として同等に扱われることは、ほぼ間違いありません。ご心配には及ばないと考えます。

貴女の娘さんの場合、診断確定に時間がかかってしまっていますが、幸いにも後遺症は無いとのことです。現状を維持しつづけるには、やはり一定の治療を継続することが賢明だと思います。少量ステロイドのみでは再発が反復する方があり、増量すると再発は防げますが、長期では種々の副作用があります。私は安全な免疫抑制剤少量で治療しており、再発も副作用も無く治療ができています。


お返事ありがとうございますちー   2018.6.13-15:17
目の症状がでるまでは大きな再発がなかったのでアボネックスで様子みていましたが色々不安になり相談させていただきました。今まで参加したことないのですが斎田先生の講演会いってみようと思います。説明よろしくお願いいたします。

Q(MS-261) 再発寛解型から2次進行型に絶対になるのかちー   2018.6.11-0:30
32歳 女性、徳島県在住。

今も少し視界は白く感じるが、矯正すると1,5見えている。
歩行はたまにふらつきあり。手足がだるいときは湿布をはったり、ランドセン服用、週1のアボネックス使用中。
脳幹近くに病巣がある。
子供のために1日4時間パートをコンビニではじめた。
シングルマザーなのでこれから先のことが不安で相談させていただきました。よろしくお願いいたします。

16歳の時、左目の視野がかけ、ステロイド服用して回復。
2004年、18歳の時、左足の感覚が無くなり、尿がでにくくなる。
髄液検査、MRIで診断確定。
12年間ほどに3度くらいパルスをしたくらいで、大きな再発はなく過ごしていたが、子供を出産し、離婚のストレスからか、分からないが、去年2017年8月に右目が白く色がわからなくなり、子どもが一歳だったので、パルスを少し短い間隔で3クール実施。改善見られず血漿交換。

欧米人での長期追跡調査では、無治療で放置すれば、いずれ9割近くの方が二次進行型へ変わると報告されています。絶対になるとは言えませんが、高い可能性です。
再発進行防止薬を使うようになってからは変化する速度がかなり遅くなっていると言われています。一生進行型にならないで済む方が増えています。
固定的な障害が軽度なうちに、また脳やせき髄の病巣の蓄積が少ないうちに、できるだけ効果の高い治療薬を使用したほうが、進行型へ変化することが少なくなることが分かっています。今後もっと効果があり安全に利用できる薬がでてくると予想されます。それまで、進行型にならないよう、食い止めることが大切です。
現在、利用しているアボネックスは、日本で利用可能な6種類の薬のうちで最も効果の低い薬剤であり、もっと効果の高いものへ変更した方が将来の進行型への移行の可能性を下げる可能性が高いと言えます。安全な利用も可能です。

6月30日午後に私が徳島市で講演します。MSネットジャパンの「講演会のおしらせ」をご覧ください。お会いできれば説明します。


Q(MS-260) 右眼視力低下回復後に閃輝暗点 再発?ゆいぺーそ   2018.6.8-22:05
26歳、女性、静岡県在住。

2018.02に、右目の視力低下があり、MSと診断されました。パルス療法で症状が落ち着き、2018.03からコパキソンを自己注射し、予防に努めています。
自覚症状なし。歩行障害なし。MRI脳病巣数3〜4ぐらい

しかし、最近、右目に閃輝暗点がよく起こります。ひどい時には、1日に何度もチカチカが起こり、治ってはチカチカするの繰り返しのことがありました。
明らかに、MSと診断された時の右目の症状とは違うのですが、閃輝暗点もMSの再発と関係があるのでしょうか。教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。

MSの再発症状ではないと考えます。初発症状として同じ右目の視力低下があったが回復しておられ、回復後に同じ右目に閃輝暗点が反復出現するとのことです。
自覚する視力低下は消えたが視神経に軽度の脱髄病巣が未だ残っており、そこで異常な電気信号が時々発生する、一種のてんかん発作のようなものだろうと推測します。
感覚神経で同様の異常信号がでると有痛性痙攣という発作が反復し、MSの特徴ある症状といわれていますが、視神経で類似した現象が起きていると解釈します。
テグレトールやランドセンという発作の薬を試されたらよいと思います。

片頭痛の症状として両眼に閃輝暗点がでますが、脳の症状なので一眼ではありません。
MSの再発は新しい病巣が出現して、そのために症状がでますが、視力低下、感覚低下、脱力、複視のような機能低下の症状が1日以上持続します。


Q(MS-259) 背中の感覚鈍麻増強、めまいが出ています。脳MRI画像に新病巣現れていないがステロイド治療をするべきか?T A   2018.5.30-10:36
46才、女性、大阪府在住。
めまいと右手の痺れが手首まで広がっていることと、背中の感覚鈍麻が酷くなったことが気になります。画像に変化が無く、新たな症状や以前のステロイドパルス治療でおさまった症状が再度、出現した場合、先生ならどう対処されますでしょうか?

今年3月にめまいが現れ、耳鼻科、眼科、めまい専門医の診察受けるも異常無し(??)と診断。持病のMSからでは?ということで脳画像、T2、造営剤あり、撮影したが以前の画像と変わりないと言われました。自身では比較画像は見ていません。
メリスロンが効かず、セファドール25mg2錠毎食後、デパス0.5mg毎食後にてめまいがしばらくおさまりました。5月中旬から、大きなめまいが出現し、右手指しびれと背中の感覚鈍麻が酷くなったため、再度、脳MRI、単純、造営無しで撮影するも異常無しと言われました。
薬はドラマミン50mg屯用としてだされましたが、スッキリとめまいが落ち着くことがなく、大きなめまいが服用していてもたまに出るので、仕事をするのが不安な状態です。リンパ球数は800で3月時点と変わらずです。自身の希望としてはできる治療をして症状改善すれば普通に生活を送る方が良いと思っています。
治療はテクフィデラでリンパ球減少の上、ステロイドパルスへの不安もありますが、症状改善される方を希望します。
初発は平成7〜8年、MS診断は平成11年。MS歴18年です。
現在、短距離歩行可能、杖が必要で電動車椅子使用中。脳MRIで14、5個病巣あり、 MS的と言われている。
お返事を頂ければ幸いです。文章をパソコンで打つのにも目を使うので辛い状態です。よろしくお願い致します。

背中の感覚鈍麻が強くなっているが脳MRI検査がされ病巣は無かったと記載されていることが問題です。
体温の上昇が継続しているのでなく、36.5度以下の体温で鈍麻が強くなっているとすると、脊髄病巣が出現していることが強く疑われます。脳MRIに原因病巣がでることもありえますが、脊髄が先ず疑われます。たとえMRIで病巣が見つからなくても軽度病巣がでていることは否定出来ません。

めまいには回転するめまい、浮遊感、頭位により変化するもの、頸部の筋緊張を伴うもの、嘔気、難聴などを伴うものなど、色々と種類があります。種類の診断が先ず必要です。
めまいはMSでないかたにもよくある、頻度の高い症状です。MS以外を含め、MRIで脳に原因である病巣を確定できることはそれほど多くありません。貴方の文章だけでは原因を特定することは困難です。
MS再発と確定されない場合に、めまいに対してステロイドパルス点滴は意味がありません。

