| Q(MS-301) 16年間軽症なら今後も同じか? イムセラ、テクフィデラを減量服用。Q(MS-299)に追加 | HK 2019.8.27-23:44 |
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| Q | ご回答、ありがとうございます。下記に病歴と追加情報を記載します。 将来も変わらず過ごせますでしょうか?
MRI検査と結果: 13年間はMRI撮影無し、その後は半年に1度程度。その間の変化は無し。 2回目の症状の時は、発症から検査まで1ヶ月以上空いてしまったため、造影病巣は確認できず。T1-black holeは無し、脳萎縮も無し。
オリゴクローナルバンドは陽性。検査時期のためか、バンドは非常に薄い。 喫煙歴は無し、肥満は軽度。
治療:イムセラ、テクフィデラとも減量して服用。血中リンパ球が添付文書規定より下回ることが多いため。(服用前から白血球が元々少なく、副作用の感受性も高い) イムセラを止めた理由は、疾患活動性が低く、テクフィデラが長期処方が可能となり、イムセラによるリンパ球減少が顕著なため。ちなみにイムセラ→テクフィデラの時に休薬期間を1ヶ月設けたがリバウンド等は無し。
経過: 2003年 下腹部から両足にかけての皮膚感覚異常 神経内科を受診し、アトピー性脊髄炎と診断された。 IgEが高く、発熱やウィルス感染等が無かったため。 MRIは胸部脊髄のみで頭部は撮影せず。 ステロイドパルスで症状回復。以降、2016年まで無治療。 2016年 左腕の痺れ。整形外科を受診するが原因不明。 経過観察となるが、1ヶ月経って、左腕から左手に痺れが移行 し、感覚異常が継続してるため、神経内科を受診。 頭部MRIで細かい病巣が見つかり、多発性硬化症と診断
以上、よろしくお願いいたします。
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| A | 追加情報を加え、今後の見込みを考察してみます。 発症から16年経過し、臨床再発は1度だけで、現在の障害は軽度であることは、非常に良いことです。 しかし、Q(MS-299)で答えましたように、必ずしも楽観はできません。
最も重要なのは、適切で安全な治療を継続することですが、これまでの治療に問題があります。 治療薬減量服用について: 減量の程度が不明ですが、フィンゴリモド(イムセラ、ジレニア)では半量服用(隔日服用)では効果がほとんど失われていたという多数例での報告があります。テクフィデラでも一定期間内に規定量(240mg, 1日2回)の服用が困難であれば、治療の変更が勧められています。体重が非常に軽い時は、多少の減量はありますが。リンパ球数が低いとのことですが、低ければ効果があるというわけではなく、リンパ球数が低いからと一定以上服用を減らすと効果が失われと考えるべきです。 リンパ球数につき、不要に過敏となっていることを多々認めます。減量ではなく、他の治療へ変更することも考えるべきです。一度、私の外来へ来られてはいかがでしょう。リンパ球数の経過がわかるなら持参ください。 進行性多巣性白質脳症(PML)リスク評価にはJCV抗体インデックス値が決定的に重要であり、測定します。
貴方の情報を今後の見通にとり良い情報、悪い情報にまとめてみました。 【悪い情報】 ●治療:イムセラ、テクフィデラとも減量して服用している。 (血中リンパ球が添付文書規定より下回ることが多いため。服用前から白血球が元々少なく、副作用の感受性も高い(?)。イムセラを止めた理由は、疾患活動性が低く、テクフィデラが長期処方が可能となり、イムセラによるリンパ球減少が顕著なため。ちなみにイムセラ→テクフィデラの時に休薬期間を1ヶ月設けたがリバウンド等は無し) ●オリゴクローナルバンド陽性 ●男性 ●肥満(軽度)
【良い情報】 ●臨床再発頻度が低い ●障害の後遺症が軽度 ●MRI情報:T1-black holeは無し、脳萎縮も無し。 (13年間はMRI撮影無し、その後は半年に1度程度。その間の変化は無 し。造影病巣は不明で、情報が不足) ●喫煙歴無し
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