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Q(MOG-25) 小児抗MOG抗体視神経炎再発についてキラキラ   2019.2.20-12:58
9歳 女児 長野県 

小児抗MOG抗体陽性者での視神経再発の時は、炎症反応がなければ、再発とは言いませんか?
どのような結果、症状がでた時に、再発と言いますか?
結局、検査結果は、抗MOG抗体視神経炎ではなく、普通の(?) 視神経症と言われました。治療は、しないかもとの事。
このまま、様子を見ていていいのでしょうか?
教えてください、よろしくお願いします。
日々、気を付けて生活しているのですが、注意することはありますか ?

病歴:
2016年,突然2〜3日で、両眼全く見えなくなり、パルス3回、血液製剤で、よくなる。入院期間3ヶ月。MOG抗体4016倍。頭部MRI病巣1個。
抗MOG抗体陽性だが、多発性硬化症CISと診断された。 

2019年2月7日、真ん中が薄暗く、何本か線が見え、光が眩しく、全体的に、色が濃く見える。翌日、2月8日から入院。
両側中心視野の欠損を認めていますが、明らかな炎症反応(??)は、ありませんでした。軽度の視神経炎と診断されています。
頭部MRI, 脊髄MRI,血液検査、髄液検査、視覚誘発電位、聴性脳幹反応、体制感覚誘発電位、異常なし。
抗MOG抗体は、検査中。

担当の先生が診断名につき混乱しておられるようです。子供さんの病名は多発性硬化症ではなくMOG脳脊髄炎(あるいは抗MOG抗体疾患、抗MOG抗体関連疾患)が医学的には正しいです。
しかし、病名をどうするかは未だ学会などが統一した見解を表明しておらず、日本の行政機関では多発性硬化症か視神経脊髄炎しか無いため、行政的にはいずれかの病名に無理にしているのが実情です。

小児のMOG脳脊髄炎では再発が無い、1度だけの方が比較的多いのですが、再発を反復する方も多いです。前者では抗体が急速に陰性化しますが、後者では陽性が続くことが多いです。もし陰性となっていても、病名は変わりませんし、多発性硬化症に変化するわけではありません。

両眼の失明は特徴的症状です。再発症状があったのであれば、髄液検査が正常であっても、再発でないとは言えません。再発症状が軽ければ、MRIでも変化を確認できないこともあります。
パルス点滴などを実施すると同時に、長期的な再発防止治療の開始も必要です。

日常生活で気をつければ再発防止が可能といえるものはありません。安全な長期治療をするべきです。