長期治療法として貴方にテクフィデラが最も薦められるかどうかは、この文章だけでは判断できません。


Q(MS-258) MS疑い 初発時の治療は? 診断が出るまでに時間がかかったため、治療が遅れていないか心配ですNA   2018.5.29-1:32
7才 女子、愛知県在住。

脳幹グリオーマの疑いで脳外科へ入院したが、脳幹部の病変が経過と共に縮小、脊髄検査でミエリンタンパクが検出され脱髄の可能性が高いという判断。病巣は脳幹部に一つ。増えていない様です。
入院している脳外科では専門外とされ、明日5/29から小児神経専門の病院に転院し、脱髄の治療(脱髄でもどの病気かエビデンスが揃わず判断しかねるとのこと)を受ける予定。

5/8に入院してから診断がつくまでに時間がかかり、その間ステロイドのみです。5/28現在はかなり症状は改善されましたが、右手の麻痺が残っており、歩行もよろよろな状態。足先に力が入らない様です。ちゃんと治るのか心配です。これからステロイドパルス療法に入る予定ですが、打ち手が遅くないか心配です。
MS治療薬は使用していません

2018/5/6初発。入院5/8 。発症時は左目が寄る、ものが二重に見えるなどの症状や、足に力が入らず立てない、呂律がまわらない、ものが噛みにくく、飲み込みずらい、水を飲むとむせる、右手の麻痺、右足の麻痺等の症状が、1日で急激に出現した。
数日で症状が自然に回復してきて、現在は右足の麻痺(先端に力が入らない)、右手の麻痺(腕を動かす迄に回復はしていますがものを持てない、指が動かない)という症状が残っています。支えがあれば歩行可能。

担当の小児神経科の先生はMSか再発の無い急性散在性脳脊髄炎(acute disseminated encephalomyelitis: ADEM)かの2つの可能性で判断を迷っておられると推定します。
脳幹に1個だけの比較的大きな病巣がでており、改善中のようで、MRIで他に病巣は見つかっていないのだろうと思われます。
記載内容からMSの可能性が高いと思いますが、MRI画像、せき髄液検査の詳細を知る必要があります。経験あれば画像での診断が可能である可能性がかなり有るとおもわれます。ただ完全には確定できなくてもMSとして治療を開始して、短期的に問題はありません。

2つの疾患の急性期の治療は共通です。かなり症状があるようですので、しっかりと実施するべきです。
発症から可能な限り早期にステロイド点滴を3週間以内に12日間行います。症状が重いと判断すれば平行してでも単純血漿交換を実施します。発症から2週以内、遅くとも1月以内に実施するべきです。後遺症を残さないために重要です。


Q(診断未定-3) (1)このまま治療なしでよいか (2)しびれはMSによるものかA.I.   2018.5.24-12:18
47歳、女性、兵庫県在住

2017年8月発症でMSかNMO(もしくは脳リンパ腫)の疑いで、未確定。

現在の症状:背中全体と両腕の痺れ(痺れを感じない時もたまにある)、両ふとももの軽い痺れ(たまに)、両ほおの軽い痺れや冷んやり感(時々)、喉が勝手に飲み込む動きあり(たまに)、喉が詰まる感じ(感じない時もある)、片耳で心臓の鼓動に似た音が聞こえる時がたまにある(右の時も左の時もある)
現在、薬は使っていない、急性期のステロイド点滴3日間のみ
アクアポリン4抗体のことかはわからないが、NMOに関する検査で陰性だった話は聞いたことがある
MRI脊髄病巣はない
MRI脳病巣は、今回の1個と、あともう1個病巣らしきものがMRIではうつっていたが、MSとの関係性は言及されていません。
MS的と言われている。

(1)よくMSの記事で「早期治療が大切である」と目にしますが、このまま何も予防等の治療をしないままで大丈夫でしょうか。

2017年8月右腕、右足にこわばりがあり、MSかNMO(もしくは脳リンパ腫)の疑いがあると診断されました。
3日間ステロイド点滴でこわばりはなくなり、脳の病巣の大きさもだいぶ小さくなりました。
MSの可能性が一番高いと言われましたが、再発してはじめてMSであると診断できるので、NMOの可能性がまだあるうちは、予防等の治療はできないと医師から言われました。
現在、定期的にMRIで再発がないか様子をみているところです。

今のところ再発していないのは嬉しいですが、このまま再発しないで病名もはっきりしないまま放っておいて予防などの治療もせず、手遅れにならないか心配です。
私としては、再発すれば脳が萎縮していく怖さがあるので、再発を阻止したい、つまり予防の治療をしてもらいたいのですが、今の医師のもとでの状況は、再発するまで何もせずに待っている状態です。そのお薬がNMOには良くない薬だからということでした。
今の最先端の医療でも、再発するまではMSかNMOを特定することはできないのでしょうか。このまま何もせず再発を待つしかないのでしょうか。

(2) 背中全体と両腕の痺れが以前からあり、3日間のステロイド点滴後約1カ月半ぐらいは痺れが全くなく快適な生活でした。
その後、徐々にまた痺れがひどくなり、最近生活に支障があるぐらいになってきています。
この痺れについて、先生もMSとの関係性はないと思われますか。

今まで診てもらった神経内科や脳神経外科の先生方は、その痺れとMSとの関係性がわからないと言っています。脳が関係するなら、右か左かどちらかに症状が出るはずだと言っています。
この痺れをなんとか治療してもらいたいのですが、今までいろんな病院でみてもらっても原因がわからないままです。髄液の通りが少し狭くなっているところがあるようなので、原因はそれぐらいしか見当がつかないようです。

(1)医学的には初発症状だけが出て未だ2回目の症状が出ていないのを clinically isolated syndrome(CIS)と呼びますが、MSである場合と、2回目の無い再発しない場合とがあり得ます。

早期にその区別をすることが重要ですが、画像所見、その他の症状や検査データで総合的に判断します。医師の診断能力が問われる局面です。MRIで新病巣、造影陽性病巣と造影されない病巣の混在が確認できれば再発症状が無くてもMS診断は確定します。しかし、確定しなくても可能性が高いと判断すれば、欧米では治療を開始します。日本では保険上は確定したと記載しなければ治療薬が高価ですので実際上は治療開始は容易ではありません。

 MSとNMOsdの区別は多くの場合、抗AQP4抗体が陽性で症状、MRI所見が矛盾しなければ簡単です。抗体陰性でMS特徴的MRI所見あればMS診断は通常簡単です。MOG抗体も陰性で、MRIでMS特徴が無く、脊髄に長い病巣が出ていない時には経過の追跡が必要なことが有りますが、こうした例はそれほど多くありません。

(2)両腕のシビレ感があるがMRIで脊髄に病巣は確認できなかったとのことです。原因となる病巣が頚髄にあることが強く疑われます。MS脊髄病巣にもとづく症状の半分はMRIでは確定できないと言われています。MRIで見えないから病巣は無いとは言えません。脳に病巣があるだけでなく、軽微な病巣が頚髄にもあることを強く示唆していると言えます。
 

Q(MOG-20) けいれん発作と小児のMOG抗体疾患発症についてKK   2018.5.21-12:44
28歳 男 福岡県 
Q(MOG-13)、Q(MOG-14)で質問しました。
現在、プレドニンのみを8mg服薬中。アザニンは昨年10月から中止。

