Q(MS-296) 2歳発症MS。体調が優れませんがMRIで活動病変がない再発でしょうか? | ドレミン 2019.8.11-23:55 |
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Q | 10代、男児、関西在住。はじめまして。親です 子供が2歳でMSと診断された者です。身体的な後遺症はなく過ごしてます。
発症後、約1年で2度の臨床再発後、アボネックスを投与しています。 その後、軽度の活動性/再発と見られるイベントは2度です。 1度目は、アボネックス開始から数ヶ月後、MRIで大脳に小さめの新規活動病変があるも身体的症状は出ず。アボネックス投与量を増やすことで落ち着く。 2度目は、9歳頃に視神経に軽度の炎症。これも投与量を増やし落ち着く。 大脳に数個の病巣が残っています。
この夏、初めて罹った感染症以来、体調が優れません。体の成長も相まってホルモンバランスも崩れているように感じます。 しかし、MRI、脳波、血液検査(甲状腺機能確認)、いずれも異常なし。 約10年彼を一番近くで見てきた者として、何か引っ掛かります。 他に何か調べる手段はありますでしょうか?
彼の年齢で診断を受けた方が、周りにはもちろん、ネット等で検索しても見当たりません。 主治医への相談の他、大人の方や10代前後で発症された方の例などを参考にしながら手探りで過ごしてきました。
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A | 2才発症で、9才まで再発やMRIでの新病巣出現などがあったが後遺症は無かった。しかし、最近、感染の後、体調が優れないが、MRI、その他の検査では異常が無かった。それでも、再発やMSの活動の結果である可能性はあるだろうか?とのご質問だと思います。
ただ、最近体調が優れないとのことですが、その内容が分かりません。一般論としてMRIでは病巣の見えない軽度の新病巣出現に基づく症状の出現(再発)はあり得ます。その判定はかなり難しく、熟練を要することもあり、ここに文章化することは非常に難しいです。
私のMS患者さんの発症年齢は2才から76才までの広がりがあります。15才以下での発症が全体の10%程度であることは、白人も日本人も同様ですが、10才以下の発症は確かにかなり稀です。一般論として発症が早いほど将来のMS罹病期間が長くなり、重症化し易いと言えます。長い先を見据えた、進行のリスクを未然に防ぐ治療を選ぶことが大切だと思います。
MS治療はこの20年で大きく進歩しました。ご子息の治療薬であるアボネックスは最も効果の低い治療であり、安全でより効果のある治療が利用可能となっておりますので、変更を検討されてはどうかと思います。明確な再発を待つ必要はないと考えます。
現在10才代とのことですが、11才から19才までの可能性があり、大きく異なります。9才での再発から何年間、再発やMRI上の新病巣が無かったのか、重大な情報です。
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