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Q(NMOSD-56) 有痛性強直性けいれんの治療にリオレサール、芍薬甘草湯は有効か?kaopon   2019.7.11-23:36
48才、女性、静岡県。

質問は有痛性強直性けいれんの痛みについてです。皆さんそうかと思いますが、この有痛性強直性けいれんの痛みが激痛で、私の場合、まず左足が硬直したのち、次は右足に痛みだけが移動して激痛を伴い終わるという感じ。この間時間にしたら、1分は要していないと思います。
心臓にも悪い影響がないか心配になるくらいで、先生に確認したら、心臓には特別影響はないので安心してくださいとの回答ではありましたが、とにかく痛みがひどいです。
現在は、この痛みの軽減にリオレサール錠5mgを6錠飲んでいます。あと追加的に、芍薬甘草湯を飲んでいます。薬の効果か以前よりなる回数は減ってはいますが、できればゼロに近づきたいです。てんかん薬はいくつかあるようですが、この薬以外で、効果が期待できるものはありますでしょうか?
現在飲んでいるお薬は、以下のものになります。先生の貴重なお時間をいただくことになるため、申し訳ないと思いつつ、先生からのアドバイスが頂ければとメールさせてもらいました。御手数をおかけして申し訳ありませんが、お返事いただければ嬉しいです。宜しくお願いします。

現在の処方:
芍薬甘草湯 適宜
リオレサール錠5mg 6錠
タクロリムス1mg 4錠
プレドニン5mg2.5錠
ダイフェン配合錠 1錠
ランソプラゾールNa錠 10mg 1錠
フルバスタチン錠 17.5mg 週に一回

病歴:
 視神経脊髄炎 発病年は明確にわからず、数年前から温度の感覚が鈍くなることがあったがすぐに治っていた。
昨年末から継続的な症状が現れた。足に痺れが感じられ、左足がつるようになり整形外科に通うも原因がわからず、次回は神経内科で見てもらった方がいいかもしれないとアドバイスを受けた。
今年のGW5月5日に左足の動きが悪くなり5月6日に完全動かなくなり、神経内科を受診。脊髄炎の可能性があるので即入院して治療を始めたいとのことで、そ日より、ステロイドパルスの点滴治療を開始、3日間連続して点滴をする治療を、3回行ってかなり改善しました。
その間に検査の結果が出て抗アクアポリン4抗体が40とのことで視神経脊髄炎と判明。血漿交換はリスクもあるので行わないとの説明を受けました。
当初は尿の出にくさがあり、左足も全く動きませんでした。
現在は、排尿も問題なく、左足も病気前の状態には届かないものの、階段も登れるほどに改善しました。
今ある症状は、両脚の平(?)の痺れ、左胸・肋骨辺りの圧迫感、そして今回質問したい、有痛性強直性けいれんです。

プレドニンは入院してすぐに飲み始め、確か5mg4錠(20mg)だったと思います。ただ私は、もともと骨密度が低く、できるだけプレドニンを減らしたいとのことで、途中より、プレドニン3錠とプログラフ(退院後はジェネリックのタクロリムス、ジェネリックでも問題ないですよね?)を1mg4錠に変更し、プログラフの効きを確認しながら血中濃度が本来4ほしいが3.7まで確かめられたので、現在はプレドニン5mgを2.5錠(12.5mg)とプログラフ4錠を飲んでいます。

「有痛性強直性痙攣(painful tonic seizure)」あるいは「tonics seizure(強直性痙攣)」は脊髄後策の上行性感覚神経策に病巣があり、神経軸索の異常興奮が起きる、てんかんに類似した現象であると考えられています。意識消失を伴わず数秒から数十分続く主に四肢筋の強いジストニー様の強張りで動かせなく成る発作であり、しばしば強い筋の痛みを伴います。視神経脊髄炎には特に多い症状ですが、多発性硬化症でも経験します。
治療にはカルバマゼピン(テグレトール)、クロナゼパム(ランドセン、リボトリール)、クロバザム(マイスタン)等が使用

貴女の現在の処方にはそうした薬剤は含まれていません。「リオレサール錠5mg 6錠、芍薬甘草湯 適宜」 はいずれも「痙性亢進」、即ち筋のツッパリや、強い時には姿勢によりガクガクする痙攣様のリズミカルな運動を呈する状態を緩和する薬です。有痛性強直性痙攣にはほとんど効果は期待できません。その他の薬は関係ありません。
何故貴女の医師がこうした処方を出しているか、文面だけでは不明です。

プログラフを使用しておられ血中濃度を記載しておられます。やや低い様に思われますが、服薬からの時間により、数値は異なりますので、適正で効果を期待できるかどうか、判定できません。
再発から2月余りでかなり改善している様ですので、しっかりとリハビリを続ければ、完全回復も望める可能性があります。