今年になって頭痛発熱嘔吐後の検査でCRP値が16まで上昇(MOG抗体疾患と尿の出が悪く尿路感染症と診断された)(プレドニン9mg服薬時)、
先月末のけいれん発作(プレドニン8mg服薬時)によりそれぞれ入院しました。
どれも新しい病巣や異常な所見がなく、脳波は気になる個所が一つある程度で異常とも言われず。MOG抗体疾患の事を伝えるとその影響か原因不明と担当医からも言われるばかりです。

質問@
MOG抗体疾患の方で、けいれん発作が起こる方はおられるのでしょうか。もしおられるのであれば、予後とその対処などをどうしているのか参考に教えてもらえると嬉しいです。
 
質問A
 現在2歳になる娘がおりますが、MOG抗体疾患の遺伝性や小児の発症例、初期症状などが判ることがあれば教えてほしいです。
今後娘が発症しないとも限りませんので、できるだけ早く察知して大事に至らないようにしてあげたいです。

質問@
MOG抗体疾患の方で、けいれん発作が起こる方はおられます。小児の脳炎様、あるいは髄膜脳炎様の悪化があったかたで、皮質に病巣が見つかることが多いが、画像では確認できない方もあります。脳波でてんかん波が確認できないばあい、てんかんの診断確定は困難です。
てんかん発作の予防は薬物療法が基本ですが、神経内科医であれば、どなたでも答えられるはずです。
 
質問A
MOGG抗体疾患での家族例は、私の患者さん約30人の中に姉妹例が1組あります。海外でも1組報告があったと記憶しています。いずれにしても稀ですので、あまり気にする必要は無いと思います。


MOG-19 お返事ありがとうございました。こう   2018.5.12-21:45
早々のお返事ありがとうございました。16日に今後の治療方針を病院に聞きに行きますので、そこで相談し、先生に連絡させていただきたいと思います。

Q(MOG-19) 再発予防治療のプレドニン服用は何時まで?こう   2018.5.11-7:18
9歳、男児、福岡在住です。
昨年10月に質問させていただいたものです。(診断未定1)

あれから、東北大の検査でMOG抗体陽性だとわかりました。
10月2048倍、1月1024倍、3月は検査方法が変わったらしいですが、前回の検査方法に換算すると4000倍となっています。

半年プレドニン(1日10ミリ)を服用しています。

質問@ かなり数値が高いのですが本人は視力も回復し元気です。一年たったらとりあえずプレドニンを減量していくようになりそうなのですが、陽性のままやめていっていいのでしょうか。

質問A 他の予防策に切り替えるためそちらでセカンドオピニオンをした方がいいでしょうか。そちらに受診した場合は定期的に通院になるのでしょうか。遠方(福岡)のためどうしたらよいか迷っています。

MOG抗体疾患と診断がつき、プレドニン10mgの長期服用でその後再発は起きていないとのことで、良かったと思います。今後の問題は、長期治療でもっと副作用の少ない治療法はないのか、でしょう。

(1)抗MOG抗体の数値が高いままであるが、プレドニンの減量を開始いてもいいのかとのご質問です。
抗体の数値が高いのが持続していれば、再発の可能性があると言えます。
治療薬の量を減らすのは安全性に懸念があるからです。8歳でプレドニン10mgを長期服用しておられます。この量ですと効果は高いのですが、成長抑制、肥満、その他多種の副作用が懸念されます。
より安全で効果もある治療があれば、その方がよいと言えます。
私達は早期にプレドニンを中止し、より安全な薬に切り替え、MOG抗体陽性の方達30名中1名で再発を経験したのみです。

(2)本院と地元の病院の医師と協力できることが一番安心ですが、病院や先生により対応は様々です。
本院へは6月に1回か年1回の通院が望ましいですが、希望あれば一度昼間に電話で相談ください。
090−2287−1021 斎田 です。


Q(MS-257) フィンゴリモド服用中。おたふくかぜ(ムンプス)抗体価が低い。生ワクチン接種と薬の変更は?K   2018.5.2-8:12
東京都在住。17歳女の親。2015年秋右半身の感覚異常でMS発症。
ジレニアを1年間服用中。MS255で質問させていただきました。ありがとうございました。生ワクチン接種と薬の変更について再度教えて下さい。

2年半前の抗体検査で水痘抗体値は9はありましたが、おたふくかぜ(ムンプス)抗体価が2.3だった事が判明し、やはり検査クリアできない可能性が高そうです。必要抗体値は4と聞いてます。
近日中にわかる結果により基準以下の場合、その場でワクチン接種になるようです。急遽主治医に生ワクチン接種できない旨を診断書に記載してもらいましたが根本的な解決にはなりません。

(1)必要抗体値までないと感染する可能性が高いのでしょうか。かかってしまった場合再発しやすくなると理解しておいた方がいいですか。目先のことだけでなく本人のこれからを考えた時どう対処すべきでしょうか。
現在再発なく過ごせているためジレニア服用の中止はしたくないのですが、一定の抗体値がないと学生生活の大きな障害になるようです。夏には実習が組まれています。基準以下でも実習参加できるよう交渉するつもりですが。

(2)ジレニアからの移行にあたり空白期間は必要でしょうか。
仮にですが2、3日ジレニアをやめてムンプスワクチン打ってテクフィデラを飲み始める事は可能でしょうか。(テクフィデラに変更の際、入院の必要ないと伺いました。)

主治医はこのような理由での薬の変更は想定してなかったため、学校の判断を見てみようとの事です。基本は変更に反対されています。本人は可能なら将来さらに効果の高い薬が出てくるまでジレニア継続希望ですが、どうしても一定の抗体値が必要なら早い時期に対応したいようです。
結果が出る前に対処方法を想定しておきたくこのような相談をさせていただきました。再度の質問、かつかなり個人的な質問で申し訳ありません。よろしくお願いします。

(1)おたふく風邪抗体価は4以下では免疫力が不十分と言われています。病院の小児科や保育園児などと接触する実習であるなら、感染のリスクがより強いと言えます。大人での感染は重症化、不妊症の後遺症が多いです。

(2)ジレニアからテクフィデラへ変更するのに、リンパ球数が正常値にもどるまで治療空白期を置くことがしばしば行われていますが、一時治療を止めるべきであるとの明確な指示はなく、担当医の判断にゆだねられています。
治療空白期を置くことで、再発を誘発することが多くなるのは当然です。私やスイスの著名なMS専門医カポス教授などは、空白期を置かず、テクフィデラを開始しています。5月に札幌で行われる日本神経学会で私が結果を発表します。

(3)娘さんのような状況であれば、私は6ヵ月間限定のナタリズマブ(タイサブリ)治療へ切り替え、その間にワクチンを実施しています。再発無く、安全です。
これ以上の詳しい相談が必要なら、一度受診をしてください。


(MOG-18)お電話させていただきます。YY   2018.5.1-12:37
ご教示いただきました番号、時間帯にてお電話を入れさせていただこうと思います。大変お忙しいところ申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。

(MOG-18) answer 御礼YY   2018.4.27-13:46
お忙しい中、ご回答感謝いたします。

是非ともお勧めできる先生、病院についてお聞かせいただければと思います。
また免疫抑制剤の方が安全ということも各サイトからは情報としてあるようですので、それについても現主治医を相談したいと思います。

