| Q(MS-375) 服薬中止の可能性について | TK 2020.8.20-11:58 |
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| Q | 37才、男性、大阪府在住。(以前の質問 MS-287)
長期に寛解状態が維持されている場合、ある程度の年齢(50歳以上)で服薬を中止することが可能と聞いたことがあります。患者個人の状態に寄るところが大きいため一概には言えないと思いますが、最近の研究状況を踏まえて、先生のご意見をお聞かせ頂けないでしょうか。
2003年初発、2016年診断確定。 現在の症状:左手の親指・人差し指の感覚異常、歩行障害無し。 治療歴:2003年〜2016年 服薬無し 2016年〜2017年 イムセラ 2017年〜現在 テクフィデラ 脳MRIでの病巣は10個程度。小さい病巣が多い。MS的(Dawson's finger様)。2016年診断確定後から新規病巣無し。
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| A | 治療継続をお勧めします。
「長期に寛解(再発が無い)が維持されている場合、50才を越えると服薬を中止することが可能」と主張する専門家を私は知りませんし、それを支持するデータもありません。逆に年齢を問わず、治療を中断したグループは治療を継続したグループより障害・認知能低下の進行の可能性が高いとのデータは多数存在します。 MSは水面下で通常MRIでは検出できない微細な病巣、神経線維の切断が緩徐に蓄積し、次第に脳の予備能力が減少し、進行型へ移行する疾患です。無治療では進行の可能性が高くなります。 一般的に再発寛解型MSの罹病期間が長くなると再発の頻度が低下しますが、ゆっくりとした障害進行が止まらなくなる二次進行型への移行が増加します。無治療であれば80%以上が進行型に変化するとの過去の研究結果が多数あります。また、男性が女性より二次進行型へ移行する例が多い特徴があります。
治療を中断したい理由があるのかどうかが問題です。服薬が面倒である(利便性)こと、副作用がある可能性があると考えている等でしょうか? テクフィデラは通常、非常に安全です。深刻でない副作用が出る方がありますが、通常は解決・軽減方法があります。
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