| Q(MS-365) フィンゴリモド(ジレニア、イムセラ)でリンパ球数低下し、治療を中断しているが、大丈夫か? | おとく。 2020.2.29-2:02 |
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| Q | 38歳 女性 鳥取県在住。久しぶりに質問させてもらいます。いつもお世話になっております。
8年前に多発性硬化症発症。 8年間イムセラを服用していたため、数年前から白血球やリンパ球の数値がかなり低かったのですが、先月、主治医からリンパ球が低すぎるからイムセラを止めないとまずいと言われ、先月から服用ストップしました。その時に何か他の薬は飲まなくてもいいですか?と質問したのですが、とりあえず数値が上がるまで待つしかないと言われて、何も服用しないまま過ごしております。 このまま何も服用しないまま放置しても大丈夫でしょうか?リンパ球が戻るのに例えば、半年とかそれ以上かかった場合、その間何も服用しないままでいても大丈夫なものですか? 何かいい方法がありましたら宜しくお願いします。
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| A | (1)リンパ球数低下での服薬中止について: 同様のご質問は過去に何度もあり、返答の一部はこのホームページのトップページの左端やや下方にある『テーマ別QA』の冒頭『MSの診断・治療』の中の、『II治療』の中の、『フィンゴリモドと感染症』や『フィンゴリモドの副作用』の中の『フィンゴリモド内服に伴う副作用について 』や『フィンゴリモド使用中のリンパ球数』などに記載してあります。検査数値が分からず一般論で返答します。 ジレニアの多数例での世界的治験が3回行われ、2年から4年間追跡され、服用中のリンパ球数と感染症の頻度の関係が詳しく調べられました。いずれの場合でもジレニア服用群と偽薬服用群で感染症の頻度に全く差が無く、またリンパ球の減少は感染症の増加に関係していませんでした。即ち、リンパ球数が強く減少していても感染症一般の増加は認められませんでした。 我々はこうした結果が発表された最初の使用認可時、約2011年12月以後に、リンパ球数が減少しても、服薬を中断したり、減量しないで、注意をしつつ治療を継続してきました。これまで600人近くの方に服薬して頂き、リンパ球数が減少している方では、特に注意を払って感染症の増加が起きていないか、調べてきました。しかし、感染の増加は認めていません。リンパ球が200を切ることが反復しても、同様です。 一方、薬の添付文章には現在も11年前の治験開始時の注意喚起と減量の指示が残されています。担当の先生はその指示に従っておられるのでしょう。しかし、リンパ球数の増減とは関係なく帯状ヘルペスなど一部の感染症が増加している可能性は否定できません。注意が不要と言っているわけではありません。
(2)フィンゴリモド治療を中止し無治療でリンパ球増加を待っているので良いのか? リンパ球数の低下とMS再発抑制効果には関連がありません。リンパ球数が低くても、治療を中断しますと、その期間の長さに関連して、再発の危険性が高まります。例えリンパ球数が低くても、直ぐに次の治療を開始するべきです。そうした危険性の高まりについては我々が日本神経学会総会で発表しています。
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