お電話させていただきたいと思っておりますが、大変お忙しいかと存じますので、比較的お電話させていただいても可能な日程、時間帯を教えていただけますでしょうか?
HPに記載している西日本の方のための電話相談の時間、9時〜18時におかけください。曜日限定なしです。つながらない時は反復してください。


Q(MS-256) 20歳の息子がMSと診断されました。k.k   2018.4.21-7:50
20歳の息子ですが、今回神経内科でMSと診断されました。一ヶ月前、指が痺れ、感覚がにぶい、ものが掴みづらい、字が書きづらい、ボタンがはめづらい、等、訴えました。足の痺れ、だるさも訴えていましたが時期に消えました。整形外科を受診し、神経内科に紹介状をいただきMRI、誘発筋電図、神経、筋検査をして、脳の脳室のあたりに3つほど、首のところも白くなっていて、すぐにMSと診断されました。
この子は症状も軽い、と言われました。自覚症状は指先のしびれ感、感覚低下、脱力、などでほかにはありません。
すぐにテクフィデラの服用と難病申請をスタートする、という話を受けました。
実は、3年半前、17歳の時に、急性視神経炎をしています。
目の奥が痛い、から始まり、視野が欠ける、などで眼科でMRIをして脳も大丈夫だから、急性視神経炎で徐々に戻るのではないかなあ、という話で今日まで過ごしていました、
それがMSの始まりだったのでしょうか?
そのときのMRIでは何もなかった、と今の先生も言っていましたので、そのとき気づくのは無理だったかもしれないけれど、この3年のうち、何回か、息子が、目がかすんだり、白くなる、と言ってたことがあり、(それはじきに言わなくなるので良くなっていたのだとは思います)、また走ると足がガクッとする、などいうことがあり、おかしい、と病院に連れて行かなかったことが悔やまれます。

今回、初めて診断が下りましたが、今回が再発、なのでしょうか。3年半で再発ひ、進行していってしまうのでしょうか?手遅れなんでしょうか?いま、手出ている不具合はもう治らないんでしょうか?薬を飲み、再発を気をつけたら大丈夫なのでしょうか?何もわからず不安ばかりです。
まずは、風邪をひかないように、暑さを気をつけるように、運動は禁止、と言われています。

質問する方への注意を読み、必要事項を記載ください。
ご質問内容をもう少しまとめて、明確にしてください。
また担当医に先ず質問し、担当医がどう答えたかもお書きください。
それで納得が行かない場合にその理由を書きこのQ&Aを、必要事項を記載して、ご利用ください。私は診察していませんので、診察した先生の方がより正確に答えられる可能性が有ります。貴方の文面だけでは、情報が不十分で、間違う可能性があります。

初発時期についての質問ですが、17歳時の視神経症状が最初だったのですから、そこが多発性硬化症の初発だっただろうと考えます。
その後の一時的な見えにくさは、状況の記載不十分で明確ではありませんが、再発ではなく、体温上昇などに伴う後遺症状の一過性の出現(ウートフ現象)の可能性が高そうです。
今回の感覚鈍麻、脱力症状は再発であっただろうと推測されます。

治療については正確な病勢の把握が重要です。副作用の可能性は個人で異なり、利便性も異なりますので、その評価の上で、効果の高い治療を選ぶことが望まれます。治療薬は現在6種類あり、何故テクフィデラを勧められたのか不明です。自己注射薬の3種は第一選択にはお勧めしませんので、残り3種の中では効果は低めです。利用し易く安全ではあります。

運動禁止は間違っていると思います。
治療薬の効果は一般に高く、風邪ひきなどにあまり神経質になることは有益ではありません。少々注意をしても風邪は誰でも引きます。


Q(MOG-18) プレドニン11mgで1年安定。セカンドオピニオン受診は必要?YY   2018.4.17-13:51
45歳男性 横浜市在住です。MOG抗体陽性脳炎とされています。

2012年8月に一度髄膜炎(無菌性)で1か月入院し、その後異常が出ず過ごしていましたが、2015、2016年と原因不明の視野が2重に見える(斜視)が発生し、脳神経内科(MRI)や眼科を何件か受診しましたが、原因不明で自然に治ってしまいました。
2017年3月、また視野の異常、体の異常な倦怠感がでて再度総合病院を受診、そこでMOG抗体疾患と判明しました。(東北大へ血液を検査に出しました。)
家族が2012年の髄膜炎の件も気になっていたので、そこで保管していた血液を主治医が入手し、東北大に送ったところMOG抗体反応がでました。

現在はプレドニン11mgを服用し、2か月に一度の通院治療となっています。
主だった後遺症はなく、通常勤務、通常の生活を送っています。
2018年1月に再度東北大に血液を出したところMOG抗体は現在陰性となっています。

現在通院している総合病院ではMOG抗体疾患患者は私のみということで、先生も手探りの状況です。情報も少なく、不安ばかりです。

患者数自体少ないのは理解していますが、MOG抗体の治療に詳しい病院へのセカンドオピニオンを考えた方が宜しいでしょうか?

2012年にMOG抗体疾患が初回発症。2015、2016年、2017年に再発。
2017年診断確定し、プレドニン服用を開始。現在は11mgを服用中。現在症状は無い。
MOG抗体は初発時から陽性だったが、2018年1月には陰性化。同じ病院には他にMOG抗体疾患患者はいないので、セカンドオピニオンを受けるべきかどうか?とのご質問です。

抗MOG抗体疾患の患者さんの平均的な障害度はMSやNMOsdと比較して、かなり低いのは一般的な傾向です。何時から、どんな治療をしたかに大きく影響されますし、診断が確定する前と後でも違います。

抗体が陰性化したことは、比較的予後が良い可能性が高いことを示唆していますが、無治療で良い状態になったとは言えません。そうしたデータが未だ不足しています。
初発時から半年程度で陰性となる方のほとんどは、無治療でも再発が無い可能性が高く、私もそうして方では治療せず、観察継続のみとしています。

私の30名での経験では、ほとんどの方で再発があり、過半数の方で安全な免疫抑制剤を使用し、プレドニンはほとんど使用しません。再発は1名を除き長期に全くありません。安全な使用方法の知識、経験が重要です。

後遺障害は、ほとんどが私を受診する以前からある障害ですが、永久的排尿障害が1回の初発時に固定化した方、歩行のふらつき、浮遊感、倦怠感が固定化している方、一眼の視力障害が残っている方、軽度の下肢のツッパリが残っている方がおられますが、その他の方は、障害の全く無い生活を送れています。

貴方がMOG抗体疾患の経験の多い医師を受診することは、有益である可能性が高いと思います。専門医でも治療は一律ではありません。ここでお勧めできる先生、病院を書くことはできませんが、電話下されば相談に乗ります。


Q(MS-255) 水痘抗体値と薬の変更について   2018.4.11-17:18
18歳、女子学生、東京在住、
何度か質問させていただいています。ありがとうございます。MS-207他

(1)水痘ワクチンについて教えてください。ジレニアを2年2ヶ月服用中。
ジレニア導入出来ましたが抗体値は低いと聞いています。E IA法だと一般的にいくつだと一定の抗体があると認められるのでしょうか。

(2)もし、抗体が足りなくて接種しなければならなくなった場合、ジレニア中止か
と思いますがどの薬に、どのように導入したら良いのでしょか。

(3)主治医は何かの理由で薬の変更の際は離脱期間を取りテクフィデラになるだろうと以前話ありました。現在は妊娠出産の時期までジレニア継続予定です。テクフィデラの場合は離脱の為の空白期間と導入の際入院必要ですか。

(4)また通学先と受診先が遠く主治医変更を検討しなくてはならない可能性が今後出てきそうです。MSの専門の先生を探すには現在の主治医からの紹介の他どのような方法がありますか。

大学の学科の都合上ワクチン抗体検査がありました。水ぼうそうになった事がなく、予防接種未接種です。
今回クリアしてもまた2年後に再検査があります。大学側は生ワクチン接種禁止の人には個別対応となってはいますが、将来的に必要なら基準の抗体値にするためどこかで対応しなければならないと思います。麻疹、風疹、ムンプスは予防接種済みですが抗体値は時間と共に減少するとも聞いた事があります。

2015年秋15歳発症。
右半身の感覚異常でMS発症。ステロイドパルス1クールで軽快。
3ヶ月後に無症候性の病変1つ出ました。再度ステロイドパルス1クール。
気になる後遺症なし。
大脳中心にいくつかと脊髄、胸髄にひとつずつ病巣あり。どれも小さいですが合計5個以上。
ジレニアを2年2ヶ月服用中。何度かリンパ球の数が大幅に減少しながらも継続しています。300弱から400程度。
経過観察M R Iもその後問題なし。
直近JC抗体インデックス値3.52と高い状態です。

(1)水痘ワクチンについて教えてください。ジレニアを2年2ヶ月服用中。
ジレニア導入出来ましたが抗体値は低いと聞いています。E IA法だと一般的にいくつだと一定の抗体があると認められるのでしょうか。

 A: 日本で利用されているIgG抗体のELISA法では2以下が陰性、2ないし2以上は陽性の判定がされます。陽性であることは感染したことが有ることを意味しています。貴方の娘さんは抗体陽性ですので、一定の抵抗力があるはずです。
水痘帯状疱疹ウイルス感染に対する防御は主に細胞性免疫によります。水痘抗
原による皮内テストで測定可能です。抗体価は感染歴の有無を見る方法ですが、抵抗力を直接見ているわけではありませんが、細胞性免疫とある程度の関連は有ります。


(2)もし、抗体が足りなくて接種しなければならなくなった場合、ジレニア中止かと思いますが、どの薬に、どのように導入したら良いのでしょか。主治医は何かの理由で薬の変更の際は離脱期間を取りテクフィデラになるだろうと以前に話がありました。現在は妊娠出産の時期までジレニア継続予定です。テクフィデラの場合は離脱の為の空白期間と導入の際入院必要ですか。  

 A: 経口薬であるテクフィデラへ変更するのが最も簡便であり、効果も比較的高いです。開始時に入院は不要です。


(3)また通学先と受診先が遠く主治医変更を検討しなくてはならない可能性が今後出てきそうです。MSの専門の先生を探すには現在の主治医からの紹介の他どのような方法がありますか。

 A: 3月に1回の通院で十分ですので、少し遠くても良い先生をお探しください。この方法なら大丈夫とここに書ける一般化できる探し方はありません。
電話をくだされば、私の具体的な意見はお教えしますが、紙面には書けません。
   


Q(MS-254) 風邪症状と異常感覚が出現。再発が心配ですマス   2018.4.9-13:08
38歳、女性, 熊本在住です。お世話になっております。

37度以上の発熱は無くとも、風邪のような症状が出た後は再発するのでしょうか? 
1週間前に、確定診断前に出現した腹部の感覚異常が数時間出ました。人混みに出てうっかり風邪をひいてしまったのか、1週間前から咳や鼻水、頭痛の症状がでています。熱は無いので大丈夫だろう、花粉症かもしれないと自己判断で病院にも行っておりませんでしたが、少しずつ不安になりました。
再発を避けるためには、このような症状が出た後はどう対処すれば良いのでしょうか?
どうぞよろしくお願いいたします。

MS確定診断から5年経過で診断当初からフィンゴリモド(イムセラ)で加療中です。現在の症状は、両視野の下部の欠損、右半身の軽度麻痺です。

風邪症状とほぼ同時に以前に出現したのと同じ部位の異常感覚が数時間でたとのことです。体温を測ればおそらく36度台後半の微熱か37度台前半の軽い熱があったと思われます。これはウートフ現象と呼ばれる多発性硬化症でみられることの多い現象です。

私は受診した方には印刷物をお渡しして再発と再発でない症状の見分け方をお教えしています。再発を疑えば必ず体温を測り36.5度以上なら様子を見るか、解熱剤で36度2,3分の平熱となっても症状が続くなら電話をするようにと指示しています。過去に症状にでたのと同じ部位に、同じような症状がでるのが特徴です。

多発性硬化症の再発の直前には丁寧に調べると感染症や自覚症状はない不顕性感染症を高率に認めるとの古い研究論文があるのは事実です。感染が無いのにこしたことは無いのですが、感染症を完全に防御することは不可能です。心配し過ぎてノイローゼのようになることの方が有害です。手洗い、マスク、水でのうがいなどが多少有効ですが、大した効果はありません。
貴方の継続しているフィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)治療は有効性が高く、再発は大きく減りますので、あまり再発の心配はいらないのではないでしょうか。個人差はありますが。
フィンゴリモド服用中に風邪などの一般的な感染症が増加することはほぼ否定されていますので、心配はいらないでしょう。普通の生活をエンジョイするべきです。

唯一心配なのは、フィンゴリモド服用が長い方の一部に進行性多巣性白質脳症が発生していることです。重大な副作用です。その可能性の有る無しを、血液検査で抗JCウイルス抗体の有無で調べることが可能です。健康保険では出来ない検査です。


Q(NMOSD-53) 発症から2年目に入り、痛みが増していますEK   2018.4.8-11:15
2015年5月に視神経脊髄炎と診断され、パルス療法、リハビリを経て2015年10月に退院しました。
3か月後の2016年1月頃から徐々に痛みが酷くなり、発症後約1年経って、再発の可能性があるということで、
2017年6月に再入院し、検査しながら再びパルス療法を1クール行い、再発ではないということが判明したので2週間で退院しました。
その後も痛みは段々ましていき、現在では起き上がれないほどの痛みに、日々悩まされています。
痛みに関して言えば、薬が効いている自覚が全くなく、以前主治医に血漿交換治療の可否を尋ねましたが、持病の拡張性心筋症により、心臓に負担がかかるのでは、との懸念があるため実施には至っていません。
発症後2年経って現在両腕の灼熱感、手足の冷え感としびれ及び左手の震え、下肢の痺れと痛み、が一番酷く日々つらい日を過ごしています。
漢方薬は自身の申し出により、処方してもらってから今年3月から服用を開始しましたが効果は現在のところ何も感じません。

少しでも痛みを和らげる処方や薬があれば教えていただきたいです。特に雨天などは痛みが倍増するように感じられます。

現在服用中の薬は、
リリカ        25mg 1日1回
リボリトール   0.5mg   1日2回  1錠
ツムラ107(牛車腎気)    1日2回
ブレドニン    5mg    1日1回   2錠
イムラン     50mg   1日1回   2錠
その他です。

年齢、性、居住都道府県名などを必ずお書きください。

視神経脊髄炎では脊髄炎の悪化、発症で感覚鈍麻が2、3年間徐々に同じ部位に痛み、異常感覚が強くなっていくことが有ります。感覚を回復させようと脊髄内に生き残った神経細胞とその軸索突起に髄鞘が巻き直し、再接続する修復再生工事が進行します。その時、不十分な修復、間違った工事、不完全な工事が進行するために、本来痛みではない刺激を痛みとして感ずることが次第に強くなるためです。
また、慢性疼痛が長く続きますと、脳の中に痛みを増幅する回路が出来上がり、痛みが脳内で自己増幅し続けるようになります。

貴方がのんでいる薬の中で、痛み、シビレ感の薬はリリカ、リボトリール、ツムラ107です
リリカ25mg1日1錠は非常に少ない量です。最大600mgまでのんでいただくことがありますが、通常は75mg錠を1日2、3錠のみます。眠気、ふらつき、めまいなどの副作用で量を増やせないのでなければ、増やしてみるのが普通です。
リボトリールは発作的痛み、有痛性痙攣に特に有効です。あなたの痛みの性質がよくわかりませんが。
ツムラ107はシビレ感にある程度効くことのある薬です。
この他にもトラムセット、デユロテップ、サインバルタ、テグレトール、リリカ、ノイロトロピンなどがあり、組み合わせて利用することが多い。利用法には色々とノウハウあります。痛みの原因、性質により効果、利用法は異なります。神経内科専門医、ペインクリニック専門医であればそうしたことはご存知のはずです。担当の先生にご相談ください。


Q(MOG-17) 使用する薬の種類と使用開始時の入院の有無T   2018.3.25-20:32
26歳、女性、埼玉県、抗MOG抗体で、MOG-11.12で質問させていただきました。

もし今後、予防の薬を使用するとしたら何を使用するのでしょうか?
また使用開始時は入院等は必要なのでしょうか。
いわゆる免疫抑制剤に分類される薬で数種類ありますが、最も頻度の高いものはあります。
内科的検査データや、地元の先生との協力が可能か、本院への通院がどの程度可能か、などの情報により、安全に利用可能なものを決めます。この紙面で公表することは控えます。
入院は必要ありません。関東圏であれば日帰りが可能です。
事前に電話でそうした質問にお答えくださるなら、お教えします。


痙縮に対する相談【お礼】M S /NMO SD - 36 AN    2018.3.19-9:33
お返事ありがとうございました。ボトックス注射2回目を致しました薬の量が増えた効果でしょうか?早速突っ張りの痛みが軽減されて来ています。斎田先生のアドバイスを元にステロイド減量も根気良く主治医と相談しながらまずは免疫抑制剤のみ迄に出来る様にしていきたいと思います。ありがとうございました。

Q(NMOSD-52) ステロイドのみで20年治療。免疫抑制剤が必要では?M S /NMO SD - 36 AN    2018.3.12-19:01
Q(NMOSD-51)、Q(MS/NMOSD-36)、 Q(NMOSD-43)で質問しました。
お返事ありがとうございました

追加の質問ですが、
やっとステロイド(リンデロン)を2.75錠から2.5錠に先月から減量致しました。前々から減量をして欲しいと主治医に相談していました。 20年以上服用し再発や体調により増量や減量を繰り返し現在2.5錠にして貰いました。
免疫抑制剤は処方されませんでした。 免疫抑制剤の併用は必要では?と思うのですがいかがでしょうか?
又、ステロイド減量したため足の突っ張り痺れ痛み痙縮が悪化したのではないでしょうか?

主治医は痙縮は後遺症だからという事で、薬や治療の提案も無いので、全身の痛みはペインクリニックで、痙縮の治療は脳神経外科、それぞれ個人病院でとなりそうです。ボトックス注射は2回目で薬の量が増え効果が出るのを願うばかりです。

20年間ステロイドのみで治療しており、再発などで増量、減量を繰り返し、現在は減量してリンデロン2.5mg(プレドニン20mg相当量)を服用しているそうです。
長期服用のステロイド量としては、やや多めの量で、再発防止の効果はかなり期待できる量ですが、長期使用ですと種々の副作用が避けられません。
私は安全性の高い免疫抑制剤を利用し、ステロイドはほとんどの方で中止できています。併用はできるだけ短期にしています。

ステロイドを減量したために下肢のツッパリ(痙性)やシビレ痛みが悪化したのでは?とのご質問です。
減量で再発があることが有りますが、再発でなければ悪化することはありません。再発ではなく痙縮、シビレ感、痛み、異常感覚などが徐々に増強することはありますが、ステロイド減量とは関係ないと思われます。


Q(NMOSD-51) 痙縮に対する相談M S /NMO SD - 36 AN    2018.3.7-17:55
お返事ありがとうございました。 前回質問はQ(MS/NMOSD-36)
現在下肢の障害で歩行困難で両足脱力痙縮による激痛があり(感覚異常は現在無)杖と車椅子で出掛ける際は必要ですが家の中ではつたえ歩き又ははって移動する生活です。
一昨年迄はたどたどしいながらも激痛を伴う痙縮も無く杖無しで歩く事が出来ましたが、昨年辺りから自力で歩く事も痛みで出来なくなり年々症状が進行している様ですので近い将来歩け無くなったらと不安でなりません。

早期の治療が必要との事ですが、主治医は「治療は無い」と毎回言われて、ボトックス注射や筋弛緩剤等私なりに調べて相談する形で、主治医からの提案はされる事はありません。

ペインクリニックには圧迫骨折をした(昨年迄間に3年間で8回圧迫骨折)際お世話になっている個人病院に通院していますが、ボトックス注射を昨年して併用可能との事でしたので2週に1回ブロック注射して様子を診ています。痛みが増す感じがするため併用は止めた方が良いのかをペインクリニックの先生に相談してみようかと思っています。

この痙縮が回復の途上での症状で有れば希望も考えられますが、不明であるので有痛性疼痛又は慢性化疼痛であればこれから先も痛みが更に増強されるのであれば治る事の無い激痛に日々耐えて行くしか無いのですね?
痛み止めもなかなか以前に比べて効きが悪く抑える事も出来ない薬を服用している状態です。

願わくは家族も含め齋田先生に診て頂けたらと強い思いがありますが私が遠方への移動が体力的にも、この状態では不安もあり断念するしかないかと思うと
とても残念でなりません。

もしも診て頂けるとしたら検査入院が必要でしょうか?かかり付けの病院以外にセカンドオピニオンで他県の大学病院で検査入院した事があります。長々申し訳ありません。宜しくお願い致します。

下肢の筋の痙縮が強くて痛みを伴っていて歩行の障害になっている、感覚の鈍麻はなく、感覚神経鈍麻や神経性の疼痛ではないとのことです。
筋痙縮に伴う痛みならボトックスで筋を麻痺させれば痛みも無くなるはずですが。

私の300人以上のNMOsdの方のなかには筋の痙縮がゆっくりと悪化する方はありません。悪化するのは再発があった時に限られます。また、筋痙縮に基づく痛みの増強が持続する方もおられません。股関節の問題、大腿骨頭壊死や他の原因で悪化した方はあります。

状況が良くわかりませんので、返答は困難です。診察しておられる先生に痙縮と痛みが増強する原因をお聞きになってください。


Q(NMOSD/MOG-1) NMOか視神経炎か診断は?MM   2018.3.1-17:34
32歳、女性、奈良県出身です。

1年の間に視神経炎を3回再発しています。
A 
初発は1年前でかなり重症で、1回両目を失明し、ステロイドパルス治療を3ク
ール行い、回復しました。
@この数ヶ月前に謎の手足の痺れがあったために、神経内科でMRI精査、アクアポリンもしましたかがいずれも問題なく陰性だったので、ただの視神経炎という最終診断でした。
BC
その後プレドニンの内服で治療してきましたが10mgをきると2回視神経を再発しています。その度にパルス 治療を3クール行ってます。3回とも効果はどちらかというと乏しく、3クールしても視野障害が残ります。

質問:
今後再発を繰り返すうちに失明するのではないかと最近怖いです。
先生からはただの視神経炎だから大丈夫と言われてますが正直不安です。
アクアポリン陰性で、画像も髄液検査も問題なければただの視神経炎なのでしょうか?ここまで再発するとNMOだったらどうしようと最近かんがえてしまいます。

臨床症状の経過からはNMOsdかMOG抗体疾患が強く疑われます。

先ず、1回目の両眼の失明状態があった時より数か月前に、謎の手足の痺れ(?)があったが、MRI、抗アクアポリン4抗体陰性だったとのことですが、視神経炎の反復があったことを考えると、軽度の脊髄炎が初発症状としてあった可能性が強いと思われます。脊髄MRIのタイミングと撮影部位、方法が適切であったか、どうかが不明です。
抗アクアポリン4抗体が陰性だったようですが、おそらくELISA法での保険検査での結果と推測します。陰性であってもNMOsdやMOG抗体疾患が疑われる時は、保険外の精密検査、研究的検査が必要ですが、実施できていないのではないでしょうか。

両眼失明が一過性に生じ、その後にも視神経炎を反復したことは、NMOかMOG抗体疾患を強く示唆します。視神経MRI所見で、何れであるか判定可能なことが多いのですが、そうした目で判定しているかどうかわかりません。

プレドニン内服量が減ると再発があるのも上記診断の特徴です。
正しい診断を確定し、適切で安全な再発防止長期治療をするべきです。


Q(MS/NMOSD-36) 足の突っ張り、痙縮、痛みについてNMO SD - 43 AN    2018.2.28-14:33
NMOSDの女性です(NMO SD-43)。
度々ご相談させて頂きご回答いつもありがとうございます。以前足の突っ張り痙縮についてご相談させて頂きましたが、今回も痙縮についてご相談がありますので宜しくお願い致します。

「足の突っ張り痛み緩和させる為ボトックス注射は効果があるのか」をご相談してから去年12月にボトックス注射を致しました。突っ張りのある痙縮が酷い右足にしました。完全に突っ張りや痛みが緩和されたとは言えませんが、楽に思えた日が打つ前より多く感じられましたので、次回に大いに期待しているところです。
しかし、効果は約3ヶ月間である事で3月に入り2回目をする事になっています。効果が切れはじめているのか、今ボトックス注射する前よりも足の突っ張り痛みが酷く辛い為、次回迄の間この激しい痛みに耐えて行けば良いか、辛い日々を過ごしています。

ところでご相談ですが、この激しい痛みの足の痙縮は治る事は無いのでしょうか?一生付き合って行かなければならないのでしょうか?私は全身の痛みが常にある状態で生活をしておりますが、更に昨年の4月くらいから少しずつ右足の突っ張り痙縮が酷くなってきて、現在耐え難い激痛と共に不安を感じながら過ごしております。対処法としてボトックス注射で緩和する事が出来てもこの症状は治まる事は無いのでしょうか? 私の様な患者はおられるのでしょうか?
ボトックス注射はかかり付けの病院では出来ないとの事で別の神経内科外科の個人院で致しました。かかり付けの主治医に尋ねたところ、私の様な患者は他には居ないと言われとても不安になりました。先生の診ておられる患者さんではどうでしょうか?おられるならばどの様な治療をしているのでしょうか?どうぞよろしくお願い致します。

多発性硬化症、視神経脊髄炎に共通する脊髄炎の後遺症状として@ 運動神経麻痺に伴うツッパリ(痙性)、A 感覚神経麻痺の症状あるいは後遺症状である、持続するさまざまな異常感覚、痛み、B 感覚神経の後遺症状である時々(持続性ではない)生じる有痛性痙攣(painful tonic spasm)があります。
A、Bは視神経脊髄炎では特に多い症状です。

貴方の症状はこれらの複合のようですが、診察した医師でないと、どれが主体か、どうした組み合わせかを正確に評価することは難しいです。治療方針はそうした分析をもとに立て、患者さんに説明をして実施します。
ボトックス治療は@の筋のツッパリ、痙性をとる治療です。痙性のための痛みには有効なことが多いですが、痛み全てに有効なわけではありません。

視神経脊髄炎NMOsdの痛み、異常感覚は脊髄炎の後、感覚低下、鈍麻からの回復の途上で増加、増強します。有痛性痙攣も同様です。早期の対策が重要で、「慢性疼痛化」しますと、原因とは無関係にできあがる脳内の痛み回路の慢性活性化で、痛みが持続し増強するようになります。神経内科医師が対応しない時は早期にペインクリニック受診が有効なことがあります。


MS?  脊髄症状の再発ありましたが、多発性硬化症でしょうか?ヤッコ   2018.2.5-19:04
58歳女性、兵庫県在住。

単発の脊髄炎なのか、それとも 多発性硬化症に、なる可能性が、あるのか?否定出来るのかも、わからず不安です。これだけでは はっきりとした事は 言えないのでしょうが、ご解答宜しくお願い致します。

病歴:
@
2017年に左手足の痺れがあり、整形外科でのMRI検査で脊髄に1箇所と、その横に小さな影あり。
神経内科の紹介を受け受診し、検査入院。造影MRIでも同じ病巣あり。MRI脳病巣は無し。誘発電位検査や腰椎穿刺、血液検査等検査結果に異常なく、抗アクアポリン4抗体は陰性でした。
パルス療法を受けた後、造影MRIを うけるが、同じ病巣と痺れがあり。次週に再度パルス療法をうけ、その後症状が軽減し体調も良くなりました。
A
しかし約2か月後に右手が痺れ始め、段々右足にも痺れの症状がでました。
現在も両手足の痺れは続いておりますが、病巣は増えておらず、結果わからずに 帰宅しました。
リリカカプセル75ミリを朝、夜1錠ずつ服用中。

頚髄に左上下肢の症状と病巣が出現し、症状がかなり軽減した。
約2月後に反対側の右上下肢の症状が出現し、頚髄のほぼ同じレベルで反対側に病巣がでたことが疑われるがMRIでは確認できなかったとのことです。
軽快して2月後に反対側の手足にでていますので、異なった病巣が出現したことが疑われますが、脊髄の同じレベルでの現象ですので、2つめの新病巣がでたと断定することは躊躇されます。
MSがかなり疑われる状況だと思われますが、2つ目の異なった病巣の出現を確認することでMSの診断が確定しますので、未確定だと思われます。MRIで見えることが絶対の条件ではありませんが、見えればより確実です。

また情報が種々不足しており、あいまいです。
“痺れ”という言葉は意味が種々あり、あいまいです。運動麻痺(力が弱い)、感覚鈍麻(感覚が鈍い)、ジンジンするような不快な異常感覚のみ、のいずれなのか、複数の組み合わせなのか?
脊髄MRIでの病巣の部位、形態、その後薄れる傾向があるのかないのか、造影は陽性であったのか?MS的なのかどうか?
髄液検査は完全に実施し、すべてが正常なのか?MRIで病巣が見えるのに誘発電位で正常は、少し不思議です。


Q(MOG-16) 再発防止治療についてゆき   2018.2.1-12:12
MOG-15で質問させて頂きました。お返事有難うございます。

いろいろ調べていますが、予防治療をしている病院が自分では見つけられずにいます。関東で予防治療が可能な病院はあるのでしょうか?
無いようでしたら一度やはりそちらで診ていただきたいのですが、
またはステロイド以外でどのような治療法があるのか教えていただくことは出来ますか?

MOG抗体疾患の方に対しどの医師、病院がどんな方針で治療しているかは、ほとんど情報がありません。経口ステロイドで予防治療をしながら減量し、中止する先生が多いようです。特定の病院、医師についてこのホームページで言及することはできません。再発の頻度や症状によっても違うでしょう。
必要なら電話で相談ください。また一度関西多発性硬化症センター受診をご希望の場合も、直接にお電話をください。電話は 090 2287 1021 です。


Q(MOG-15) 再発性抗MOG抗体疾患で無治療だが、治療は必要?ゆき   2018.1.30-15:50
46歳。女性。埼玉県在住。2016.5月に質問させて頂きました。

近所の大学病院の神経内科に定期通院していますが何も治療はしていません。
2015年に右の視神経炎を2回その後は再発はありません。
2016年12月に左眼の視野欠損が出現しステロイド治療を受けました。入院中MRIに病変無し。
現在まで3回MOG抗体検査をしていますがいずれも陽性のままです。AQP4抗体は陰性。
目の痛みは常にあります。動かして痛い時と、そうでない時がある。最近は羞明がきついです。視野欠損の悪化はありませんが、このままで良いのか常に不安ですが何か治療法があるのでしょうか?

現在、副作用による正常眼圧緑内障の診断を受けて点眼薬を開始しています。眼科にも定期受診はしていますが抗MOG抗体については知らない先生でした。
一度神経内科の主治医に、こちらの先生のセカンドオピニオンを受けたいと話したところその必要性はないと言われてしまいました。

再発性抗MOG抗体疾患で無治療であれば再発のリスクはあり、一定の障害が残ってしまうリスクはあると考えられます。症状、経過、治療などに類似点が多いNMOsdに較べると、再発時にステロイドパルス点滴などの一次的な治療を早期に開始すれば障害を残さないで元に戻る確率がより高いのですが、常に回復すると期待するのは危険です。1回だけで排尿が不可能となり一生カテーテル排尿となった方もおられます。安全な再発予防治療があれば利用するべきだと考えます。

貴方の場合、正常圧緑内障がありステロイドを使いにくい状態のようです。
ステロイドは効果が高いですが、長期利用では副作用が出やすいので私は出来るだけ短期にしか利用しません。
他にも抗MOG抗体疾患の再発を安全に防止できる予防治療が複数あります。そうした治療の経験の有無、安全性への自信に医師により差があります。抗MOG抗体疾患の長期治療については未だ明確な論文や学会などの取り決めがなく、比較的多数例を診ている専門医の意見があるだけの状態であることが現状です。


Q(MS-253) 体外受精不妊治療とMS関連遺伝子やまと   2018.1.9-20:09
32歳、男性、海外在住。いつもご回答有難うございます。

MS当事者が体外顕微鏡受精をすることにより受精卵内でMS遺伝子が活発になったりすることはありますか? 私は男性です。

2012年6月に初めて両足のしびれを感じ、すぐにMSの疑いを受けCIS(MS初発)と判断されて同年の7月から現在に至るまで休むことなくベタフェロン注射で予防をしています。
先月の定期検査(MRI含む)でも問題はなく、5年以上再発無しの状態です。

以前、MSの遺伝性について質問させて頂いたことがありますが、その際はあまり気にするような数値ではないというご回答を頂きました。

顕微鏡受精をふくめ、対外受精をしたから、MS遺伝子に影響がでる、出産した子供が将来MS発症が増える、減る、というデータ、話題はこれまでのところ発表されていません。影響は無いだろうと考えるのが普通です。

MS関連遺伝子は300個以上確認されていますが(将来はさらに多く見つかると予測されます)、1遺伝子のみの影響は、せいぜい数倍MSにかかり易くなる、あるいは逆にかかりにくくなる、と言った影響のレベルです。多数遺伝子の総合的影響でMSになり易さが決まります。
そうした僅かの影響しかない多数の遺伝子の個々につき調査することは非常に困難です。

体外受精は母体にはかなりのストレスだろうと思われますので、母親のMS再発が若干増える可能性がありうると考えられます。しかし、現在の適切有効な治療を受けていれば、ほとんど心配は要らないと思います。


Q(MS-252) フィンゴリモド(イムセラ、ジレニア)からジメチルフマル酸(テクフィデラ)へ変更する理由は?TK   2017.12.13-17:37
ご回答ありがとうございます。Q(MS-251)に続いて質問させてください。

フィンゴリモドからジメチルフマル酸へ変更した方が200名いらっしゃるとのことですが、理由をお聞かせいただけますでしょうか?
もちろん状況は個々によると思いますので、あくまで参考レベルでお聞きしたいと思っております。

フィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)を中止し、ジメチルフマル酸(テクフィデラ)へ変更した理由は、
@抗JCV抗体陽性であるので2年以上の長期フィンゴリモド治療で進行性多巣性白質脳症(progressive multifocal leukoencephalopathy: PML)リスクがあり、より効果が低いジメチルフマル酸でもMS活動性を抑制できる可能性があると考えた場合がほとんどの場合ですが、他に、
A妊娠を希望した場合、
B肝機能検査値の上昇が肝保護剤の併用でも持続している場合等も若干名あります。
A、Bの理由ではナタリズマブ(タイサブリ)治療への変更も選択肢です。

フィンゴリモド利用者の一部にPMLが発生:
フィンゴリモドを長期に利用している方の中から、進行性多巣性白質脳症(progressive multifocal leukoencephalopathy: PML)という疾患が全世界で16名(内日本人4名)発生しています。PMLについては先にこのホームページでも説明しています。
JCVというウイルスに感染している方で、フィンゴリモドを長期に(ほとんどが2年半以上)利用した場合にリスクがあり、その一部に発生するJCVウイルスの脳への感染症です。血液検査でこのウイルスに対する抗体(抗JCV抗体)が陰性の方には発生することはありません。
上記したリスク有る方にのみ発生し、日本人ではそうした方の中では最大で400人に1人、日本人以外では最大で4500人に1人発生しています。
何故日本人に多く発生しているかは不明です。
従って、フィンゴリモド治療が2年未満の方や、抗JCV抗体陰性の方にはPMLリスクは無く、治療変更を考慮する必要はありません。